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74. イリ(裡里) <2008> ★★ 

iri.jpg
イリ 이리
2008/107分/ドラマ/18歳以上 
脚本/監督:チャン・リュ(またはチャン・リュル)
出演:ユン・ジンソ、オム・テウン
映画祭: 2008 ローマ映画祭 競争部門 招請
      アジアフォーカス・福岡国際映画祭2009 上映作品
 

今から30余年前,韓国の小さな小都市のイリ(裡里)の駅で,史上初めて爆発事故が発生した。その後,イリは,イクサン(益山)へと地名が完全に変わってしまい,爆発事故が人々の脳裏から忘れられて久しい。
この事故で両親を失ったチンソは,当時,母のお腹の中で爆発事故の微振を受けて生まれた不運の女性。幼い子供のように純粋で幼い霊魂を持った彼女は,相変らずその都市に残って,傷と痛みをそっくり大事に保管したまま生きている。そんなチンソを見守り面倒を見てきた兄テウンは,徐々に彼女が手におえなくなり,ついにチンソを連れて海へ向かう。@infolife


1977年に実際に起きた「イリ駅爆破事故」。
事故から30年経ち、地名も変わり、人々の記憶からも消えつつある事故である。
そんな忘れられた地で社会から取り残されるかのように片隅で肩を寄せあって生きている孤児兄弟を描いています。

兄弟を取り巻く環境はほとんどが老人。事故後、地名が変わり、町も新しくなったのに、兄弟を取り巻く環境だけは時間が止まっているかのよう。明るい希望が全く見出せない。更に最悪なのが、人々は知恵遅れである妹ジンソをバカにし、強姦したり、ただ働きさせたりしている。拒否や反論する能力がないから、完全に利用されている。希望のない地での社会的弱者はあまりにも惨め過ぎる。しかし、ジンソは自分が惨めだと感じる能力がなく、いつも笑っているのだ。

事故の様子は全く映像になく、事故後の兄弟二人の生活を淡々と描いているだけで、まるでNHKのドキュメンタリー番組のような作品。事故で心の傷を負っているのに、兄弟二人の感情が乏しく、苦悩らしい感情が見られなかった。少々、リアリティーに欠けていたかなぁ。

ユン・ジンソはどの作品を観ても演技力のなさにがっかりさせられる。オム・テウンも感情を抑えてしまっていて、良さが全くでていない。

<鑑賞> 英語字幕 2009/12/9


[サイト内タグ検索] ユン・ジンソ チャン・リュ監督
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Ten <2002/イラン> ★★★

ten.jpg
2002/91分
監督/脚本:アッバス・キアロスタミ
IMDb:7.2/10

女性運転手(職業なのかは不明)と乗客10名との会話にフォーカスした作品です。
ダッシュボード上の置いたカメラからの撮影で、映像は運転手と乗客のみ。
乗客とは、息子・娼婦・捨てられた花嫁・お祈りに行く途中の老女などで
イスラム圏における女性の立場の低さなどを語っています。

イランとは、厳格なイスラム社会の中では割と女性の権利が認められている国です。
映像は車窓から見えるごくわずかな風景だけですが、女性が自由に歩くことや車を運転する権利のないサウジに比べると驚くほど自由なのがわかります。
劇中において、「女性には離婚の権利はない」と言っていますが、これは2002年作品。
今は条件つきで女性からの離婚の申し出は可能になっています。
少しずつでも女性の立場は改善されているようですね。

ちょっとイラン事情・・・
イランでは大学受験資格は1回のみだそうです。兵役制度もあります。
受験に失敗したら社会に出る前に兵役に行かなくてはなりません。
除隊後は受験資格が新たに与えられるそうですが、今さら受験って難しいですよね。
受験を諦め、そのまま社会に出てしまう人が多いそうです。
そのため、女性のほうが高学歴高収入の場合が多いそうです。

結婚の際には、万が一の離婚時の財産分与の話しまでしておくするそうです。
処女性を重んじる国だから、結婚歴がある時点で失った処女性をお金で解決してもらうようです。
離婚しても社会に戻ることができるようです。

なんだかそんなに女性に不利な国とは思えないなぁ~

[サイト内タグ検索] アッバス・キアロスタミ監督
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Ponette <1996/仏>

ponette.jpg
フランス映画
1996/97分/ドラマ
監督:Jacques Doillon
出演:Victoire TJacques
受賞:1996年ヴェネチア国際映画祭主演女優賞(史上最年少)

4歳の少女ポネットは交通事故でお母さんを亡くします。
お母さんに会いたい。お母さんとと話したい。
懸命に神様にお祈りをし、奇跡を待ち続ける・・・

ポネット演じるヴィクトワール・ティヴィゾルは純粋さをフルにしかも無意識に出し切ってる感じ。
現実を理解することすら難しい4歳の子供が、母の死を受け入れることは本当に難しいと思う。
その葛藤がすごくリアルに自然に描かれていて、ヴェネチア国際映画祭主演女優賞も納得です。

出演者のほとんどが同世代の子供たち。
あたかも自分は「死の世界」ですらわかりきっているかのように振る舞う子供がいて、その子の教え通りお祈りをする姿が心打たれます。
子供の縄張りとか人間関係もリアルで、台本がある演技とは思えない。

あえて触れていないのか、字幕が欠けていたのか、説明不足に感じる箇所がいくつもありましたが、
かえって少女の自然な演技が引き立ってよかったのかも。
子供の純粋さ、ひたむきさに自然と涙が流れてくる作品でした。

