スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[タグ未指定]
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

トランス 愛の晩餐 <1982/西ドイツ> ★★★★

der fanDer Fan/ The Fan
1982/西ドイツ
ホラー
監督/脚本:エックハルト・シュミット
出演:デジレー・ノスブッシュ、ボド・スタイガー、シモーネ・ブラーマン、クリスチャン・シモン
IMDb評価:5.7/10

社会度 ★★
哲学度 ★★★
宗教度 なし
官能度 ★★
民族度 なし
ゴア度 ★★★★

脚本 ★★★ 
演出 ★★★★
演技 ★★★


der fan116歳のシモーネは“R”というスターを愛し、毎日ファンレターの返事を待ち望んでいる。学校に行っても考えるのは彼のことばかりで授業も上の空。意を決して、ファンレターの返事を直接聞きに行くことにした。ヒッチハイクでようやくテレビ局についたがその日は“R”の出演はなく、本人は現れなかった。翌日再びテレビ局を訪れると、シモーネに気がついた“R”のほうから歩み寄って来てくれた。放心状態のシモーネは失神してしまった。目を覚ますと、手を握ってくれていたのは“R”。その日はスタジオの案内をしてくれ、伯父の別荘にも連れて行ってくれ、一夜を共にすることとなった…。

いくらメールを送っても返事が来ない…。いてもたってもいられず、会いに行った、なんて経験は誰にでもあるかもしれないが、通用するのは実生活の知り合いに限ってだろう。本作に至って、その相手となるのは雲の上の存在のスーパースターである。一途にスターを思う少女の究極の陶酔愛を描いたカルト作品。

der fan2前半は全く抑揚がなく、大好きなファンを思う心情をダラダラと描くだけの退屈な展開が続く。無駄なシーンも多く、時間を引き延ばしているだけのようにも感じるほどダルい。正直、何度も眠りに落ちていた。あらすじだけだとありふれた映画に聞こえがちだが、カルト作品だということを忘れずに観ていただきたい。前半と後半はまるで違う作品を観ているかのようで、中盤から展開は豹変する。

大好きな彼を生で見ることができただけでもファンとしてはうれしい限りだが、夢のような時間を過ごすことができたシモーネは「永遠に一緒にいたい。」と思うまでになっていた。独占欲は大爆発し、次第に行動は想像もつかない方向へとエスカレートしていく。本作の特徴は、感情表現があまり豊かではなく、狂気的でもない。直接描写もなく、スプラッターもないが、内面からくる不快感は人を選ぶことに変わりはない。淡々としているのが余計にショッキング。精神的ダメージは大きく、後味も悪いが、究極の愛を語る上で最高の衝撃結末で締めくくられている。実際にあった事件を元にしているというが、どこまでが事実でどこからがフィクションなのか…。

<観賞> 2013/2/6
[タグ未指定]
スポンサーサイト

(未) The White Masai <2005/独> ★★★☆

The White MasaiThe White Masai
2005/131min/ドイツ
ドラマ、ロマンス
監督:ヘルミーネ・フントゥゲボールト
脚本:Corinne Hofmann、Johannes W. Betz
出演:ニーナ・ホス、ジャッキー・イド
IMDb評価:6.4/10

社会度 なし
哲学度 ★★★
宗教度 なし
官能度 ★★
民族度 ★★★★
ゴア度 なし

脚本 ★★
演出 ★★★
演技 ★★★


The White Masai2スイス人のカローラは彼氏とケニアへ旅行中だった。滞在最終日、船上で偶然見かけたマサイ族に一目ぼれをしてしまう。その後、市場で助けてもらったことをきっかけに一日ガイドをしてもらうが、帰国する日になってもその彼のことが忘れられない。彼氏と空港で別れ、マサイ族の彼に会いに行くことにした…。

監督は、「リトル・ウィッチ ビビと魔法のクリスタル(2002)」のヘルミーネ・フントゥゲボールト。出演は、「ブラッディ・パーティ (2010)」「東ベルリンから来た女 (2012)」のニーナ・ホス、「イングロリアス・バスターズ (2009)」のジャッキー・イド。

The White Masai1帰国日、マサイ族の彼は故郷へ戻っており、カローラはたった一人彼を探しに何日もかけ慣れないバスを乗り継いで故郷へ向かう。たった一枚の写真と名前だけで探しに行く無謀さ。実話を基にしているというが、出来過ぎたストーリーに見えてしまった。マサイ族が住む砂漠地帯にドイツ語圏の白人が2人もいるのだろうか。カローラのよき相談相手としてストーリーにいいバランスを与えてはいるが、現実的ではない。本作の見所といえば、文化の違いだろう。

マサイ族との出会いから結婚、そして、あることを決意するまでを描いている。前半は、生活習慣の違いを楽しんでおり、家族の反対を押し切ってまでの結婚への決意や相手への敬意などが感じられるが、徐々に衝突が増えていく。カローラの視点で描かれており、先進国で暮らす日本人にも驚かされるような生活スタイルが見れるのは興味深く、カローラの苦悩も手に取るようにわかる。しかし、カローラがなぜそこまでマサイ族の彼に惹かれたのかは描かれていない。

<観賞> 2012/1/4

[サイト内タグ検索] 日本未公開 ニーナ・ホス

東ベルリンから来た女(原題:Barbara) <2012/独> ★★★★

2013年1月 Bunkamura ル・シネマ他ロードショー決定。

Barbara.jpg東ベルリンから来た女/Barbara
2012/105min/ドイツ
ドラマ
監督/脚本:クリスティアン・ペッツォルト(Christian Petzold)
出演:ニーナ・ホス、ロナルド・ツェァフェルト、ライナー・ボック
受賞:2012年(第62回)ベルリン国際映画祭 銀熊賞(監督賞)
   2013年(第85回)米アカデミー賞 外国語作品 ドイツ代表作
IMDb評価:7.3/10

社会度 ★★
哲学度 ★★★
宗教度 なし
官能度 なし
民族度 ★★★
ゴア度 なし
邦題のセンス ★★★
脚本 ★★★★ 
演出 ★★★★
演技 ★★★★★ 

2013年(第85回)米アカデミー賞 外国語作品についてはこちら

***********2012年(第62回)ベルリン国際映画祭************
<金熊賞>: 「塀の中のジュリアス・シーザー」- パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ監督

<銀熊賞>
審査員グランプリ:「Just the Wind」 - ベンス・フリーガウフ監督
特別賞:「シスター」- ウルスラ・メイヤー監督
監督賞: クリスティアン・ペツォールト - 「東ベルリンから来た女
女優賞: ラシェル・ムワンザ - 「魔女と呼ばれた少女/War Witch
男優賞: ミッケル・フォルスガード - 「A Royal Affair」
芸術貢献賞: ルッツ・ライテマイヤー - 「White Deer Plain」
脚本賞: ニコライ・アーセル、ラスマス・ヘイスターバング - 「A Royal Affair」
アルフレード・バウアー賞:「Tabu」 - ミゲル・ゴメス監督

<国際批評家連盟賞>
コンペティション部門: 「Tabu」 - ミゲル・ゴメス監督
パノラマ部門: 「Atomic Age」 - Héléna Klotz監督
フォーラム部門: 「Hemel」 - Sacha Polak監督
**************************************


1980年の旧東ドイツ。田舎町の病院にバーバラという女医が赴任して来た。かつてはベルリンの大病院に勤務していたが、田舎へ左遷させられたのであった。そんな彼女には常にシュタージの監視が付いており、田舎の生活にも仲間にも馴染めない。西ベルリンへ住む恋人とは一目を避けて会っていた。そして、ある計画を実行しようとしていた…。

barbara2.jpg監督は、「Gespenster(2005)」「Yella(2008)」に続くベルリン国際映画祭コンペ出品作となるクリスティアン・ペッツォルト監督。本作が日本初公開作となる。
出演は、監督作の出演が5作目となるニーナ・ホス

