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美しき運命の傷痕 <2005/仏> ★★★★★

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美しき運命の傷痕/L' ENFER/ HELL  
2005/98min(日本102min)/フランス
監督/脚色:ダニス・タノヴィッチ
原案:クシシュトフ・キェシロフスキ、 クシシュトフ・ピエシェヴィチ
脚本:クシシュトフ・ピエシェヴィチ
出演:エマニュエル・ベアール、カリン・ヴィアール、マリー・ジラン、ギョーム・カネ
IMDb評価:6.9/10

<あらすじ>
22年前に起きた悲劇によって父親を失った三姉妹。それは彼女たちの心に深い傷として残り、いまでは美しく成長した彼女たちがそれぞれに抱える苦悩の遠因ともなっていた。長女のソフィは夫の浮気を疑い、激しい嫉妬が彼女を見境もない行動に駆り立てる。次女のセリーヌは恋人もいない孤独な日々。体の不自由な母の世話を一身に引き受けていた。そして大学生の三女アンヌは、不倫の関係にあった大学教授から突然の別れを告げられてしまう。そんな彼女たちは、思いもよらぬ形で再び22年前の出来事と向き合うことになるのだった。

<レビュー>
3姉妹+母の生き様を描いている。
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夫に浮気される長女。不倫相手が寝ているベッドまで忍び込むなどの異常な行動を見せている。次女は男性経験がなく、男性恐怖症だ。父親世代の男と不倫をしていた三女は、不倫のもつれの仕返しに自宅まで乗り込み、家族に不倫の悩みを打ち明け当人を困らせる。父親の過去は終盤で明らかになるが、父親のせいで過去を引きずり不運な人生を歩む3姉妹だ。鑑賞後に邦題を知ったが、美しき運命とは皮肉としか思えない。運命というより、哀しい宿命というべきだろう。
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冒頭、刑務所から出てきた父親が雛を巣にもどしてあげるシーンがある。あまりにもインパクトが大きく調べてみたら、カッコウの雛だとか。それが何を意味するのか調べて驚愕した。カッコウは他種の鳥の巣の卵を一つ捨て、そこに自分の卵を産み付けるそうだ。父親が雛を巣に戻すことで、生態系が崩れてしまうことを意味する。すなわち、家に戻ることで一家に悲劇をもたらすことを暗示していたのだ。言語障害の母親の何でも見透かしているような鋭い目と冷たい表情が印象的。その母からの最後の言葉も鋭い。4人の人生は運命と偶然に翻弄されていたということだろう。何度か出てくる万華鏡が繰り返される出来事をさらに効果的に演出していて、物悲しい。

残念ながら1996年に54歳の若さで他界したキェシロフスキ監督の遺稿である。ダンテ・アリギエーリ『神曲』から構想を得た「天国」「地獄」「煉獄」三部作の2番目である。ボスニアヘルツゴビーナ出身のダニス・タノヴッチ監督作品であるが、キェシロフスキ監督特有のタッチが忠実に活かされている。
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<鑑賞> 英語字幕(海外版DVD) 2010/9/26
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私がクマにきれた理由 <2007/米> ★★★

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The Nanny Diaries
2007/106min/米
監督/脚本:シャリ・スプリンガー・バーマン、ロバート・プルチーニ
出演:スカーレット・ヨハンソン、ローラ・リニー、アリシア・キーズ
IMDb評価:6.1/10

<あらすじ>
ステキなエリートを夢見るアニー(スカーレット・ヨハンソン)は、ひょんなことからマンハッタンのゴージャスなマダム、ミセスX(ローラ・リニー)に雇われ、彼女の幼い息子の面倒を見るベビーシッターとして働くことに。しかし、自由なニューヨークの生活を夢見ていたアニーは、自分勝手なセレブ一家に24時間振り回されるハメになる。