<鑑賞> 英語字幕 2010/6/5

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ザ・ガールフレンド・エクスペリエンス <2009/米> ★★

200px-Girlfriend_experience.jpg

英題: THE GIRLFRIEND EXPERIENCE
2009/77分
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:サシャ・グレイ
日本公開: 2010年7月3日

<あらすじ>
大統領選を間近に控えた2008年秋のニューヨーク。エリート相手に恋人と過ごすようなひとときを提供し、1時間2,000ドルを稼ぐ高級エスコート(コールガール)のチェルシー(サーシャ・グレイ)。22歳の彼女はビジネスをすべて自分でコントロールし、彼女の仕事を理解している恋人との関係も良好だった。そんなある日、ほかの顧客とは違う感情を抱く男性客と出会い……。

<レビュー>
デジタルカメラでドキュメンタリー風に撮った低予算作品。
知らない女優さんだと思ったらポルノ女優さんだったのですね。ちょっと調べたらアメリカではかなり有名みたいですね。
日本でも男性なら知ってるのかな?
ポルノ出身の子が主演だと知っていたら、イロイロ期待される方が多いですよね?
でも、ほんの下着姿が写る程度です。
コールガールの視点で撮られた作品なので、ポルノ女優出身の彼女は適役ではあるんでしょうけど、
がっかりしちゃう男性多いんじゃない???

本国では、ポルノ女優主演なのにセックスシーンがないことで話題になっていたようです。

学歴があって、高給取りな人ほどコールガールを利用するらしいですね。
ごくごく普通のビジネスマンが利用している姿が描かれています。
ベッドを共にするのではなく、食事や仕事の愚痴を聞いたりもしています。
肉体的欲求ではなく、精神的な癒しを必要としている現代人の孤独。
そんなお客の孤独を埋める彼女自身も複雑な心境のようですね。
仕事を理解してくれている彼がいるけど、決して幸せそうには見えない。

ドキュメンタリー風で彼女を追い掛けていく手法はリアリティーはあるけれど、面白い作品とは言えないですね。
実態を知るという意味では観る価値はあるかも!?


[サイト内タグ検索] スティーヴン・ソダーバーグ
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192. 秘花 ~スジョンの愛~ 原題:お!スジョン <2000> ★★★

soojung.jpg
おぉ!スジョン 오! 수정/ Virgin stripped bare by her bachelors
2000/126分 白黒
脚 本/監 督: ホン・サンス 
助 監 督: パク・チャノク「パジュ
出 演: チョン・ボソク、イ・ウンジュ、ムン・ソングン
受 賞:
2000 第13回 東京国際映画祭/審査員特別賞 (Special Jury Prize)、特別言及賞 (Special Mention)
2000 第45回 アジア太平洋映画祭/脚本賞
2000 第1回 釜山映画評論家協会賞/最優秀作品賞,脚本賞
2001 第37回 大鐘賞/新人女優賞(イ・ウンジュ)
映 画 祭:
2000 第53回 カンヌ映画祭「注目するに値する視線」部門 公式招請
2000 第25回 トロント国際映画祭 コンテンポラリー・ワールド・シネマ部門
2001 第30回 ロッテルダム国際映画祭

<あらすじ>
1人の女性を間に置いた2人の男の三角関係を当事者それぞれの違った記憶から独特のスタイルで描いたホン・サンス監督の3番目の作品

妻の叔父が運営する小さなプロダクション会社のPDクォン・ヨンスは,家庭持ちだが,同じ会社のケーブルTV構成作家のヤン・スジョンと親しい仲だ。

ヨンスは, 映画を作るための金銭的な援助を受けるために,画廊を経営する富裕な独身の後輩キム・ジェフンの美術展をスジョンとともに見に行く。ところが,ジェフンは,初めて会ったスジョンに引かれ,頻繁に会うようになり,ついに真剣につきあってみたいと告白する。

情けなくて無能力なヨンスに失望したスジョンは,心を変えたのか,ジェフンに酒を飲むときだけの恋人になると話し,二人はますます近づく。

二人は,ますます近づいてセックスを試みた瞬間,ジェフンは,スジョンが処女であることを知って感激する。

<レビュー>
同じような映像、なのに微妙に違う描写に混乱しました。
当事者三人の記憶を元にしたということで、食い違う描写になった納得。
     第1部 「一日中待つ」 ジェフンの記憶
     第2部 「もしかしたら偶然」 ジェフンの記憶
     第3部 「宙づりのケーブルカー」 スジョンの記憶
     第4部 「もしかしたら意図的」 スジョンの記憶
     第5部 「相手さえ見つければ思いのまま」 第1部から第4部に続く完結編

助監督がパク・チャノクというのが興味深かった。「パジュ」は時間軸がはっきりしない場面が多く、この作品と通ずるものを感じた。
コンセプトを知らずの観たので、この場面さっき観たと勘違いをし、早送りをしてしまった。
途中で構成に気付き、見直したぐらいだ。

女性の視点(記憶)と男性の視点(記憶)を比較できるようになっている。
もうすでに曖昧になっている記憶なのだろうか?映像が食い違っているところが面白い。
人間とは、自分にとって都合の良いことだけを記憶し、悪いことは記憶から消去してしまう.
そして、自分にとって都合のいいように解釈する合理的な動物だということがわかる。
自分にとっては運命的な瞬間であっても、他人から見ればどうでもいいことだったり。