バスに乗ってどこかへ向かうバーバラ。ある場所へ着くと一人庭のベンチで一服する。その姿を見て噂をする白衣の人たち。なぜか彼らはバーバラの“何か”を知っている。

ここはバーバーラがこれから働こうとする病院。小児科の医師としてやって来た。初出勤なのに、噂はすでに広まっており、同僚たちは距離を置こうとしている。バーバラの表情は初日の緊張感や期待というより、諦めにも見え、バーバラもまた同僚たちと群れをなさない。はたして、何なのか…説明不足で観客を置き去りのままストーリーは淡々と進んでいく。

barbara1.jpg舞台はベルリンの壁崩壊の9年前の1980年。西ベルリンに暮らす恋人と堂々と会うこともできず、一目を避けた逢瀬、シュタージの監視、偏見の目…自由がなく、神経が擦り減っていくバーバラの日々を冷徹に見つめ、田舎へ左遷されてから、あることを決意するまでのバーバラを描く。

殺伐とした風景に女性らしさのない冷たい部屋、窓から外を覗けば、監視の車がいつも止まっている。全く自由のない生活は不安と恐怖しかない。画面いっぱいに広がるピンと張り詰めた緊張感、バーバラの凛とした表情が唯一緩むのは恋人と会う時だけだった、同僚アンドレに会うまでは。自由で豊かな西への憧れ、希望。東での医師としての使命感。西の恋人、東の同僚アンドレ。揺れ動く女心を繊細に描くが、サスペンスフルな展開は後半に向けてさらに緊張感を高めている。

クリスティアン・ペッツォルト監督作品に登場する主人公はいつも内に何かを秘めており、ミステリアスな行動から主人公の心理を覗くのがほんとに巧い。全体的に静かな作品だが、バーバラの魂の叫びに感情が揺さぶられた。緊張感といい空気感がたまらなく好き。

<観賞> 2012/11/22

官能 (英題:The Days Between) <2001/ドイツ> ★★★☆

in den
In den Tag hinein/TheDays Between
2001/118 min/ドイツ
ドラマ
監督/脚本: マリア・スペト(Maria Speth)
撮影: ラインホルト・フォルシュナイダー
出演:ザビーネ・ティモテオ、ヒロキ・マノ、フロリアン・ミュラー・モールンゲン
IMDb評価:7.2/10


社会度 ★★
哲学度 ★
宗教度 なし
官能度 なし
民族度 なし
邦題のセンス 最低!

脚本 ★★
演出 ★★★
演技 ★★★
カメラ ★★★★

in den1大学の食堂で働くリンにはデビッドという彼氏がいる。デビッドは水泳選手であり、鍛えられた肉体は魅力的だが愛想がない。リンがセックスしたい時にだけ会うといった関係。ある日、リンは食堂で日本人留学生コージと出会う。コージは自転車でリンの後をつけるようになる…。

監督は本作が長編監督デビュー作となるドイツ人女流マリア・スペト監督。主演はスイス出身のザビーネ・ティモテオ。出演数も多く、ドイツ映画でたまに観かける顔だが、日本ではDVD発売は本作と「僕の友達(2006)」、「裸の診察室(2010)」の3本のみ。日本人のヒロキ・マノという方も出演しており、ドイツ在住のカメラマンさんで、映画出演は本作が最初で最後のようです。

偶然出くわした作品。思いっきり私好みだった。ということは一般的には好まれない可能性が高く、日本でのDVD発売に驚いている。おそらく日本人が出演しているからなのだろうとは思うが、それにしても邦題がひどすぎる。男女のヌードはあるが、日本版は当然修正が入っているだろうし、扇情的なシーンは皆無で、“官能”というタイトルは観ずに適当につけたとしか思えない。どういう人たちが好み求める映画なのか見極めた上で、しかるべき邦題つけて欲しい。 私がつけるとしたら“彷徨”。

in den2日本人留学生のコージはあまりドイツ語が得意ではなく、リンとの会話が噛み合っていない時がある。相手に伝わらないことをわかっていながら日本語で語るシーンがあるのだが、そこに字幕はない(アメリカ版鑑賞)。非日本人は雰囲気から台詞の内容を推理するしかない。全体的に曖昧を上回る曖昧さで、あまり詳しく説明されておらず、特に人間関係が希釈な上に、少ない登場人物の相関図ですら後半にならないと描けない。かといって不十分かといったら、ただ露骨に描かれていないだけで、ボカし具合が芸術にすら感じる雰囲気のある不思議な異色の恋愛ストーリー。

原題は“漫然と暮らす”といった意味のようで、あえてこれといってやりたいこともなく、将来への希望も展望も見出せない等身大の若者を主人公に据えている。コージも、外国人から見た間違った日本人像ではなく、まさにリアルな日本人の若者。ドイツ人のリンに押され気味で困惑する姿とか、様子を覗いながら一歩一歩づつリンとの距離を縮めて行こうとする姿には日本人のやさしさを感じる。
2人は新しい出会いに胸を弾ませるわけでもなく、余計に苦しむだけだったように思う。彼らの日常はさっぱりしており、黄色や青のフィルターがかかったような映像で、悲壮感も漂う。人間誰しもが進む道に疑問を感じることはあるが、葛藤ではなく、人生を諦めている若者の姿ほど悲しいものはない。観た人の数だけ解釈が異なる結末は、しばらく頭の中を占領してしまいそう。

カメラワークがすごくよかった。監督と共に、撮影者も追ってみようと思う。

<鑑賞> 2012/3/1
[タグ未指定]

恋愛社会学のススメ (原題: Everyone Else) <2009/独> ★★★☆

everyone2.jpg
Alle Anderen/Everyone Else
2009/119min/ドイツ
ドラマ、ロマンス
監督/脚本:マレン・エイド(Maren Ade)(長編2作目)
出演:ビルギット・ミニヒマイアー、Lars Eidinger、Hans-Jochen Wagner
受賞:ベルリン国際映画祭 銀熊賞審査員グランプリ
IMDb評価:6.7/10


邦題センス ★★★
普遍度 ★★★
新鮮度 ★
官能度 ☆






***********第59回(2009年) ベルリン国際映画祭受賞作***********  
金熊賞: 「悲しみのミルク」 - クラウディア・ローサ監督
銀熊賞:
審査員グランプリ:「Gigante」 - アドリアン・ビニエツ監督、「Alle Anderen(本作)」 - マレン・エイド監督
監督賞: アスガー・ファルハディ - 「彼女が消えた浜辺」
女優賞: ビルギット・ミニヒマイアー - 「Alle Anderen(本作)」
男優賞: ソティギ・クヤテ - 「London River」
脚本賞: アレサンドロ・キャモン、オーレン・ムーヴァーマン - 「The Messenger」
芸術貢献賞: 「Katalin Varga
アルフレード・バウアー賞:「菖蒲」 - アンジェイ・ワイダ監督、「Gigante」 - アドリアン・ビニエツ監督
*******************************************

彼の両親のサマーハウスで休暇を過ごす30代前半のドイツ人カップル。一見、幸せそうでどこにでもいそうだが、彼のほうは何かを言うタイミングを常に見計らっている。おそらく離婚を切り出すのかと思いきや、まだ結婚に辿りついていないカップルであった…。

everyone1.jpg女性監督による女性のための恋愛映画。いくら好きな人と結ばれても不安はつきもの。そんな恋愛中の痛みを描いている。普遍的な恋愛をテーマにしていながら、ロマンティックさはなく、現実を見据えた恋愛、必ずしも幸せいっぱいな側面を描いているわけではないところに共感。フランス映画ではなく、ドイツ映画というのも興味深い。冒頭10分ぐらいから涙が出そうになった。

背景は多く語られず、徐々に探っていくしかないため、観る人によっては退屈になりかねない。劇的な展開もないし、抽象的で明確な答えが用意されているわけではないので、観た人それぞれの解釈に委ねられている。しかし、同世代以上で、恋愛経験のある人ならきっと自分と重なる瞬間があるはず。