<レビュー>
センスのない邦題に期待値はゼロ。そのおかげで逆に楽しめた。邦題通りクマにきれるわけだが、このタイトルで客を逃しているのは確かだ。

アニーは大学で人類学を専攻。母の願いでもあるゴールドマン・サックスの就職面接を受けるが失敗し、自分探しのためにナニー(ベビーシッター)になることに。なんでナニー?と思ったが、実は人類の生態観察に適したのだ。庶民の彼女の目線から見た上流階級の矛盾した子育てを描いている。
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幼稚園へのお向かいはどの家庭もナニーだ。顔立ちからメキシコ系やアフリカ系が多いようだった。自分の子供は母親なしで育っていると嘆いているナニーもいる。母親たちは習い事やらセレブの集まりやら、父親も仕事や不倫に忙しく、子供のことで気にしているのは進学先だけだ。結局、世間体が大事なのだ。お受験に失敗すれば、ナニーの教育が悪いと責め立てる。世間から見ればお金持ちで何不自由ない生活を送っているように思われても、愛に飢えている。子供の我儘は寂しさを訴えているのだ。両親からの愛情の欠如が招いているともいえるだろう。しかし、セレブはセルブとしか付き合わない。自分たちの子育てがいかにおかしいかなんて気がつくわけがない。まして雇われている身のナニーがわざわざ言うわけもない。アニーのクマにきれるシーンはなかなかの見物だ。
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子育て中の親向けの作品のようだが、私は自分探しのアニーに一目置きたい。ナニーの目線から見た上流階級の実態を人類学の生態観察として論文を書き、大学院へ進学したのだ。ナニーの経験で人類学への道が開かれているのだ。ろくにやりたいこともわからないまま進学してしまった自分とは雲泥の差だ。

<鑑賞> 2010/9/27
[サイト内タグ検索] スカーレット・ヨハンソン
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(未) Transsiberian <2008/スペイン=独=UK=リトアニア> ★★★★

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2008/111min/スペイン=ドイツ=UK=リトアリア
監督:ブラッド・アンダーソン
出演:ウディ・ハレルソン、エミリー・モーティマー、ベン・キングズレー、ケイト・マーラ
言語:英語、ロシア語、スペイン語、中国語、フランス語
IMDb評価:6.8/10

怖かったぁ。緊張感の緩むことのない上出来なスリラー。前作「マシニスト」のヒットが今回の豪華出演陣を実現させたようだ。日本で上映されていないことに驚き。DVDも発売されていないようで。日本人に人気のあるシベリア鉄道を舞台にしているのに、なんでだ?

中国の慈善プログラムに参加したあと、モスクワまでゆっくり旅をしようと北京からシベリア鉄道に乗り込んだアメリカ人夫妻のロイ(ウディ・ハレルソン)とジェシー(エミリー・モーティマー)。さすが国際鉄道なだけあって、多種多様な民族に溢れる。ヨーロッパの鉄道とも違った雰囲気。実際のシベリア鉄道は日本人が多いようですが、この作品ではロシア人の割合が圧倒的に多く、英語も通じない。まぁ、トラブルさえなければ問題はないんだけど、、、まもなく、若いカップルのカルロスとアディーが、同室に入ってくる。
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このカップルが怪しげで、絶対に何か起こる雰囲気が漂う。4人は次第に仲良くなり、途中駅で休憩のために外に出た。女性陣と男性陣に分かれ、近場を見学したり、写真を撮ったり、、、ところが、列車は夫ロイだけを残して出発してしまう。妻のジェシーは次の駅で夫を待つことにするが、乗り合わせたカップルも一緒に待ってくれるという。なぜそこまでするの?カップルを犯人と仕立てるような演出が続き、観ているこちらも錯乱させられる。その後も危機が連続し、どん底まで追い詰められ顔面蒼白になるジェシーの姿といったら。
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中盤から出演するベン・キングズレー扮するロシア警察がクセがあり不気味で、全てを見透かしているよう。この男には全ての行動が読まれており、いっそう恐怖を煽る。
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列車の仕掛けにも驚かされる。大半は閉ざされた列車の中、たとえ外でも極寒の地。極限の緊迫状態で恐怖は十分こちらにも伝わってくる。よめない展開、キャスティング、そして最後のどんでん返しが見事だった。