男女の脳の違いを理論的に証明しているかのよう。
人間の生体を鋭く描いているので、怖い作品でもありました。


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199. ヒマラヤ、風がとどまる所 <2009> ★★★★

himaraya.jpg
ヒマラヤ,風がとどまる所 히말라야,바람이 머무는 곳
2009/96分/ドラマ/12歳以上
脚本、監督:チョン・スイル 
出演: チェ・ミンシク 
映 画 祭: 韓国映画ショーケース2009 上映作
      チェコ カルロビバリ国際映画祭競争
      第44回カルロビバリー国際映画祭

<あらすじ>
43歳のチェは,偶然に弟の工場でネパール青年トルジの葬式を目撃する。そして,彼の遺骨を故郷に伝達してくれという要請を受ける。
ヒマラヤ雪山の麓の山の頂上,人里離れた所に到着したチェは,トルジの家族たちに彼が死んだとは言えず,友人として立ち寄ったという嘘とともに,トルジのお金だけを渡す。
韓国に帰らず,そこに留まるようになったチェ。米国に子供たちといる妻に電話をかけて,戻ってくる叱責に心が痛む。

<レビュー>
トルジの家は途中、高山病になるほどの高地にあり、たどり着くのは容易ではない。
台詞もほとんどなく、ヒマラヤの厳しい地形をひたすら歩くシーンがしばらく続きます。
アート系チョン・スイル監督らしく壮大な風景をとことん優先した描写です。
台詞の代わりに、吹く風や風について歌った村人たちの歌声、生活音や家畜の鳴き声が画面全体を支配している。

映像の大半は家畜の世話、日常の食事、老人の集まり、子供の世話、宗教行事などの日常生活を淡々と描いているだけだ。
でも、日本の一般生活とはあまりにもかけ離れており、文化に精通していない者(私も含め)には何を意味しているのか理解できないシーンも多々ある。
この感覚的な雰囲気やギャップを興味深く観れるかどうかで評価は分かれるでしょう。

会社をリストラされ、家族はアメリカに住んでいるチェ(チェ・ミンシク)。
絶望的な思いでネパールの地を訪れたが、この壮大な自然の中で生き抜く彼らの生活に比べれば、
チェの悩みなんて私にはちっぽけに思えてしまう。
そして、家族の大切さや有り難さ、存在意義がここにはある。

しかし、彼自身何を思い、何を感じ、何を得たのか、劇中で明らかにされません。
観る側の想像力に委ねられています。

風は死者の魂を運ぶとされている。
この村を支配している風、それはトルジの魂なのだろうか。

<鑑賞> 字幕なし 2010/6/24

[サイト内タグ検索] チェ・ミンシク
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198. フー・アー・ユー <2002> ★★★

Who-are-U.jpg

フー・アー・ユー/후 아 유/Who are U ?
2002/102分/メロー
監 督: チェ・ホ 
出 演: イ・ナヨン、チョ・スンウ、イ・ジャンウォン、チョ・ウンジ  

<あらすじ>
63ビルディングを舞台に<ネットワーク世代>と呼ばれる若者たちの愛と夢,希望を描いた新しい形の<青春映画>

2002年,ソウルの63ビルディング。チャットゲーム<フー・アー・ユー>のプランナー,ヒョンテは,2年以上準備してきたゲームの公開を控え,ベータテスト参加者の反応を見回して心労焦燥しているとき,掲示板に<フー・アー・ユー>を誹謗するIDピョリの文を見つけて憤慨する。
彼女が同じ建物の水族館ダイバーということがわかって,ヒョンテは,ベータテスター・インタビューを頼みに訪ねて行き,一目でその魅力に陥ってしまう。
人魚ショーをヒットさせるために練習に熱中している水族館ダイバー,インジュ。一時は国家代表水泳選手だったが,ケガをした後は63シーワールドでダイバーの仕事をしている。彼女は,<フー・アー・ユー>インタビューのために訪ねたヒョンテから過去のボーイフレンドの面影を感じる。
ヒョンテは,メルロというアバターで自分を隠してインジュのゲームパートナーになって近づくが,オンラインと現実の両側で彼女を知っていく,きわどいゲームを楽しみながら,ますます彼女に惹かれていく。

<レビュー>
出会い系オンラインゲームを通じた恋愛物語はいかにも韓国らしく、世代によって意見が変わるでしょうね。
しかし、ゲームはただのツールにしかすぎず、どこにでもいる普通の男女が主人公。
ゲームに依存しているわけでもなく、極端に人との交わりを拒み希薄した人間関係を描いているわけではない。
温かみがあって、邦画に近い構成になっている。
個人的には韓国らしいヒネリが欲しかったけど、気軽に観れてこれはこれでよかったかも。

インジュ(イ・ナヨン)はIDメルロが気になっているが、ヒョンテ(チャ・スンウ)とIDメルロが同一人物だと知らないため、三角関係のような描き方をしている。
ヒョンテの職業でもあるゲームの開発者と聞くと、閉じこもってずっとPCにかじり付き、人と交わらない日常を送っているイメージがある。
チャ・スンウ自身、出演作「タッチャ」のせいかもしれないけど、私には軽薄で冷淡なイメージがある。
彼のイメージにぴったりな役どころだと感じていたが、実はこの作品では全く正反対な性格であった。
終盤にさしかかるにつれ人柄の良さがよくでていて、誠実で好感が持てる男性。
意外な一面を観れた気がした。
歌も披露している。ミュージカル俳優なので、さすがにうまく、熱がこもっている。