自分に自信がなく、別れを恐れ、愛してると言って欲しい彼女。言葉ではなく、態度で示そうとする彼。結婚間近にも見えなくもないが、もしかしたら付き合い始めたばかりなのかもしれない。何気ないことで口論になったり、でも嫌われるのが嫌でその場を取り繕ってみたり、否定して欲しくてわざと思ってもいないことを言ってみたり、お互いまだ知らないことも多く、少しづつ歩み寄ろうとする過程、私にも経験がある。

愛情表現が豊かでなく、一歩一歩慎重な彼が今求めているのは“安心”。10代の勢いだけの恋愛とは違い、結婚を意識しつつ冷静に相手を見極めようとしているのも見て取れる。一方、感情的になりやすい彼女が求めているのは“安心”ではなく“安定”。本当に待っているのは“愛してる”ではなく、“プロポーズ”なんだと思う。しかし、彼は“愛してる”の一言ですら素直に言葉にできない。些細なすれ違いがとっても歯痒い。この先、このカップルがどうなるのかは描かれておらず、想像するしかない。

<鑑賞> 英語字幕 2011/4/22
[タグ未指定]

(未) The Door <2010/独> ★★★

door.jpg
Die Tür/The Door
2010/独
ミステリー、スリラー
監督:Anno Saul
出演:マッツ・ミケルセンValhalla Rising」「プッシャー」、ジェシカ・シュワルツ、ハイケ・マカシュ
受賞:
2010ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭 ヨーロッパ・コンペティション部門グランプリ
2010ドイツ映画批評家協会賞 音楽賞受賞
2010ドイツ映画賞 編集賞・音響賞・音楽賞受賞
言語:ドイツ語
IMDb評価:6.6/10

迷宮度 ★★
過激度 ★★★(ベッドシーン多め)
残虐度 ★★

おそらく日本では全く紹介されていないAnno Saul監督。マッツ・ミケルセン主演でありながら、映画祭での上映に留まっている国が多いとは残念。2004年監督作品「Kebab Connection」の脚本は「愛より強く」のファティ・アキンが手掛けている。
英語吹き替え版鑑賞ということもあり、マッツらしさが感じられない作品だった。やっぱりニコラス・ウィンディング・レフン監督とのコンビか、少なくともデンマーク映画に出演して欲しい。

door3.jpg画家で成功しているデビッドには妻子がいるが、愛人が目と鼻の先に住んでいる。妻マヤの不在時、庭にいた娘に呼ばれたが、「行く所がある」と言い放ち愛人宅へ向かってしまう。そして、いつものように情事にふける最中、娘は綺麗な青い蝶を追いかけ躓き、プールで溺死してしまう。娘の死が原因で妻まで失い、自責の念、失意に苛まれるデビッドは自分を見失なったまま5年の月日が流れ、とうとう娘が溺死したプールで自殺を図る。しかし近所に住むマックスに助けられる。2人でバーに飲みに行き、千鳥足での帰宅途中、青い蝶に導かれるかのようにあるドアを開け、訳もわからずトンネルを抜けると、その先は5年前であった…。
door2.jpg
あの時に戻って人生をやり直すことができたら…
誰しもが一度は考えたことがあるでしょう。
そんな願いが叶い、事故の日からやり直せることとなったデビッドは、過ちを教訓にし、人生をやり直そうとする。愛人宅へは行かず、躓きプールに落ちた娘を助けることができ、ほっと一安心つく。しかし、トンネルを潜り現在から戻ってきたのは自分だけではなく、他にも大勢いた。

door1.jpg


戻ってきた世界には、“本来の自分”と“やり直してる自分”が混在し、座を狙う争いがあちこちで起こっていたのだ。人生をやり直すためには過去の自分を抹消しなければならない。そんな不可欠な殺人があちこちで起こり、もはや秩序やモラルが欠如した別世界と化してしまっていた。観ているこちらは一体誰が本物で、誰が現在から来たのか混乱させられる。

たとえやり直したい頃に戻れたとしても、それが幸せだとは限らない。私利私欲に目がくらむ人間への批判でもあり、前を向いて明るく生きる大切さをメッセージとして感じた。

<鑑賞> 英語吹き替え 2011/3/27
[サイト内タグ検索] 日本未公開 マッツ・ミケルセン

(未) When We Leave (原題:Die Fremde) <2010/独> ★★★★★

when we leaveDie Fremde/When We Leave 
2010/119min/ドイツ
ドラマ、宗教
監督/脚本:Feo Aladag(監督デビュー作)
出演:シベル・ケキリ、Florian Lukas, Derya Alabora, Settar Tanriögen
IMDb評価:7.5/10

社会度 ★★★
宗教度 ★★★★★
衝撃度 ★★★
暴力度 ★

受賞:ベルリン国際映画祭2010 パノラマ部門出品
   ドイツ映画賞2010 主演女優賞受賞
   米国アカデミー賞2011外国語映画賞ドイツ代表

ドイツ生まれのトルコ人女性ウマイはイスタンブールにお嫁に行ったが、抑圧的な家族や夫のDVのため息子を連れてベルリンの実家に戻ってくる。ウマイの突然の訪問を家族は喜んでくれたが、夫が一緒ではなことを知ると両親と兄弟たちの顔は曇り始める。ベルリンに戻れば、家族が温かく受け入れてくれるだろうというウマイの期待は一瞬で打ちのめされてしまう。伝統としきたりを重んじる家族は、彼女の思いとは裏腹に、息子を父親の元に返そうとする・・・。

監督は本作が監督デビューとなるオーストリア出身の女優さん。出演はドラマ中心のようである。容姿だけで判断するとトルコ系ではないが、脚本も手掛けている。女性が嫌うような暴力シーンは間接描写になっている。主演はお馴染み「愛より強く」のシベル・ケキリ

イスラム社会における「恥と名誉」、それに立ち向かう女性の尊厳を取り上げた作品。イスラム教に興味なり知識のある方なら、「恥と名誉」と聞いて結末は簡単に予測できてしまうでしょう。私も、展開も結末も読めていたにも関わらず、実際に映像で目にしてしまうとショックで胸を打ち砕かれる思いだった。詳しくは後半に書いています。逆に言えば、宗教的な見解ができない人には少々説明不足だと思われる。予備知識がない人がいきなり見せられたら、ただの不和な家族の悲劇にしか映らないでしょう。

DVの加害者である夫ではなく、被害者であり逃げてきた娘ウマイを責める家族。職場でも同僚たちが噂をし、妹の結婚も破談になりそうだった。いかなる理由でも夫から逃げてきたという行為がイスラム社会では“恥”となる。
“名誉”という言葉が家族の間で頻繁に出てくる。本来なら温かく迎えてくれ、支えとなってくれるはずの家族にとってウマイの行動は「家族の名誉を汚した」行為なのである。
When we leave(私たちが去る時)とはうまい英題をつけたものだ。嫁ぎ先を去ったことでの悲劇、実家を去ったことでの悲劇の中で、「家族の名誉を保ちたい家族」と「女性の尊厳を主張するウマイ」との対立が主軸に描かれる。when we leave1

子供は父親の元で育つべきだというイスラムのしきたりの元、ウマイから子供を引き離そうとする男家族。葛藤しつつも男家族たちには意見の言えない無力な母親。ウマイ個人の幸せを願うのではなく、世間体や家族の面目だけを気にする家族を真の家族だといえようか。父親や兄だけでなく弟も姉ウマイに手を上げることもあり、何をされるのか、いつ息子を連れ去られるのかヒヤヒヤさせられる。

この先結末、核心に触れています。

<鑑賞> 英語字幕 2011/2/11

レクイエム~ミカエラの肖像 <2006/独> ★★★★

requiem.jpg
Requiem
2006/93min/ドイツ
ドラマ
監督:ハンス・クリスティアン・シュミット
脚本:Bernd Lange
出演:サンドラ・ヒューラー、ブルクハルト・クラウスナー
受賞:ベルリン映画祭 銀熊、女優賞 他
IMDb評価:7.0/10