<鑑賞> 字幕なし 2010/9/27
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フィッシュチャイルド/ある湖の伝説 <2009/アルゼンチン> ★★★

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El niño pez/ The Fish Child
2009/ 96min/ アルゼンチン=フランス=スペイン
原作/脚本/監督:ルシア・プエンソ
出演:イネス・エフロン、マリエラ・ビタレ
言語:スペイン語、グアラニ語
受賞:ベルリン国際映画祭正式出品、マラガ映画祭審査員特別賞、撮影賞受賞
IMDb評価:5.5/10

<あらすじ>
アルゼンチン・ブエノスアイレスの高級住宅地に住むララと、その邸宅で働くパラグアイ人メイドのラグアイ。生まれも育ちも異なる2人の少女は秘かに愛し合い、いつかラグアイの故郷にあるイポア湖畔に住むことを夢見ていた。ある日、イポア湖を訪れたララは、そこでラグアイの怪しい過去を知る。

<レビュー>
国際的に高い評価を得ている前作「XXY」で監督名は耳にしているが、未だ観れず。先にこちらを鑑賞。

ブエノスアイリスの上流階級の娘ララとパラグアイから出稼ぎに来ているお手伝いラグアイ。身分差恋愛、しかも同姓愛を軸に、格差社会、児童買春、近親相姦を描いている。一筋縄にはいかないのはなんとなく予測していたが、予測をはるかに上回る大胆な内容だった。映像感覚といい、好きな作風だ。逆順構造でかなり混乱させられるが、逆に興味を掻き立てられる。終盤になるにつれ、パズルのように当てはまっていく構成はお見事。2人の体を張った演技も素晴らしい。
the FishChild
イポア湖に住むのが2人の夢だったが、悲劇が2人を引き裂いてしまう。ララ1人で湖へ向かい、アイリンの過去が明らかになっていく。湖のシーンが幻想的でとても印象深い。何か意味がありそうだったが読み取れなくもどかしかった。どうやらギリシャ神話をモチーフにしているらしく、数々のプロットが隠されていたらしい。自分の無知さを再確認させられた作品となってしまった。ギリシャ神話をもう少し勉強してから再チャレンジしたい作品だ。

<鑑賞> 英語字幕 2010/9/27


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マッチ工場の少女 <1990/フィンランド> ★★

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Tulitikkutehtaan tyttö /The Match Factory Girl
1990/68min/フィンランド・スウェーデン
脚本/監督/編集:アキ・カウリスマキ
出演:カティ・オウティネン、エリナ・サロ、エスコ・ニッカリ、ヴェサ・ヴィエリッコ
IMDb評価:7.7/10

<あらすじ>
「虹」という名をもつイリスはマッチ工場で働く平凡な娘。両親とは工場や倉庫の続く場末の古ぼけたアパートに住んでいる。彼女はけっして幸福とはいえない。家に帰れば母親に家賃をせびられ、義父には売春婦と罵られる毎日。ある給料日、ショーウインドーに美しいドレスを見つけたイリスは衝動的にそれを買ってしまう。そして、意を決して出かけたディスコで見知らぬ男に声をかけられ、誘われるまま一夜を過すことになるが…。

<レビュー>
最低限の演出に台詞、無表情な顔、古臭い歌謡曲、独特な間から感情を読まなくてはいけないスタイルのカウリスマキ監督。初めて観た時は静止画を連続で観ているような感覚で好きになれなかったが、慣れてくると段々良さもわかってくるようになる。日本にファンが多いのもわからないでもない。

本作は特に台詞が少ない。冒頭でマッチ製造工程が延々と映し出される。マッチってこうやってできるんだ~なんて興味深く見入ってしまった。主人公イリスの同じことの繰り返しでつまらない人生を代弁しているかのように開始30分はテレビから流れる世界のニュースが唯一の台詞。その内の一つがなぜか天安門事件。意味があるのかないのか、不自然さもカリウスマキ監督らしい。