劇中に登場するチャット・ゲーム『フー・アー・ユー?』は製作費3億ウォンが投入されている。
世界でウケそうなゲームだけど、もう世に出回ってるのかしら?
2002年にこのレベルとは、さすが韓国。



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193. 高麗葬 <1963> ★★★☆

kouryo.jpg
高麗葬
1963/90分 白黒
監 督: キム・ギヨン
出 演: キム・ジンキュ、イ・イェチュン 
IMDb: 7.1/10

高麗時代まであった姥捨ての習慣があったそうで「高麗葬」と言っている。
姥捨て山伝説を話題に人口問題について専門家が議論する現代のシーンから始まる。
そして映像はすぐに3年間干ばつに苦しむ農民の苦悩へ一転。

テーマは飢餓と貧困が招く悲劇。
水を得るためにじゃがいもが必要。じゃがいもを得るために女は体を買ってくれる相手を探す。
子供ですらじゃがいもと引き換えに差し出してしまう。
「生きる」ために全てのことを犠牲にするので、人間の怨讐や醜い部分が浮き彫りになっています。
更にびっこや聾唖(ろうあ)など肉体的欠陥者も重要人物となっていて、強烈な世界観を作っている。
映像は白黒なのに描写が濃く、恐ろしいです。

北朝鮮関連本をよく読みますが、この作品はまさに私が抱いている北朝鮮の農村部そのものでした。
北朝鮮の現状を描いた「クロッシング」は本やこの作品に比べると表面的なことしか描いていない。
この作品のほうが北朝鮮の「今」を描いていると最も感じたのは巫女の存在感にある。
村人にとって巫女の占いは絶対であり、何の疑問も抱かずに服従、運命を委ねているのだ。
まさに独裁政治そのもの。

タイトル「高麗葬」のとおり、70歳になったら老人は山へ捨てられます。
上の写真は息子が母を背負い、捨てに行くところです。
「まだ生きたい」という欲望を断ち切り、息子の背中を見つめる母の姿や母を狙っている鷲(鷹?)は深い余韻が残ります。

本編は20分程度欠落していて、音声のみとなっている。
音声だけでも圧倒される作品ですが、欠落部分が一番面白かったような気もする。

↓ネタバレします。
[サイト内タグ検索] キム・ギヨン監督
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191. 暴風前夜 <2010> ★★★★

bouhuu.jpg
暴風前夜/폭풍전야/Love Panished
2009/104分/メロー(愛情,ロマンス)
監 督: チョ・チャンホ 
出 演: キム・ナムギル、ファン・ウスレ、チョン・ユンミン、ユン・ジェムン、キム・ジェロク

<あらすじ>
愛を失くした男スイン、こんな私でもいいですか?

信じていた愛の背信後、寃罪を受けたまま収監生活を送っていたスイン(キム・ナムギル)。ある日監獄で出会ったサンビョン(チョン・ユンミン)の助けで、命を賭けた脱出に成功して復讐を始めようとするが、復讐する対象が目の前から消えてしまう。世の中が終わりだと感じたとき、自分に似た女が度々目に映る。
愛を忘れ去った女ミア、あなたが誰であっても関係ありません
独りで海辺のレストランを運営するミア(ファン・ウスレ)。ただ愛だけが真実だと信じていたが、毒々しい愛が彼女に残したものは深い傷と悲しみだけ。心を堅く閉ざした彼女の周囲をうろつく男。秘密を胸に秘めてきた彼の姿に、彼女も知らないうちに心が傾く。

すべてが絶望だった彼らに、空言のようにまた愛が始まる…

<レビュー>
あらすじからはさほど興味はそそられず、キム・ナムギル見たさに鑑賞。
韓国での酷評を読んでいたので、全く期待していなかったのですが、いい意味で完全に裏切られました。
あらすじからは想像もつかない度肝抜かれるシーンが。。。
ミアの深い傷の原因は思いもよらないものでした。(続きを読むに記載します)

主人公たちは極端な設定だけど、災難を悲劇的に描くわけでもなく、憐憫な情を誘うわけでもない。
催涙性もなく、衝撃的なことですら淡々と描いて、韓流作品ばかりを観ている方には戸惑うでしょう。
万人向け映画ではないテイストは2度観ないと良さがわからないフランス映画のよう。

この監督さん、どっかで名前観たことがあると思ったら、キム・ギドク「悪い男」の助監督さんでした。
どうりで私好みなわけだわ。
スイン(キム・ナムギル)とミア(ファン・ウスレ)の演技が引き出されていました。
傷みを耐え抜き、心を閉ざすスイン。
メロドラマではあるけれど、紆余曲折のあった二人は人生も恋愛も順調に進むわけもなく、絶望的な状況下での二人の心境がよく描かれています。
舞台は済州島。さざ波や波しぶき、豪雨は二人の心境を代弁するかのよう。
それに音楽も重なって、不思議な心地いい空間になっていました。
哀愁漂うラストシーンも印象深いです。

<鑑賞> 字幕なし 2010/6/2

↓ネタバレあります
[サイト内タグ検索] キム・ナムギル
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MVの帝王 チョ・ソンモ

映画仕立てのMVを世に広めた人と言えば、チョ・ソンモ。
MVを広告として流し、仮面歌手の第一人者として98年にデビュー。
当時は今のようにアイドル全盛期で、歌謡界はダンスミュージックばかり。
あまりの完成度の高さに衝撃を受けました。
どれもストーリー性が高く、今見ると有名スターばかりで豪華。