狂気度 ★★★
哲学度 ★★

実話をモチーフにしているので、結末まで触れています。
一見するとごく普通の女子大生ミカエラは、癲癇(てんかん)に苦しんでおり薬を常用している。しかし、徐々に癲癇とは違う症状が出始めた。母にもらったロザリオを拾おうとする時に限って激しい発作がおこるのである。部屋にかけた十字架に触れようと手を伸ばしても磁石が反発するかのように近づくこともできない。あらゆる精神病院へ行っても原因は究明されず、牧師に相談してもなかなか信じてもらえない。しかし、力になりたいと思った牧師は知り合いの牧師を紹介してくれた。その牧師の見解は悪魔の憑依であった。その牧師の協力の元、無事に悪魔払いはなされ、元気になるという話しである。

私には彼女の中に潜む悪魔は彼女を縛りつける両親そのものに見えてしまった。信仰心も強く、子への執着心も強い両親を負担に感じつつ、心のどこかで拒否や解放を望んでいたのではないだろうか。しかしながら悪魔を否定することは両親をも否定することになってしまう。そんな葛藤が症状を悪化させ、体力まで奪っていってしまった。
requiem1.jpg
ミカエラを演じるSandra Hüllerは本作がデビュー作だとは思えない演技をみせている。正気な時と、憑依している時は一目瞭然で、悪魔が支配している時の声や行動はあまりの豹変ぶりに慄いてしまった。お祓いの際の悪魔のあがきは恐ろしさのあまり鳥肌が立つほど。
無事に悪魔払いが終わり、晴れ晴れとしたミカエル。友人が運転する車の助手席に乗っている姿を背景に「彼女は悪魔払いの末、衰弱して死亡した」というテロップが流れ、映画は幕を閉じる。
モチーフになった女性Anneliese Michelは、悪魔が憑依し、無事に悪魔払いまでしたものの、その後24歳の若さで餓死しているのである。当時本国では事件として大きく扱われ、新聞やメディアを賑わせたそうだ。両親と牧師2人は有罪判決を下されている。
本作は彼女自身に焦点を当てており、死や裁判に関しては触れていない。そもそも悪魔が本当に憑依していたかどうかも定かではない。科学でも解明できなかったことを宗教で処理することもそうだけど、何が悪いのか誰が悪いのか、裁判で裁くことにも違和感を感じた。

<鑑賞> 英語字幕 2011/1/9
[タグ未指定]

ソウル・キッチン <2009/独=仏=伊> ★★★

soul.jpgsoul5.jpg
Soul Kitchen
2009/90min/ドイツ=フランス=イタリア
コメディー/ドラマ
監督・脚本・プロデューサー:ファティ・アキン「愛より強く」「そして、私たちは愛に帰る」「クロッシング・ザ・ブリッジ
プロデューサー:クラウス・メック
脚本:アダム・ボウスドウコス
出演:アダム・ボウスドウコス、モーリッツ・ブライブトロイ、ビロル・ユーネル、アンナ・ベデルケ
受賞:2009年ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞、ヤングシネマ賞
IMDb評価:7.3/10

<あらすじ>1月22日劇場公開
ハンブルクでレストラン“ソウル・キッチン”を経営するジノス。恋人のナディーンが夢を追って上海に行ってしまったり、税務署からしこたま滞納していた税金の支払いを迫られたり、衛生局から新しいキッチン設備の導入を命じられたり、食器洗浄機を動かそうとしたら椎間板ヘルニアになったり……と、このところ上手くいかないことばかり。
ヘルニアで調理ができなくなったジノスが頑固者の天才シェフを新しく雇うと、彼が作る料理が評判を呼んで、店は連日大盛況! そんなある日、兄のイリアスが刑務所から仮出所してくる。イリアスが店のウェイトレス・ルチアに惚れて、音楽好きな彼女のために盗んできたDJセットでジノスの大好きな音楽をかけながら、店は絶好調に繁盛し出した。すべては上手く回り始めた、ハズだった。
しかし、ソウル・キッチンの土地を狙う不動産が現れ、店は乗っ取りの危機に陥る……。この店はオレたちの心(ソウル)。なくすわけにはいかない! (公式ページより)

<レビュー>
世界三大映画祭を最年少36歳にして制覇したファティ・アキン監督。
コメディーだとは知っていたけど、ファティ・アキンならきっと何かあると期待して鑑賞。
愛より強く」「そして、私たちは愛に帰る」のような重い映画を作っていた監督とは思えないほどゆる~いコメディで、ちょっとブラック。かなり意外でした。でも、コメディーのネタとしては簡単に思いつくような物ばかりでさほど新鮮なネタは含まれていない。

ぎっくり腰だけでも日常生活は大変なのに、さらに突然で踏んだり蹴ったりな危機に次々と見舞われる。結構な大惨事なのに、ジノスはいつでもゆる~い感じ。ぎっくり腰の間抜けな姿がゆるさに拍車をかけている。悪戦苦闘している様子もなく、おそらくどうにかなるだろうぐらいにしか思っていない。
刑務所から出てきた弟に店を押しつけ、上海にいる恋人に会いに行こうとする。ただ会いたいのではなく、現実から逃げているようにしかみえない。ジノスのレストランは冷凍食品を温める程度で接客も適当であった。それに限らず、私生活もどことなく冷めていて活力がないのである。
soul4.jpgsoul3.jpgsoul2.jpg
でもそんな陰には助けてくれる人もいたりして、人生は痛みばかりではない。冷凍食品を温めるだけのレストランでも通い詰めてくれるお客はいるし、親身になって治療につきあってくれるマッサージ師もいる。そんな人たちの有難みに気付けただけでも人生の収穫である。アキン監督らしい人間的な前向きな成長が描かれていて微笑ましい。

これまでは自身のルーツであるトルコ移民を主体にしていたファティ・アキン監督。本作では移民については直接的には触れていないものの、やはりトルコ系やアラブ系、ギリシャ系といった多民族が登場する。このハンブルグに限らず、多民族が共存する都会では「ソウル・キッチン」は心の拠り所。ここで流れる音楽もソウル・ミュージックだったりドイツのパンクだったり、民族と同様に無国籍。これまでのスタイルとは異なっても選曲のセンスは健在。本国でのポスターはレコードジャケット風で日本版よりアキンらしさがあっていい。

ぎっくり腰の間に雇われた代理のシェフ役には、アキン監督でお馴染みのビロル・ユーネル。ゆる~いジノスへの料理指導のストイックさがゆるさの中で唯一スパイスになっている。好きな俳優なので出番があまり多くなかったのが残念ではあるけど。

<鑑賞> 英語字幕 2011/1/16

デザート・フラワー <独=オーストリア=仏> ★★★

desert_20101223224259.jpg
監修/原作:ワリス・ディリー
監督/脚本:シェリー・ホーマン
出演:リヤ・ケベデ、サリー・ホーキンス、ティモシー・スポール
IMDb評価:7.0/10

邦題のセンス ★★
衝撃度     ★★★★
社会度     ★★★★

彼女の名前はWaris。ソマリ語で「Desert Flower(砂漠の花)」の意。
貧しいソマリアの遊牧民家庭で生まれ育ち、スーパーモデルとして世に名をはせるまでの半生を描いてる。前半は華々しいファッション界へのサクセスストーリーだが、中盤からは本質である女性としての生き様に焦点を当てている。同じ女性でありながら、あまりにもショッキングな出来事に言葉を失う。
ワリス・ディリーの自伝「砂漠の女ディリー」をワリス本人による監修のもと映画化。
desert1_20101223224258.jpg
彼女の生い立ちについて by Wikipedia
1965年、ソマリアの遊牧民の一族に生まれた。生まれた頃の家族構成は父、母、姉。姉は女子割礼の為に亡くなり、弟が1人出来るが厳しい環境に耐えられず餓死。しかし更にその後2人の弟が出来た。それ以降ワリスは親元を離れたので不明。