主役はお馴染みのカティ・オウティネン。眉ひとつでの演技は素晴らしい。眉の動きだけで心の内を表現できる女優さんはそうそういない。ダンスホールで男性に声をかけられず淋しそうな顔といったら。足元にはただただ増えていくジュースの空き瓶が更なる虚しさを表していて、演出の仕方もまさにマリウスマキ。

音楽が台詞の代わりにもなっている。「お前はブスだとみんなは言うけど、俺は構わない」なんて曲を聞きながらケーキを一人淋しく食べるシーンはなんか可笑しい。この作品のために作られた曲なのか、こういう曲を探してくるのか、ほんと不思議なセンス。

「敗者3部作」の最後に相応しいほどの敗者っぷりは救いようがないのに、どよんとしていない結末こそがカウリスマキ・マジックと呼ばれるものなのか?社会の片隅でほんのささやかな幸せを求めているだけなのに、それすらも得られない人々を観ていて、人生ってこんなもんだなって思わされた。

<鑑賞> 英語字幕 2010/9/25
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冬の旅 <1985/仏> ★★★

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Sans toit ni loi/ Vagabond/ 冬の旅
1985/106min/フランス
監督/脚本:アニエス・ヴァルダ
出演:サンドリーヌ・ボネール
IMDb評価:7.7/10

<あらすじ>
実話を基にした、アニエス・ヴァルダ監督作品。少女がひとり、行き倒れて寒さで死んだ。誰に知られる事もなく、共同墓地に葬られた少女モナ。彼女が誰であったのか、それは彼女が死ぬ前の数週間に彼女と出会った人々の証言を聞くほかなかった。そして映画は、バイクの青年たち、ガソリン・スタンドの主人、さすらいの青年ダヴィッド、山にこもって山羊を飼う元学生運動のリーダー、など様々な人々の証言をもとに、彼女の軌跡を辿ってゆく……。

<レビュー>
路傍に死に倒れた少女。身許を語るものは何もなく、共同墓地に葬られることになる。
彼女の行動を辿るべく出会った人々の証言が再現されていくだけのストーリー。

彼女の1人旅の目的はなんだったのだろうか?実話を基にしているが、彼女自身素性をあまり話さないので、多くの謎が余韻として残る。自由を求めての一人旅なのか、定住地がなく仕方なく転々としているのかわからなかった。
いずれにしても、自由奔放すぎる放浪生活を送っている。お金は持っておらず、恵んでもらいながら食いつなぎ、寝床を提供してくれる人がいても、数日世話にはなり、消えてゆくのが常だった。女の子1人のヒッチハイクも十分危険だと思うが、寝袋生活なので犯されることもある。自由に危険が付き物であることもきちんと描かれている。しかし、この少女からヒシヒシと感じるのは自由や過酷ではなく、孤独だった。自由と表裏一体とはいえ、少女の最期はあまりにも哀しい。

<鑑賞> 英語字幕 2010/9/24

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マルタのやさしい刺繍 <2006/スイス> ★★★

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Die Herbstzeitlosen/ Late Bloomers
2006/89min/スイス
監督:ベティナ・オベルリ
出演:シュテファニー・グラーザー 、アンネマリー・デューリンガー
IMDb評価:7.0/10

<あらすじ>
スイスの小さな村、トループ村に住む80歳のマルタは、最愛の夫に先立たれ生きる気力をなくし、意気消沈しながら毎日をただ何となく過ごしていた。そんなある日、彼女は忘れかけていた若かりし頃の夢、“自分でデザインして刺繍をした、ランジェリー・ショップをオープンさせること”を思い出す。しかし保守的な村では、マルタの夢はただ周りから冷笑され軽蔑されるだけ。それでもマルタは友人3人とともに夢を現実のものとするために動き出す。スイスの伝統的な小さな村に広がる、夢に向かって頑張るマルタと彼女を支える仲間たちの夢と希望の輪。マルタの刺繍が、人々の心をやさしくあたたかく紡いでゆく―。