曲名:不滅の愛(1998年)
出演:イ・ビョンホンキム・スンウ、キム・ジョンウ
↓第1部


↓第2部



曲名:To heaven(1998年)
出演:イ・ビョンホンキム・ハヌルホ・ジュノ、チェ・ミンス、チョン・ウンイン



曲名:アシナヨ(2001年)
出演:チョ・ソンモ、ホ・ジュノシン・ミナチョン・ジュノ、オ・サンフン



曲名:Ace of Sorrow
出演:チョン・ジュノ、シン・ウンギョン、クォン・サンウ



曲名:Mr. Flower(2005年)
出演:大沢たかお、ソ・ジソプ、キム・ジョンウ
監督:チャン・ジェヒョク



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[ 2010/06/10 17:48 ] ☆MVの中の物語☆ | TB(0) | CM(5)

2PM生みの親 JYP(パク・チニョン)

JYP.jpg

韓国歌謡界3大プロダクションといえば、SMエンターテイメント、YGエンターテイメント、JYPエンターテイメント。
SMエンターテイメント所属アーティストは「東方神起」「スーパージュニア」「少女時代」
YGエンターテイメント所属アーティストは「Big Bang」「2NE1」、
そして、JYPエンターテイメント所属アーティストは「2PM」「2AM」「Wonder Girls」かつて「ピ(Rain)」も。

JYPとは代表 兼プロデューサーであるパク・チニョン(またはジニョン)の頭文字を取ったもの。
彼自身、「韓国のマイケルジャクソン」と呼ばれていました。
最近またアルバム出されていますね。

特に2PMとピ(Rain)の原点はまさにパク・チニョンです。彼のDNAしっかり受け継いでいると感じます。
彼の代表曲といえば、下の2曲。

ストーリー性に欠けるMVですが、彼はダンサーなので、しっかり踊ってます。

↓그녀는 예뻤다 (彼女はキレイだった)


↓Honey 出演:コ・ソヨン

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[ 2010/06/09 23:26 ] ☆MVの中の物語☆ | TB(0) | CM(3)

仮面歌手だったBrown eyed girls

"Brown eye"シリーズの第3番目プロジェクトとしてデビューした"Brown eyed girls"
ちなみに2番目がBrown eyes、2番目がBrown eyed soul

Brown eyesと同様に、仮面歌手としてデビュー。
R&B+HIP HOPのハイブリッドソウル(Hybrid Soul)という新しいジャンルでデビューしたが、エレクトリックブームに乗り、アイドル路線へ。
私としては機械的なサウンドに任せず、歌で勝負して欲しいところですが。。。

歌のうまさが際立っているのはやっぱり2006年3月発表1stアルバム収録の다가와서(タガワソ)。

*****ストーリー*****
同棲しているカップル。
しかし、男性は複製人間。
食事も必要なく、感情も持たない。
そんな彼に恋をしている彼女の切ない思いを描いています。
複数の複製人間が横になっているのを背景に流れる
「그대란 이름은 하나일 수 밖에 없습니다.(あなたという名前は一つでなければなりません。)」という文字。
感情だけでなく、名前も持っていないようです。
***************



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[ 2010/06/09 22:29 ] ☆MVの中の物語☆ | TB(0) | CM(0)

"Brown eye"シリーズの第1番目プロジェクト"Brown eyes"

"Brown eye"シリーズの第1番目プロジェクトとしてデビューした"Brown eyes"
ちなみに2番目がBrown eyesの進化したBrown eyed soul、3番目が Brown eyed girls

仮面歌手として2001年デビュー。
メディアに顔を出さない代わりに広告として発表したMV「もう一年」が爆発的にヒット。
to be continuedという終わり方になっており、後続曲「だんだん」にストーリが続く形になっている。
韓国では全く定着しなかったR&Bの扉を開いたデュオ、イ・ボムスの人気を不動のものにしたMVでもある。
結局二人はメディアに顔を出すことなかった。
その後、3人を補充してプロジェクト2番目であるBrown eyed soulを結成し、やっとテレビ出演を果たしている。

******ストーリー*******
第1部:もう1年
ボクサー(イ・ボムス、チャンチェン)、マネージャー(キム・ヒョンジュ)との三角関係。
彼女をめぐって二人が試合を挑むが、耐えられなくなった彼女は二人の元を離れる。。。

第2部:だんだん
再会した3人はまた共に過ごすようになるが、彼女をめぐって殴り合いの喧嘩を。
彼女を喜ばせようと開いたサプライズの誕生会。
部屋に入ると彼女は死んでいた。
******************

歌手:Brown eyes(ユン・ゴンとナオル)
曲名:もう1年、だんだん
出演:イ・ボムス、キム・ヒョンジュ、チャンチェン
監督:チャ・ウンテク
発売:2001年6月

↓第1部:もう1年


↓第2部:だんだん

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世界で一番有名な韓国のMV

最近は少なくなってきましたが、数年前までの韓国のMV(ミュージックビデオ)は10分前後で、
映画を観ているかのようでした。
出演者は豪華だし、ストーリーになっているし。

おそらく世界で一番有名な韓国のMVといえば2001年KISSの「여자이니까(女だから)」でしょう。

kiss.jpg

2001年デビューの女性3人ユニット。
メンバーのJiniによって英語版がリリースされて、世界で火がついたそうです。
8カ国でリメイクされ、日本語版はAzukiさんという方が歌われているそうです。
未だに海外でもよく耳にするし、you tubeでも恐るべき再生回数です。