13歳の時、ラクダ5頭の為に60代の男性と結婚させられそうになったが、母の力を借りてソマリアの首都モガディシュに住んでいる母の妹に会うために、砂漠の中を1人逃げていった。奇跡的に母の妹に対面し、父に連れ戻されないように親戚を転々とした。その後、母の妹の夫である駐英ソマリア大使がイギリスで4年の任期の間、ロンドンの家で働いてくれるメイドを探すためにモガディシュに訪れ、そこに居合わせていたワリスが4年間ロンドンでメイドとして働くことになった。大使が任期を終え共に帰国せざるを得なかったが、帰国当日にパスポートを紛失したと嘘をついて時間を稼ぎ、そのままロンドンに留まった。その後カフェなどのアルバイトで生計を立てようとするが、簿給のため生活は苦しかった。最終的にはマクドナルドの店員の職を得る。


彼女はロンドンで生活することによって、自分が経験したFGM(女性性器切除)は忌まわしいアフリカの因習だということを初めて知る。フラッシュバックで明らかになる幼少時代の出来事があまりにも痛々しい。イスラム圏では女性の性欲をコントロールするためになされていることは知っていたけど、私の浅はかな知識を遥かに超える衝撃の事実。彼女の演説から明らかになるFGMの目的と初夜の儀式には自然と涙した。

FGMについて公の場の初めて語ったのが彼女でもある。FGM廃絶活動は今もなお続けている。女性の尊厳と権利のために訴え続ける彼女の強さはまさに「砂漠の花」。

2010年12月25日より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開 

<鑑賞> 英語字幕 2010/12/22
[サイト内タグ検索] サリー・ホーキンス

トンネル <2001/ドイツ> ★★★

tunnel.jpg
Der Tunnel/ The Tunnel
2001/150min/ドイツ
監督:ローランド・ズゾ・リヒター
出演:ハイノ・フェルヒ、ニコレッテ・クレビッツ
IMDb評価:7.9/10

社会度 ★★★★★
写実度 ★★★★
衝撃度 ★
感動度 ★

<あらすじ>
1989年11月9日、東西ドイツの統一と東側の民主化を求める市民の力により崩壊した“ベルリンの壁”。1961年に突如出現して以来、ドイツ分断の象徴だったこの壁に隔てられた愛する人を取り戻すため、危険を顧みず壁の下に145mのトンネルを掘り29人を東側から脱出させることに成功したという実話を映画化したサスペンス・ドラマ。
 1961年8月、ベルリン。一夜にして東西ドイツが分断されてしまう。西側への人々の流出を阻止するため東ドイツは東西ベルリンの境界線に壁を作ることを決定し、有刺鉄線を張り巡らし銃を持った兵士を監視に当たらせたのだ。これにより、それまで比較的行き来が容易だったために運悪くその時東西ベルリンに別々にいた愛する家族や恋人までもが引き裂かれることとなった。西ベルリンにいたハリー、マチス、フリッツィらは、東側に残してきてしまった大切な人を救い出すためにトンネルの建設を計画するのだった……。

<レビュー>
61年のある朝、ブランデンブルク門が東側の兵士によって封鎖されてしまう。はじめは銃を手にした兵士の人垣の壁だったが、有刺鉄線の柵ができ、レンガが築かれ、コンクリートの壁へと強固されていくと同時に進められたトンネルによる亡命計画。歴史に疎い私でも知っているトンネル「トンネル29」を題材にしている。29番目のトンネルだと思っていたが、29人の脱出が名前の由来であったということは知らなかった。1962年9月14日午後3時ごろ、計29人が西ベルリンへ脱出したトンネルが「トンネル29」だそうだ。分断された家族たちを西ベルリンに亡命させたいという思いから、ベルリンの壁の下に東西ベルリンをつなぐ長さ145mのトンネルを9ヶ月かけて掘り、29人を西側へ亡命させるまでを描いた、実話に基づいた作品である。

亡命手段の一つであるトンネル掘り。どこにスパイが潜んでいるかもわからないし、いつ誰に密告されるかもわからない。東側公安に察知され逮捕されれば、射殺なんてことも珍しくない。トンネルを掘ることも極秘に行う必要があったのである。掘る側の心理状態にはなかなかの緊張感がある。亡命希望者との連絡の取り方もスパイさながらである。信頼していた友人や家族が実は密告者だったという事実にも衝撃を受ける。当時の東ドイツの状況がうかがえ、リアリティさは秀逸である。
tunnel1.jpgtunnel2.jpg
困難を極めるトンネル掘り、亡命者との連絡、裏切り。それぞれに人間ドラマがある。彼らの動きを嗅ぎつけ追い詰めてくる保安官と国境警備隊とのやり取り、脱出劇はスリリング。

監督は「9割が実話で1割がフィクション」だと語る。映画ではなく、本国でのテレビ放送が目的であったためだろう。ドラマチックな展開はなく、写実的だという印象は否めないが、もしかすると生真面目なドイツ国民の趣向なのかもしれない。非当事者には少々物足りない演出に感じてしまった。酷い拷問だといいながら、服を脱がされる程度であって、ひどいに値するほどの拷問ではなかった。歴史的事実を知るには観る価値があるが、残酷なエピソ
ードがもう少しあったら2時間半という長さも気にならなかっただろう。
tunnel3.jpgtunnel4.jpg
壁を超え逃げようとした者を射撃した東側の兵士の表情が印象的。撃つ度に苦しい表情を見せている。国境警備隊という仕事とはいえ、やはり彼も人間なのである。

<鑑賞> 英語字幕 2010/11/20
[タグ未指定]

そして、私たちは愛に帰る <2007/独=トルコ=伊> ★★★★

heaven.jpg
AUF DER ANDEREN SEITE/THE EDGE OF HEAVEN
2007/122min/ドイツ=トルコ=イタリア
監督/脚本:ファティ・アキン 「愛より強く」「クロッシング・ザ・ブリッジ
音楽:シャンテル
出演:バーキ・ダヴラク、トゥンジェル・クルティズ、ヌルギュル・イェシル、ハンナ・シグラ
IMDb評価:7.9/10

邦題のセンス ★★★
芸術度 ★★★
社会度 ★★★
感動度 ★★
催涙度 なし

「生と死は隣あわせ、すべての死は生誕である」という死生観を持っているファティ・アキン監督。本作は「愛、死、悪」に関する三部作のうちの2作目である。原題の直訳は「向こう側に」「反対側に」であり、邦題の意味を考えるべくもう一度観直してみた。

トルコ人娼婦と過ごすトルコ系ドイツ人の父と大学講師の息子。その娼婦と反政府活動家としてトルコを逃れた娘。その娘と新たな友情を築いたドイツ人女性とその母。3組の親子がイスタンブールとドイツを行き来し、交差する運命は3部構成で描かれる。「生と死」「幸せと不幸せ」「出会いと別れ」は表裏一体だということを入り組んだ時間軸で展開すると同時に、EU加盟で揺れ動くトルコとドイツの関係までをも言及している。
heaven1.jpgheaven2.jpgheaven3.jpg
浜辺に寄せては返す波のように、人は「生と死」「幸せと不幸せ」「出会いと別れ」を繰り返す。しかし、喪失の中から人は希望を見出そうとする。それが邦題で言及している「愛」なのだろう。翻弄される運命の中での過ちを赦すことも「愛」なのである。そうやって人は「死と再生」を繰り返していく。「死」とは新たな人生の扉を開くのである。

国家間の関係が変わろうとも人と人との愛は変わらない。国家も文化も超越した親子の絆。赦しは前に踏み出す一歩となるのである。

民族音楽の使い方が絶妙。余韻を残す結末も何とも言えない感情が込み上げてくる。最新作「ソウル・キッチン」は11年1月22日劇場公開予定。待ち焦がれる。

<鑑賞> 英語字幕 2010/11/16


[サイト内タグ検索] ファティ・アキン監督

クロッシング・ザ・ブリッジ <2005/独=トルコ> ★★★☆

cross.jpg
CROSSING THE BRIDGE The Sound of Istanbul
2005/92min/ドイツ=トルコ
監督:ファティ・アキン「愛より強く」「太陽に恋して」「そして、私たちは愛に帰る
出演:アレキサンダー・ハッケ(アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン)、ババズーラ、アイヌール
IMDb評価:7.7/10