<レビュー>
村の合唱団の旗の修繕を頼まれたことがきっかけで、若かりし頃の夢を取り戻そうとする80歳のマルタおばあちゃんのお話。伝統とか権力者の圧力、固定観念、世間体を気にするコミュニティーは世界共通。ランジェリーショップの開店なんてふしだらだと村人は反対する。アップルパイを食べながら作戦会議し、奮闘するおばあちゃん達ががかっこいい。

偽善者の息子たちが一番のツボ。「利己的な人の行動は秩序を乱す」なんて説教しておいて、不倫なんかしているマルタの息子の牧師。マルタおばあちゃんの友達の息子なんか、父親を施設に送ろうとしているくせに、老人あっての村だなんて演説をする。最も反対する男たちが、一番矛盾した人生を送っている。

初めは古い価値観に囚われていて人たちもマルタおばあちゃんに賛同して、どんどん花を咲かせる。いくつになっても人生の輝きは取り戻せるのだ。

とにかく村がキレイで、絵本の世界のよう。おばあちゃんたちも色気があって、華やか。
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怪盗グルーの月泥棒 2D <2010/米> ★★

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怪盗グルーの月泥棒 /Despicable Me
監督:ピエール・コフィン、クリス・ルノー
製作:クリストファー・メレダンドリ、ジャネット・ヒーリー、ジョン・コーエン
出演:スティーヴ・カレル
音楽:ハンス・ジマー、ヘイター・ペレイラ、ファレル・ウィリアムス

<あらすじ>
黒いスーツにマフラーがトレードマークの男・グルーの職業は泥棒。郊外の秘密基地で仲間のミニオンたちと暮らす彼は、あるゆる兵器を使う、Despicable(卑劣)な奴。そのグルーの今回のターゲットは・・・なんと月。秘密兵器「縮小ビーム銃」も手に入れるが、作戦決行の矢先にずるがしこいライバル怪盗・ベクターに銃を盗まれてしまう。グルーは彼の家に出入りする3姉妹を利用して、なんとか銃の奪回に成功したのだが、その3姉妹に懐かれてしまい、なぜか共同生活を送ることになる。

<レビュー>
実写では到底無理な設定でもアニメでは可能になってしまうのも魅力の一つだと思うけど、ピラミッド盗んだり、仲間たちがバナナだったり、自宅のソファーがワニの形だったり、とにかくシュール。私は2D鑑賞なのですが、3Dだとバナナのミニオン達がぴょこぴょこ飛び出してきて絶対面白いんだろうなぁ。

グルーの話し方に独特な訛りがあって、いい加減な泥棒ってキャラにぴったり。声の出演されているSteve Carellの出身地とか調べたけど、普通にアメリカ マサチューセッツ出身のよう。私の耳にはイタリア訛りに聞こえたけど、あえてキャラに合わせたのかしら?日本語吹き替え版は鶴瓶さんのようで、きっと大阪弁もキャラに共鳴してくれそう。

アニメって基本は子供向けだけど、実は大人へのメッセージもちゃんと込められている。グルーと共同生活を始めた3姉妹がとっても可愛くて、失いかけていたものを思い出させてくれます。泥棒話が軸になってるけど、グルーの成長していく姿には涙する人も多いのではないでしょうか。

お馴染みのアクション映画のパロディーシーンも満載のようですが、一っつも気づかなかった。。。

<鑑賞> 字幕なし 2010/9/24
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ONCE ダブリンの街角で <2006/アイルランド> ★★★

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ONCE ダブリンの街角で
2006/87min/ アイルランド
監督/脚本:ジョン・カーニー
出演:グレン・ハンサード
IMDb評価:8.0/10

<あらすじ>
アイルランド、ダブリン。多くの人が行き交うグラフトン・ストリートでオンボロのギターをかき鳴らし自作の歌を唄う男がいる。そこに一人の女がやってきた。10セントのチップを出し、あれやこれやと男に質問する。挙句、掃除機の修理の約束をさせられてしまう。翌日、壊れた掃除機を持って女が現れた。途中、ピアノを弾かせてもらえるという楽器店に立ち寄った。彼女の腕前に感心した彼は、一緒に演奏することを提案するのだった。