主演:シン・ヒョンジュン、ク・ヘジュ
韓流好きにはたまらないストーリーですが、なぜか日本では無名。

***********ストーリー************
カメラマンと美容師のラブストーリー。
カメラの撮影に美容師が写り込んでしまったのが出会い。
その後、恋愛に発展していきます。


換えのフィルムを取りに行った彼女。
棚の上に手を伸ばしたがフタをしていなかった薬品が目に入り、失明してしまう
角膜提供者が現れ、無事に視力は回復し、彼に会いに行くが、消えていた。
自分が失明したために捨てられたと思いこむ。

でも、実は彼が角膜提供者だったのです。
*********************************

前半部は美容師の乙女心がよく描かれています。
「愛する女性がいます。今は彼女と一緒にいられませんが、今も僕は彼女を愛しています」
というナレーションで締めくくられるラストは感動的です。

2001年当時はとても新鮮でしたが、
シン・ヒョンジュンは2003年ドラマ「天国への階段」でも臓器提供していて、また!?と思いました。
2007年映画「最後の贈り物」でも提供していましたね。

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空気人形 <2009/日> ★★★★

空気

制 作 国:日本
制 作 年:2009  
英 語 題:Air Doll 
ジャンル:ドラマ 
原 作:業田良家の『ゴーダ哲学堂 空気人形』
監督・脚本・編集:是枝裕和  
出 演: ペ・ドゥナ、ARATA、板尾創路
映 画 祭: 第62回カンヌ国際映画祭のある視点
時 間: 125分
IMDb評価: 7.3/10

<あらすじ>
古びたアパートで持ち主の秀雄と暮らす空気人形は、ある朝、本来は持ってはいけない「心」を持ってしまう。彼女は秀雄が仕事に出かけるといそいそと身支度を整え、一人で街へと歩き出す。メイド服を着て、おぼつかない足取りで街に出た彼女は、いろいろな人に出会っていく。ある日、レンタルビデオ店で働く純一と知り合い、そこでアルバイトをすることになる。ひそかに純一に思いを寄せる彼女だったが……。


<レビュー>
主人公は人との関わりを拒む現代人の象徴。
人間の女性と付き合うのが面倒な彼はラブドール(空気人形)で性欲を満たしている。
心を持ってしまった空気人形は自らが性欲処理の「代用品」だと理解してしまった。
悲しく、せつない彼女の気持ちが胸に迫る。

主人公が働くレストラン。「代用品」で性欲処理をしている彼はここでは彼自身が「代用品」だった。変わりの店員はいくらでもいるからだ。
レンタルショップもそう。「代用品」がいくらでもいるバイト定員で満たされている。
拒食症の女。食物を「代用品」として心を満たしている。
老人と空気人形は空気なしでは生きられない。老人は「代替品」となる酸素ボンベを持ち歩いている。

空気人形同様、みな誰かの「代用品」となっている。そして「代用品」を必要としている。
純一(ARATA)に息を吹き込まれている時の空気人形の幸せそうな顔といったら。
彼の息によって心まで満たされてしまう。
心を持つことは孤独と淋しさを知ってしまうこと。
でも、「代替品」次第でその心は喜びに変わる。
これこそが人間。生きること。
   

 生命は
 自分自身で完結できないように
 つくられているらしい

 花も
 めしべとおしべが揃っているだけでは不充分で
 虫や風が訪れて
 めしべとおしべを仲立ちする

 生命はすべて
 そのなかに欠如を抱き
 それを他者から満たしてもらうのだ

 世界は多分 他者の総和
 しかし互いに 欠如を満たすなどとは
 知りもせず 知らされもせず

 ばらまかれている者同士
 無関心でいられる間柄

 (中略)

 私も あるとき
 誰かのための虻だったろう

 あなたも あるとき
 私のための風だったかもしれない
(劇中で朗読される吉野弘の詩「生命は」)


人との関わりを拒む現代人。
しかし、人は誰しも誰かと関わりを持たないと生きていけない。

風と共に舞うたんぽぽの綿毛。
たんぽぽだって風に助けられ空を舞い、地に根付き、また命を宿すんだから。

<鑑賞> 2010/6/3
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明日へのチケット <2005/伊> ★★

tickets.jpg

制作国:イタリア・UK
制作年:2005
監督:エルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ、ケン・ローチ

<あらすじ>
1枚目のチケット:エルマンノ・オルミ編
初老の大学教授(カルロ・デッレ・ピアーネ)は、ローマに帰る飛行機が全便欠航のため、仕事相手の女性秘書(ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ)に便宜を図ってもらい列車で帰ることに。列車に乗り、彼女にメールを書いてみようと思いつくが文章は進まない。窓に目をやると、自分が彼女と食事をしている姿や、若き日の初恋の少女が見えてくる。通路には移民らしき家族が赤ん坊を抱え、疲れきって座っている。教授は自分でも思いもよらない気分になり、ミルクを注文すると、空腹で泣いている赤ん坊の元へ運んでゆく。

2枚目のチケット:アッバス・キアロスタミ編
列車はイタリアの小さな駅に停車する。太った中年女性が青年フィリッポを連れて列車に乗り込む。フィリッポは兵役義務の一環として、将軍の未亡人の手助けを命じられたのだ。しかし彼女の傲慢さに振り回されていた。夫人は車内を強引に進み、一等車の空席に腰を落ち着ける。一方、フィリッポは同郷の少女2人と出くわし、昔の話をするうちに情熱を持っていた自分の姿が浮かんできた。未亡人のわがままに我慢ならなくなったフィリッポは列車を途中下車し、彼女は一人、プラットフォームに取り残される。