「この街には不思議な魅力がある。その魅力が何なのか謎なのだ。そこで謎の答えを探しに音楽を求めて旅をすることにした。」と語るのは進行役であり、ミュージシャンのアレキサンダー・ハッケ。この街とはイスタンブールのことである。本作と同じくファティ・アキン監督の「愛より強く」の撮影で訪れた際に魅了されてしまったらしい。イスタンブールとは、ヨーロッパとアジアの境界線であり、地中海と黒海を結ぶボスポラス海峡がある。そこにかかる大きな橋が本作のタイトルの由来だろう。
cross2.jpg
イスタンブールを拠点に活躍する数組のミュージシャンが登場し、彼らの音楽とインタビューで綴られる音楽ドキュメンタリーである。エレクトロニカ、ロック、ヒップホップ、伝統民謡など、様々なジャンルに焦点を当てている。伝統音楽にルーツの異なるものを融合させたりして、絶えず新しいスタイルも生み出されているという。しかし、スタイルが異なろうと共通だと感じるのは彼らの強い精神であった。西洋主義、保守性、支配階級、弾圧などに対する反骨精神を強く持ち、魂の叫びとなって込められた歌詞にはトルコ特有の世界観が広がっている。
cross1.jpgcross3.jpgcross4.jpg
あるミュージシャンは言う。「イスタンブールは72の民族が行き交じった大きな橋のような街。伝統と革新、富と貧困といった対極なものが混じり合っている。」と。

この街での共通のツールは音楽。その音楽が72もの民族を結ぶかけ橋となっている。これこそがイスタンブールの魅力であり、監督が意図したタイトルそのものだったのではないだろうか?

印象的だったのが、「路上に立てば皆平等。階層や貧富も関係ない。麻薬中毒者から身なりのいいビジネスマンまで人生や社会の矛盾に耳を傾ける。」という台詞である。金儲けがしたくて歌っているわけではない。伝えたいことを伝えているだけだと言う。

音楽の使い方に定評のあるファティ・アキン監督だが、彼が単に音楽を紹介するためだけのドキュメンタリーを撮るはずがない。劇中、「音楽は訪れた土地の文化の奥深さを語る。」という説明があるように、音楽を通じて文化について考えるのが監督の意図だろう。音楽ドキュメンタリーの枠を超えたファティ・アキン監督らしい作品であった。

<鑑賞> 英語字幕 2010/11/19

[サイト内タグ検索] ファティ・アキン監督

HANAMI <2008/独> ★★★

hanami.jpg
Kirschblüten - Hanami
2008/127min/ドイツ
監督:ドーリス・デリエ
出演:エルマー・ヴェッパー、ハンネローレ・エルスナー、入月絢、ナディヤ・ウール
言語:ドイツ語、英語、日本語
IMDb評価:7.5/10

バイエルン地方の片田舎に住む夫婦が主人公だ。夫のRudiと妻のTrudiは、旅に出る。まずはベルリンの長男夫婦を訪ねるが、迷惑だったようだ。あまりいい顔はされない。面倒をみてくれるのは長女の恋人だけだった。久しぶりに海が見たくなった妻の提案でバルト海沿岸を旅することになったが、妻はホテルで急死してしまう。悲しみに打ちひしがれる父を口では心配はするが、面倒を見ようとする者は誰もいないのだ。
hanami2.jpg
いつも隣にいてくれたことを当たり前のように思っていたり、日本の舞踏を習うことを反対したり、夫も今となっては後悔ばかりが募る。そこで、かねてから行ってみたいと妻が言っていた東京を訪ねてみることにした。末っ子が住んでいる新宿にしばらく居座る。
hanami1.jpg
歌舞伎町、桜、富士山といった日本を象徴するものがドイツ人の視点で描かれるのも興味深い。風俗店は余計だったようにも思えるが。偶然立ち寄った公園(たぶん井の頭公園)で舞踏を踊る少女に出くわす。妻が習いたいと言っていた舞踏だ。母親の死をきっかけにこの舞踏を始めたという少女ユウ。舞踏というのを私は初めて見た。着物を着崩したような着方で、メイクも踊りも独特。沖縄の音楽に合わせて踊っている。自分が踊っているのではなく、影が踊っているのだという。そして、影は死者を意味するとか。誰にでもある影はある。みな死者と共存している。死者は心の中に生きていることを意味するのだそうだ。

日本文化を通して感じる生と死、家族の在り方。富士山と影富士の描写とか、はかない人生を象徴するかのような桜など哲学的で、今まで味わったことのない感情に胸が締め付けられた。

未見なので比較はできないが、小津安二郎監督の映画「東京物語」をモチーフにしたとのこと。日本を舞台にした作品は3作目だそうで、よっぽど日本が好きな監督さんらしい。

<鑑賞> 英語字幕 2010/10/20
[タグ未指定]

あいつはママのボーイフレンド <2008/独> ★★

boyfriend.jpg
My Mom's New Boyfriend
2008/97min/ドイツ=米
監督:ジョージ・ギャロ
出演:アントニオ・バンデラス、メグ・ライアン、コリン・ハンクス
IMDb評価:5.2/10

<あらすじ>
FBI捜査官のヘンリーが海外赴任を終えて故郷に戻ると、以前は太りすぎで不幸だった母マーティがスリムで陽気な美女になっていた。そんな母と偶然出逢い惹かれ合っていた男トミーだったが、彼は指名手配中の窃盗犯で…。

<レビュー>
頭使わずのんびり観たく、無難にこれをチョイス。
3年間の出張から帰省したら、おデブちゃんだった母親が整形しスリム&キレイになってしまったというベタな話。
boyfriend2.jpg
株で大儲けし、ダイエットに成功し、インドで悟りを開き見事な変貌を遂げたというわけだ。3年の間に彼氏は大勢いたようだが、ろくに清算もついていない間に現れたトニーとロマンスな関係になってしまう。息子はFBI捜査官。偶然にもママの新しい彼氏を捜査することに。
boyfriend3.jpg
間もなく美術品の強盗を計画しているトニーに張り込み、自宅に盗聴器まで付けさせられることになってしまう。ママの恋愛情事を同僚にも聞かれ、自分も聞かなくてはいけない立場。仕事を取るかママを取るか、複雑な心境がよく描かれていた。エンドロールに流れる映像も見逃せない。このメンツでアメリカ公開もDVD発売もされていないらしい。劇場に足を運んで観るほどではないが、なにかしながら観るにはお手頃だった。

<鑑賞> 2010/9/27
[タグ未指定]

Final Contract: Death on Delivery <2006/独> ★★☆

final.jpg
Kontrakt
2006/97min/ドイツ
監督:Axel Sand
出演:Drew Fuller、Alison King
言語:英語
IMDb評価:5.5/10

全く予備知識もなく、期待もせずに観た。
見覚えのある俳優も出ておらず、俳優に対する固定観念なしに観れたし、思いのほか楽しめた。
ドイツ映画なのに全編英語。ちょっと調べてみたら、よくあるらしい。

主人公は、女の誘惑が罠だとは知らず、引っ掛かり事件に巻き込まれるおバカな青年。
この女が犯人である。警察は青年が犯人だと勘違いし、追いかけまわされるという話だ。
ハリウッドのアクション映画によくあるタイプの話で、特筆することはない。
私がドイツ映画をあまり観ないということもあるが、ベルリンの街並みが観れたのはポイント高い。
特に、ホテルがとっても素敵。
窓から見える景色に加え、スタイリッシュなロビーのインテリアは私好み。
エレベーターの側面が水槽になっているようにも見えたが、縦長の水槽が不思議な雰囲気を醸し出していた。
ハリウッドによくあるお決まりのハッピーエンド。
展開が読めてしまったのが残念。

[タグ未指定]