<レビュー>
ストリートミュージシャンの男とチェコから移民してきたピアニストの女がダブリンの街角で出会い、音楽を通して心を一つにしていく。お互いの孤独を埋めるように奏でられるハーモニーは魂を揺さぶられた。2人とも実際のミュージシャンだそうだ。台詞ではなく歌の歌詞に彼らの思いの全てが込められていた。

Once 一期一会。抑制している感情は相手へのさりげない思いやりだった。人生の岐路に立っていた2人だが、背中をポンっと押してくれた出会いはずっと2人の胸に刻まれるでしょう。

好きなタイプの映画ではないが、アイルランド訛りがとっても温かく、疲れた時に時々見たくなってしまう作品。
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227. 秘愛 Seacret Love <2005/韓> ★★★

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愛人 애인/The Intimate
2005/98min
監督:キム・テウン 
出演:ソン・ヒョナ、チョ・ドンヒョク 

<あらすじ>
女は,同じエレベーターに乗った魅力的な男に妙な気持ちを感じる。同じ日,パジュ(坡州)ヘイリでの再度の偶然,小心で静かな自分に軽く誘いをかけてくる男が嫌いではない。堂々としていて愉快な男にあまりにも簡単に引かれてしまった彼女は,即興的にセックスを許諾するようになる。7年付き合った男がいて,彼との結婚を控えているのに初めて見た男に度々引かれる理由は何だろうか。悩むには,彼と送れる時間があまりにも短い。一目で相手を確かめて,一気に愛を感じて愛を確認する女と男。一日という短い時間に,互いに溺れてしまった女と男。果たして私の男に知られず,恋人を胸深く隠せるだろうか。

<レビュー>
近年の韓国映画はベッドシーンをウリにしている作品が多い。描写も年々エスカレートしていて、結局ベッドシーンしか印象に残っていない、、、なんてのも少なくない。本作は、2005年最も美しいとか激しいベッドシーンに選ばれていた。5年も前なので、最近のとは比にならないだろうと思ったが、期待を裏切られた。体のラインがキレイな2人だから、シャワーシーンはため息がでるほどキレイだった。女性向けな描写なので、男性には物足りないかもしれない。

7年の交際の後、結婚を控えた女性の戸惑いを描いている。婚約者の男性はもはや全く魅力はなく、マンネリ化した関係。完全に冷め切ってしまっている。「7年も付き合えば誰だって同じだ。一緒に住んであげてもいい」なんて言われれば、結婚に戸惑うのも無理はないだろう。どんな男性が現れても、こんな婚約者に比べれば素敵に見えてしまうだろう。刺激を求めるのか、安定を求めるのか、年齢や価値観によって答えは変わるでしょうね。互いに惹かれあっているのに素直に言えないのがもどかしく、愛情表現が性行為となってしまっている。こんなにも体を求めあうのは心に隙間があったからでは?

私とは違う主人公の決断が哀しく見えてしまった。

原題は「愛人」。中国では「配偶者」の意味になるが、韓国では「恋人」。日本では不正常な関係を指す。国によって異なる意味をなす「愛人」という文字を目にすると、いつも曖昧な単語だなぁって思っていた。まさに本作は曖昧な関係を描いた内容で、「愛人」の意味の深さに共鳴した。

<鑑賞> 字幕なし 2010/9
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エグザム <2009/UK> ★★★

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Exam
2009/101min/UK
監督/制作/脚本:スチュアート・ヘイゼルダイン
IMDb評価:6.7/10

<あらすじ>
合格すれば死ぬまで年俸1億円という大手企業の最終就職試験に残った8人の男女。武装した警備員が監視する密室で、試験監督から3つのルールを告げられ問題に取り掛かろうと用紙を裏返すと、問題用紙は白紙だった。80分という制限時間の中、受験者たちは手を組んだりだまし合ったりして、試験の問題と答えを見つけ出そうとするが……。