3枚目のチケット:アッバス・キアロスタミ編
ビュッフェでは、スコットランドからやって来たジェムジーとフランク、“スペースマン"が旅を楽しんでいた。旅の目的は、ローマで行われるセルティックF.C.対A.S.ローマのアウェー戦を観戦すること。彼らはベッカムのユニフォームを着た少年と出会い、サンドイッチを分ける。少年はアルバニア出身で、ローマで働く父親に会いに行くと言う。そんな中ジェムジーの乗車券が紛失し、車掌は「乗車券を探すか新しい乗車券代と罰則金を払わないと、警察に引き渡す」と迫る。貧乏旅行を続ける3人に余分な金などあるわけがない。フランクが、あの少年が乗車券を盗んだのではないかと言い出す。果たして少年を問い詰めると、乗車券が出てきた。一家は不法移民で、この旅が父親と再会して故郷に帰る最後のチャンスだという。もしも車掌に見つかったら強制送還されてしまう。3人は初めて移民問題に直に触れ、戸惑いを隠せない。列車がローマに着いた。悩んだ末にジェムジーは少年にキップを譲り、鉄道警察に連行される。しかし駅にいたサッカーファンが大騒ぎを始め、混乱に乗じて3人はローマの街に飛び出す。ホームでは、アルバニア人家族が再会した父親と抱き合っていた。

<レビュー>
ヨーロッパを走る列車の中をテーマにしていて、停車駅ごとに監督が変わります。
お話そのものは独立していますが、登場人物はちょっとかぶっています。

3作品に共通しているのは、人との関わりを描いているところ。
車内トラブルをきっかけに交わる人たちとの交流に面白さがあります。
同じ列車なのに等級があるシート。貧富の差があり、人種も言葉も様々。
人間ドラマを得意とする監督さん達なので、いろんな人間が出てきます。

密かに女性に思いを寄せる男
困った人に手を差し伸べる男
同乗の女性を捨てる男
同情する男

欲求のままに傲慢に振る舞う女
他人が気になる女
捨てられた女
情を買う女

主要人物以外の人達の行動や表情なんかもよく描かれています。

日本の列車の乗客は静かだから、こんな人間ドラマは見られないですよね。

<鑑賞> 英語字幕 2010/6/4

[サイト内タグ検索] アッバス・キアロスタミ監督
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少女の髪どめ/Baran <2001/イラン> ★★★★★

baran.jpg

制 作 国:イラン
製 作 年:2001 
原 題:Baran  
英 語 題:Baran 
邦題:少女の髪とめ
ジャンル:ドラマ、ロマンス 
監 督:Majid Majidi 
出 演:Hossein Abedini,Zahra Bahrami
受 賞:2001 モントリオール映画祭グランプリ他12受賞、3ノミネート 
時 間:94分 
言 語:ダリ、ペルシャ語音声/英語字幕
一般公開:
IMDb評価:7.7/10

<あらすじ>
冬のテヘラン。17歳の若者ラティフの仕事は、建設現場でのお茶くみや買い出しなどの下働き。ある日、工事現場で転落事故があり、アフガン人労働者のナジャフが骨折する。働けなくなったナジャフの代わりに、その息子であるという少年ラーマトがやってくる。しかしラーマトは力仕事ができず、お茶くみの仕事をラティフと交替することに。楽な仕事を奪われたラティフは面白くない。しかし偶然、ラティフはラーマトが実は女の子であることを知る。そして彼の心の中に、淡い恋ごころが芽生え始めた。

<レビュー>
若者の恋心を描いている作品。
相手の幸せを願い、遠くからただ見守る恋。
自己犠牲による愛情表現は、イラン人ならではの流儀なのでしょうか。
純粋さに心打たれます。

実はイラン情勢をよく描いている作品でもあります。
人種や言葉の違いがわからないのですが、主人公の少年はトルコ系。少女はアフガニスタン難民。
この作品でも現実でも工事現場はさまざまな民族の労働者階級の集まりらしいです。
この作品では難民キャンプや不法労働なども描かれています。

主人公と親方以外は素人。
少女は以前は本当にマシュハド難民キャンプに住んでいたそうです。
この映画の出演をきっかけに今は都市部に住んでいるそうですが、 これがアフガニスタン難民の現状を映し出しているかとかと思うと言葉を失います。
 
Baranは少女の名前で、ペルシャ語で「雨」という意味だそうです。
乾燥地イランにおける雨とは天からの恵み。
ラストの雨のシーンは無償の愛の切なさを感じました。


<イランの背景>
・ペルシャ人51%、アゼリー人25%、クルド人7%、その他17%
・パキスタンに次ぐ世界で2番目に大きな難民人口を抱えている。
・難民の殆んどがキャンプに居住しているパキスタンと異なり、イランのアフガニスタン難民の大多数は都市部に集中し、キャンプに残っているのは、ほんの5%ほどに過ぎない。彼らには住む場所と収入の機会とがある。そして子供達はイランの学校に通い、医療サービスも受けられる。

・イラン国内に住むアフガニスタン人のほぼ半数はハザラ人であり、その次に多いのはタジク人で約30%を占めている。
・この両者とも、アフガニスタン国内で使われているペルシャ語の方言であるダリ語を使い、そしてハザラ人は圧倒的にシーア派なのでシーア派国家であるイランでの生活がより容易。
・テヘラン州には、イラン国内に住むアフガニスタン人が最も多い約30%が住んでいる。