愛より強く <2004/独=トルコ> ★★★★

head-on.jpg



Gegen die Wand/Head-On/愛より強く
2004/121min/ドイツ=トルコ
監督:ファティ・アキンFatih Akin
出演:ビロル・ユーネルBirol Ünel、シベル・ケキリSibel Kekilli、グヴェン・キラック
受賞:2004 ベルリン国際映画祭 金熊賞他、22受賞、11ノミネート
言語:ドイツ、トルコ、英語
IMDb評価:8.0/10

<あらすじ>
愛する妻を失った40歳のジャイト(ビロル・ユーネル)は、人生に絶望して自殺を図るが未遂に終り、一層の苦悩を背負い込む。若くて美しいトルコ系ドイツ人女性シベル(シベル・ケキリ)は、保守的なイスラム教徒の家族から逃れたい一心で自殺未遂を図る。精神科のクリニックに入院したシベルは、家族から自由になるには結婚しか道はないと、クリニックで出会った同じトルコ系ドイツ人のジャイトに偽装結婚を願い出る。ジャイトは渋々ながらも、彼女を救うためならと、その申し出を受け入れる。こうして2人は、同じアパートをシェアして愛のない偽りの結婚生活をスタートさせるのだが…。(allcinema)

<レビュー>
本作はキム・ギドク監督「サマリア」をおさえ、ベルリン国際映画祭において金熊賞を受賞した作品。
トルコ系ドイツ人監督によるトルコ系ドイツ人労働社階級カップルのお話。

「壁に向かって」という原題がこの作品にぴったりだと思うほど、「壁」がよく出てくる。
ジャイトにとっての壁は妻との死別。壁に衝突事故を起こし自殺を図ってもいる。壁にぶつかっては自身の存在意義すら自問自答する日々。生きる意味をも見失っていた。
シベルにとっての壁は厳格なイスラム教徒の家庭。復建制度的な家庭環境であった。イスラム教と父が壁になっていた。たとえ偽装結婚だとしてもトルコ系の男性と結婚し、父親から逃げたかった。それが全ての悲劇の連続の始まりだったのだ。
kabe2.jpgkabe3.jpg

舞台はドイツのハンブルグ。ドラッグ、セックス、アルコールそしてパンクミュージックに溢れる自由な街だ。そんな街で始まる愛のない2人の共同生活はドラッグまみれで、お互い自由にやりたい放題。シベルはバーにいっては夜の相手を探す毎日。ジャイトはそんな妻の行動を気にしながらも気づかない素振りを見せる。妻の遊び相手から、「お前はほんとに亭主か?俺はトルコ人とやれればいい」と言われ、殴ってしまう。皮肉にもこの事件がきっかけでお互いの愛にやっと気付き始めたのだ。

自身の行き場を見失っていた2人にとっての偽装結婚は何を意味したのか?それは、未来への希望だったはず。抑圧からの解放、刺激への渇望、心の葛藤、真実の愛、移民者の生活環境。。。2人一緒なら壁に立ち向かえるはずだったのに、結婚が招いてしまった悲劇と共に変化をみせる心情が激しくて切なく、歯がゆい。観賞後「愛より強く」という邦題の意味を考えてみると、愛だけでは罷り通れない現実の厳しさをひしひしと感じた。でも、この間違った結婚は人生再生への第一歩となったことを証明する形でのエンディングに希望の光も見えた。
kabe.jpg
ドイツを象徴するかのようにパンクを愛する2人だが、劇中、イスタンブールを背景に演奏されるトルコ民謡が印象的だった。ドイツに移民しても心はトルコ人であること。こんなことが移民へのメッセージとして込められているような気がした。ドイツ映画というよりトルコの文化が濃く感じられる作品だった。

<鑑賞> 2010/5/24 英語字幕
カテゴリ/Category by Countries
ユーザータグ/Tags

日本未公開(236)

 クシシュトフ・キェシロフスキ監督(16)

 キム・ギドク監督(14)

 キム・ボドゥニア(12)

 パディ・コンシダイン(11)

 ヒアム・アッバス(9)

 キム・ギヨン監督(8)

 ニコラス・ウィンディング・レフン監督(7)

 ロマン・ポランスキー監督(7)

 マイケル・ファスベンダー(7)

 アナス・トマス・イェンセン(7)

 ヴァンサン・カッセル(7)

 ハ・ジョンウ(6)

 ピーター・ミュラン(6)

 ミカエル・パーシュブラント(6)

 ステラン・スカルスガルド(6)

 マッツ・ミケルセン(6)

 クリストファー・ヨーネル(6)

 シェーン・メドウス監督(6)

 モーテン・ソーボー(5)

 ジェラール・ドパルデュー(5)

 トゥーレ・リントハート(5)

 ファティ・アキン監督(5)

 ダール・サリム(5)

 マリア・ボネヴィー(5)

 シン・サンオク監督(5)

 マリウス・ホルスト(5)

 アンドレイ・ズビャギンツェフ監督(4)

 イ・チャンドン監督(4)

 ジョセフ・ゴードン=レヴィット(4)

 デイヴィッド・デンシック(4)

 アレクサンドル・ソクーロフ監督(4)

 ウルリッヒ・トムセン(4)

 ラース・ミケルセン(4)

 ヘンリク・プリップ(4)

 カティ・オウティネン(4)

 シャーロット・ランプリング(4)

 アンジェイ・ワイダ監督(4)

 クリスティナ・ヤンダ(4)

 ミシェル・ウィリアムズ(4)

 ドラゴス・ブクル(4)

 ラズヴァン・ラドゥレスク(4)

 シャルロット・ゲンズブール(4)

 グザヴィエ・ドラン監督(4)

 パプリカ・スティーン(4)

 オルジード・ルカセウィッツ(4)

 Jens_Jørn_Spottag(4)

 チェ・ミョンス(4)

 ヤコブ・セーダーグレン(4)

 ムン・ソングン(4)

 チャン・リュ監督(4)

 フルーツ・チャン監督(4)

 イネス・エフロン(4)

 トリーヌ・ディルホム(4)

 レオナルド・スバラグリア(4)

 ミハイル・クリチマン(4)

 ライアン・ゴズリング(4)

 アッバス・キアロスタミ監督(3)

 マジッド・マジディ監督(3)

 キム・シャピロン監督(3)

 スラッコ・ラボヴィック(3)

 ロメイン・ガヴラス監督(3)

 ビョルン・スンクェスト(3)

 リカルド・ダリン(3)

 イーベン・ドールナ(3)

 ソニア・リクター(3)

 ルイス・プエンソ監督(3)

 ノオミ・ラパス(3)

 ギョーム・カネ(3)

 ピルウ・アスベック(3)

 ミョン・ゲナム(3)

 ケイト・マーラ(3)

 アシュラフ・バーホム(3)

 サリー・ホーキンス(3)

 キム・ソヨン監督(3)

 ルイス・トサル(3)

 ブラッドリー・ラスト・グレイ監督(3)

 アレクサンダー・スカルスガルド(3)

 スティーヴン・レイ(3)

 ペップ・マンネ(3)

 オリヴィエ・バーテレミ(3)

 ホン・サンス監督(3)

 ムハンメド・マジュド(3)

 ラース・フォン・トリアー監督(3)

 パク・チア(3)

 トマス・ヴィンターベア監督(3)

 セバスチャン・イェセン(3)

 レスリー・シャープ(3)

 トーマス・ターグース(3)

 グヴェン・キラック(3)

 ウスマン・センベーヌ監督(3)

 ソ・ジソプ(3)

 ガエル・ガルシア・ベルナル(3)

 ボディル・ヨアンセン(3)

 ティルダ・スウィントン(3)

 フリドリック・トール・フリドリクソン監督(3)

 AndersDanielsenLie(3)

 キム・フォップス・オーカソン(3)

 クリスティアン・ムンジウ監督(3)

 スサンネ・ビア監督(3)

 ピーター・ガンツェラー(3)

 パク・アム(3)

 イ・ファシ(3)

 キム・ミョンミン(3)