<レビュー>
最終試験のために一室に閉じ込められ、いぜ問題に取り掛かろうとすると、問題は白紙。
試験の問題を見つけ出すというサスペンスのみで最後まで観客を引き寄せる。
皮肉っぽい人なら、すぐ見破れるトリックで、最後にどんでん返しを期待したが、案外ストレートに終了してしまった。
見破れなかった人でもこの答えは釈然としないのでは?
もうちょっとヒネリがあったら見応えはあっただろうに。

試験の問題探しは、知的集団による頭脳戦で心理学の観点から観ると面白いのかも。
窓のない密室に閉じ込められただけでも理性を保つのは難しいだろう。
協力し合っていた8人も次第に金に目が眩み、騙し合う駆け引き。
人間の欲ってこんなもんなんだろうな。

日本の就職試験でこんな試験があったら、詰め込み型教育を受けている日本人には最も難しいタイプの試験だろう。

<鑑賞> 韓国語字幕 2010/9/18
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長江哀歌 <2006/中> ★★

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監督/脚本:ジャ・ジャンクー
出演:チャオ・タオ、ハン・サンミン
IMDb評価:7.3/10

<あらすじ>
三峡ダム建設が進む街、奉節。山西省の炭鉱夫ハン・サンミンは、16年前に別れた妻子を捜してこの街にやってきた。しかし昔妻が住んでいた場所はすでに水に沈んでいた。サンミンは安宿に寝泊まりしながら、妻子の行方を捜すことにするが…。同じ頃、こちらも山西省からやってきた女、シェン・ホンが、三峡の工場に働きに出て2年間も音信不通の夫グォ・ビンを捜していた。夫はすでに工場にはいなかった。彼女は夫の友人ワン・トンミンを訪ねて協力を仰ぎ、一緒に夫を捜してもらうのだったが…。

<レビュー>
四川省奉節・長江の三峡を舞台に絶景の中で、ダムの建設によって変わりつつある風景を壮大に映し出す。
中国独特の水墨画のような世界に、廃墟へと姿を変えていく町、上半身裸の労働者が画面の大半を支配している。
そこへやってくる2人の主人公は疎遠になった家族を探しにやってきた。
交差しない2人の話が同時進行で進んでいく。

何年も疎遠だった上、ダム建設のために引っ越しを余儀なくされており、探すのに一苦労。
行方を人に聞いても、南に行ったとか北に行ったとか、不確かな情報のみで、不親切。
みな自分の生活で精一杯なのだろう。
少なくとも悪人ではないが、善人とはいえない。
原題は「三峽好人」三峡の善人という意味だ。
善人とはおそらく主人公2人のことなのだろうか?

煙草、酒、茶、糖の4部構成になっている。
どれも中国の生活には欠かせない物として、存在感を持たしている。

中国語は世界一美しい言語だなんて言われている。
おそらく、音の響きと映像美の共鳴が更なる美を織り成していると感じる人が多いのだろう。
しかし、中国語の響きが美しいどころか耳触りだと感じる私には、美を感じさせる要素は全くなかった。

ゆったりとした時間の流れの中、廃墟と化す街並み。
そこで暮らす厚かましく不親切な人々に違和感を感じたが、これが監督の意図する「Still Life」だったのだろうか。

<鑑賞> 英語字幕 2010/9/19
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自由への扉 <2007/南ア> ★★★

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More Than Just A Game
2007/89min
監督:ジュネイド・アハメッド
出演:プレスリー・チュエニヤハエ、ライト・グベニ
IMDb評価:5.0/10

<あらすじ>
1950年代、アパルトヘイト政策の廃止を訴え逮捕された5人の若者は、ロベン島刑務所に投獄された。
過酷な労働の中、服役囚はつかの間の時間に手作りのゲームをして楽しんでいたが、すぐに看守に没収されていた。
ある日、自然発生的に紙や布を丸めてボールに仕立て、狭い部屋でサッカーが始まった。
やがて、狭い室内ではなく屋外でサッカーができるよう、服役囚たちは所長に要請を出し続ける。