・当時、アフガンはタリバンの支配下にあった。
・イランにおけるアフガニスタン難民を描いた映画には、『少年と砂漠のカフェ』('01)(アボルファズル・ジャリリ監督)、『サイクリスト』('89)、『カンダハール』('01)、『アフガン・アルファベット』('02)(ともにモフセン・マフバルバフ監督)などがある。


[サイト内タグ検索] マジッド・マジディ監督
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過去のない男 <2002/フィンランド> ★☆

man without a apast
Mies vailla menneisyyttä/The Man Without a Past/過去のない男
2002/97min/フィンランド/コメディー、ドラマ
監督:アキ・カウリスマキ
出演:マルック・ペルトラ、カティ・オウティネン、ペルッティ・スヴェホルム
受賞:2002年カンヌ国際映画祭グランプリ、主演女優賞他18受賞
      オスカー他20ノミネート 
IMDb評価:7.6/10

「マッチ工場の少女」「浮き雲」のアキ・カウリスマキ監督が、過去のない男を主人公に描く再生と希望のドラマ。記憶を失った男が、周囲のユニークな人々との関わりを通して前向きに人生を歩んでいく姿を、現代社会への皮肉を効かせながらユーモアと哀愁を込めてオフビートに綴る。主演はマルック・ペルトラ。共演にカウリスマキ作品の常連カティ・オウティネン。。

<あらすじ>
 ある日列車に揺られ、夜のヘルシンキに流れ着いた一人の男。公演のベンチで夜明けを待っていた彼は突然暴漢に襲われ、瀕死の重傷を負う。男は病院で奇跡的に意識を取り戻すが、過去の記憶を全て失っていた。身分証もなく、自分の名前すらも分からない有様。しかし、幸運にもそんな彼にコンテナで暮らす一家が手を差し伸べ、男は彼らと共に穏やかな生活を送り始める。そして救世軍からスープが振る舞われる金曜日。男はコンテナの主人に連れられ支給場所へとやって来る。そこで男は救世軍の女性イルマと運命的な出会いを果たすのだった…。

<レビュー>
背後に注意していなかったために暴漢に殴られ記憶を失い、それ以後後ろを振り返らない主人公の生き方には皮肉的なユーモアがある。
冒頭とラストに使われている列車が止まることのない人生のよう。

無表情なのはフィンランド人の特徴だとは思うが、感情表現を極端に抑えた演技、独特な間があり、台詞のタメが、画面に注意をひきつける。
この独特なタッチが好きか嫌いかの分かれ目でもある。

前向きな主人公は、今の時代だからこそ強く感じる人生訓なのかもしれないが、私はこのとぼけた調子が苦手。
私には胸に迫るものがなかった。


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Noi the Albino <2003/アイスランド> ★★★

noi.jpg

[制 作 国] アイスランド/ドイツ/UK/デンマーク
[製 作 年] 2003
[原 題] Nói albínói  
[英 語 題] Noi the Albino
[ジャンル] ドラマ
[監 督]  Dagur Kári
[出 演]  Tómas Lemarquis
[受 賞] 20賞受賞、12ノミネート
[時 間] France:82 min | Iceland:93 min | Netherlands:90 min| Sweden:89 min | USA:93 min
[言 語] アイスランド語音声/英語字幕
[一般公開]

<あらすじ>
世界各地の映画祭で高い評価を受けた青春ドラマ。
アイスランドの小さな村で、普通の生活に馴染めず気だるい毎日を過ごす一人の不良高校生が、恋に落ちた女の子と憧れの外の世界へ抜け出そうともがく姿をユーモアと切なさを織り交ぜて描く。
監督は本作で劇場長編デビューのダーグル・カウリ。

 アイスランドの最北部、フィヨルドと雪山に囲まれた人口千人にも満たない小さな村。17歳の高校生ノイは退屈な毎日に嫌気がさしていた。学校では友達や先生とも打ち解けず、登校してもほとんど寝て過ごし、いつも授業をサボっている。そして、学校を抜け出してはスロットマシンなどで暇を潰してばかりいた。そこで校長はある日、手を焼いていたノイを精神科医へ診せることに。だが、心理テストやIQテストの結果、ノイは天才的頭脳の持ち主であることが判明する。そんな折、ノイは都会からやって来た女の子イーリスと出会い恋に落ちるのだが…。

<レビュー>
1000人に満たない町。この小さな町からNoiは逃げ出したくて仕方がない。
閉ざされた環境の中で生きる意味がないことを悟っているからだ。
退屈な学校、退屈な毎日。どこへ行っても知っている人ばかり。

学校をさぼったり、授業にでる代わりにレコーダーに録音するNoiに学校は手を焼いていた。
精神科カウンセラーまで受けさせてしまう。
この作品におけるNoiの行動や感情を異端児のように描いているが、私はいたって普通に思える。
むしろ、他の生徒や大人たちは閉ざされた環境の中で無限の可能性を見いだそうとせず人生を諦めているように思える。
外の世界を知らないだけかもしれないが、知ろうともしていない。
そびえたつ雪山が無限を隔てているように見える。

冷め切った大人とは対照的に、閉塞感から逃げ出そうとしているNoiのもがきが可笑しいのです。

ラストに驚愕な出来事があります。
これを絶望的ととらえるのか、未来が開けたととらえるのか、
想像力に委ねられた結末になっています。

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