 トビアス・リンホルム(3)

 チェ・ウニ(3)

 ウルスラ・メイヤー監督(3)

 ニコライ・リー・カース(3)

 ウルリヒ・ザイドル監督(3)

 ミカエル・ニクヴィスト(3)

 ダニー・ボイル監督(3)

 ペルニラ・アウグスト(3)

 クリスティ・プイウ監督(3)

 キム・ハヌル(3)

 ミミ・ブラネスク(3)

 ニコラス・ブロ(3)

 BogdanDumitrache(3)

 アンヌ=マリー・ダフ(3)

 ルシア・プエンソ監督(3)

 レオン・カーフェイ(3)

 ナタリー・ポートマン(2)

 ジャック・ノロ(2)

 セシリー・A・モスリ(2)

 ミカエル・ハフストローム監督(2)

 マリア・バルベルデ(2)

 ノア・テイラー(2)

 ソル・ギョング(2)

 ユン・ジンソ(2)

 チェ・ミンシク(2)

 チョン・ジュノ(2)

 キム・ジェロク(2)

 ムン・ソリ(2)

 アリ・スリマン(2)

 エラン・リクリス監督(2)

 イ・ジョンジェ(2)

 チュ・ジンモ(2)

 チョ・ジェヒョン(2)

 イ・ミスク(2)

 シム・ジホ(2)

 キム・ドンウク(2)

 チョン・ドヨン(2)

 キム・ガンウ(2)

 ペク・チニ(2)

 カン・シニル(2)

 キム・ナムギル(2)

 アンドレア・アーノルド監督(2)

 パク・チョンジャ(2)

 シベル・ケキリ(2)

 ビロル・ユーネル(2)

 ヤヌシュ・ガヨス(2)

 キム・セロン(2)

 フランソワ・オゾン監督(2)

 ガス・ヴァン・サント監督(2)

 ジェーン・カンピオン監督(2)

 アンジェイ・ズラウスキ監督(2)

 ジュリエット・ビノシュ(2)

 マイク・リー監督(2)

 ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督(2)

 パク・チャヌク監督(2)

 アンドレイ・タルコフスキー監督(2)

 トラン・アン・ユン監督(2)

 ソン・ヒョナ(2)

 オリヴィエ・グルメ(2)

 マルック・ペルトラ(2)

 アキ・カウリスマキ監督(2)

 ギャスパー・ノエ監督(2)

 ミシェル・シュボール(2)

 レフ・マイェフスキ監督(2)

 GabrielSpahiu(2)

 キリアン・マーフィ(2)

 クレイグ・ロバーツ(2)

 スティーヴン・ソダーバーグ(2)

 SettarTanriögen(2)

 スティーブ・マックイーン監督(2)

 キャリー・マリガン(2)

 イザベル・ユペール(2)

 ニール・シュナイダー(2)

 クシシュトフ・ピチェンスキ(2)

 オーレ・ボールネダル監督(2)

 フランソワ・クリュゼ(2)

 キッレ・ヘルム(2)

 ナーセル・ヘミール監督(2)

 ドメ・カルコスキ監督(2)

 ペルッティ・スヴェホルム(2)

 ウド・キアー(2)

 ナディーン・ラバキー監督(2)

 チャン・チェン(2)

 トーマス・ヴィルム・ヤンセン(2)

 アンドレアス・ウィルソン(2)

 アモス・ギタイ監督(2)

 サーデット・アクソイ(2)

 ニーナ・ホス(2)

 イ・ジェフン(2)

 ツヴァ・ノヴォトニー(2)

 Rosalinde_Mynster(2)

 ニコライ・アーセル監督(2)

 パトリシア・シューマン(2)

 ミケール・ビアクケーア(2)

 クリスティアン・ペツォルト監督(2)

 ジュリア・シャハト(2)

 ラン・ダンケル(2)

 ペーター・アンデション(2)

 グスタフ・スカルスガルド(2)

 ポール・シュレットアウネ監督(2)

 Shanti_Roney(2)

 Sarah_Boberg(2)

 Annette_K.Olesen監督(2)

 ミキ・マノイロヴィッチ(2)

 ズラッコ・ブリッチ(2)

 カタリン・ミツレスク監督(2)

 キャリー・ジョージ・フクナガ監督(2)

 ShantiRoney(2)

 ゾーイ・カザン(2)

 リチャード・ジェンキンス(2)

 ラミン・バーラニ監督(2)

 ルクレシア・マルテル監督(2)

 MadsSjøgårdPettersen(2)

 トム・マッカーシー監督(2)

 レハ・エルデム監督(2)

 パヴェル・パヴリコフスキー監督(2)

 ハン・ウンジン(2)

 ヴィンセント・ギャロ(2)

 クレール・ドゥニ監督(2)

 ハビエル・バルデム(2)

 ホリデイ・グレインジャー(2)

 ニコラ・デュヴォシェル(2)

 チョン・ジェホン監督(2)

 エレナ・アナヤ(2)

 フリオ・メデム監督(2)

 マキシム・ゴーデット(2)

 キム・ヘジャ(1)

 クリスティーナ・ヤンダ(1)

 ダレン・アロノフスキー監督(1)

 ウォンビン(1)

 チャン・チョルス監督(1)

 シャルナス・バルタス監督(1)

 フィリップ・リオレ監督(1)

 アニエスカ・ホランド(1)

 コ・ソヨン(1)

 イ・ビョンホン(1)

 ホ・ジュノ(1)

 ポール・ラヴァーティ(1)

 ニーナ・イヴァニシ(1)

 チ・ジニ(1)

 キム・スンホ(1)

 アレックス・ファン・ヴァーメルダム監督(1)

 オム・テウン(1)

 Henning_Valin_Jakobsen(1)

 パク・ヘイル(1)

 カン・ジファン(1)

 イエジー・スコリモフスキ監督(1)

 シン・ミナ(1)

 ビアギッテ・ヨート・スレンセン(1)

 ソーレン・マリン(1)

 ジェニファー・ローレンス(1)

 Signe_Egholm_Olsen(1)

 ジャファール・パナヒ監督(1)

 ハ・ジウォン(1)

 キム・スンウ(1)

 キム・ユンジン(1)

 エマニュエル・セニエ(1)

 イム・スジョン(1)

 ナ・ホンジン監督(1)

 イェジ・シュトゥール(1)

 ヴァンサン・ランドン(1)

 ノルマ・アレアンドロ(1)

 ミーラー・ナーイル監督(1)

 アナマリア・マリンカ(1)

 ブラッド・アンダーソン監督(1)

 AlexandruPapadopol(1)

 イム・グォンテク監督(1)

 ユン・ジョンヒ(1)

 ブリュノ・デュモン監督(1)

 スカーレット・ヨハンソン(1)

 マリア・ポピスタス(1)

 TomHarper監督(1)

 村上春樹(1)

 キム・スヨン監督(1)

 ヴィルジニー・ルドワイヤン(1)

 ジョン・マルコヴィッチ(1)

 ダニス・タノヴィッチ監督(1)

 ケヴィン・スペイシー(1)

 ヤン・クーネン監督(1)

 チョン・ジヨン監督(1)

 カリーヌ・ヴァナッス(1)

 ヴァンサン・ロティエ(1)

 アダム・フェレンツィ(1)

 アミール・ナディリ監督(1)

 リュディヴィーヌ・サニエ(1)

 パブロ・トラペロ監督(1)

 イム・サンス監督(1)

 RomaGasiorowska(1)

 リシャルト・ブガイスキ監督(1)

 ロネ・シェルフィグ監督(1)

 チャン・フン監督(1)

 ヴィム・ヴェンダース監督(1)

 アブデラマン・シサコ監督(1)

 イ・ジョンギル(1)

 マルティン・シュリーク監督(1)

 キム・ジョンチョル(1)

 ジョン・キューザック(1)

 

メールフォーム/Mail Form
ご自身のメールアドレスを知られたくない方は、コメント欄からどうぞ。

名前:
メール:
件名:
本文:



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。