<レビュー>
実在する人々の語りで物語は進行していく。彼らの体験を基に描かれた作品。
舞台は南アフリカのロベン島の政治犯収容所。初の黒人大統領になったマンデラ・ネルソンも服役していた。
本作にもほんの少し登場します。

アパルトヘイトという時代背景。
「黒人には人権はない」「どんな待遇を受けても、生きているだけ幸せだと思え」とまで収容所で言われる。
もちろん自由などない。

布を丸めてボールに仕立て、看守の目を盗んで遊んでいたのがきっかけだった。
何年も嘆願書を提出し続け、ようやく屋外でのプレーの許可を得た。
しかし、サッカーは彼らにとってただのゲームではなかった。
砕石作業以外に唯一屋外に出ることが許された「自由」だったのだ。
やがて白人の看守にも応援する者が出てきたり、きつい砕石作業もトレーニングとなり、一体感も生まれていった。

チームを組み、組織を作り、3部制のリーグまで運営するようになっていた。
私が最も感動したのは、白人看守によってユニフォームを与えられたことだった。
それまで囚人服でプレーしていたので、見分けがつきにくかったのだ。
色で差別していた白人によって与えられた色取り取りのユニフォームは希望にも見えた。

2007年、国際サッカー連盟(FIFA)はマカナ・サッカー協会に対して、名誉会員の資格を与えた。
たまたまサッカー好きの友人たちとこのニュースを見ていたので記憶にあるが、この背景を知っている日本人が果たしているのだろうか。
まさにこの作品がその背景を描いた。
スペインとギリシャでDVDが発売されているが、劇場公開は南ア国内のみのようだ。
日本ではちらほらCSやBSで放送されているようだが、ワールドカップ前に上映してもよかったのではないかと思う。
南ア開催のワールドカップは、More Than Just A Gameであったことがよくわかる作品だった。

<鑑賞> CSにて 2010/9/15
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225. 燕山(ヨンサン)日記 <1988/韓> ★★

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燕山(ヨンサン)日記/ The diary of king Yonsan
1988/118min 
監督:イム・グォンテク
出演:ユ・インチョン、キム・ジナ、キム・ヨンエ

<あらすじ>
朝鮮朝10代王である燕山君を単純に暴君と見ずに,哀しく死んだ母を懐かしがる人間の姿で再照明した作品で,イム・グォンテク監督の暖かい人生観が見られる。

成宗(ソンジョン)が崩御して,次の王位に上がった燕山(ヨンサン)君は,まもなく母である廃妃ユン氏が意に反して賜死(自決させられた)ことを知るようになる。本来,英明な頭脳の所有者と知られた燕山君は,怒りに包まれて復讐に出る。

そのため,多くの高尚な人々が死ぬ士禍(サファ:官僚に対する粛清)が生じる。そして性情に変化が生じた燕山君は,仁義礼智を論じる彼らを遠ざけて,任士洪(イム・サホン)などの奸臣らと国政を壟断するようになる。

<レビュー>
燕山君と言えば、最もドラマ・映画化されている歴史上の人物だろう。
「チャングム」「王と私」「王の男」「ファン・ジニ」などに登場している。
ドラマは多少の脚色が含まれ、豪華な衣装や出演者をウリにしているものが多い気がする。
本作は過剰過ぎる派手な演出もなく、一番人間臭く、伝記というにふさわしいかもしれない。
しかし、歴史的事実が忠実描かれているだけで衝撃はなく、面白味もない。
燕山の半生を知っている者には展開が読めてしまう難点もある。

監督の描こうとした「暴君と見ずに,哀しく死んだ母を懐かしがる人間の姿」は私には見えず、暴君ぶりが引き立っているように見えてしまった。
本作のほうが20年も先公開だが、「王と私」のほうが完成度はずっと高い。

<鑑賞> 字幕なし 2010/9/14
[サイト内タグ検索] イム・グォンテク監督
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Final Contract: Death on Delivery <2006/独> ★★☆

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Kontrakt
2006/97min/ドイツ
監督:Axel Sand
出演:Drew Fuller、Alison King
言語:英語
IMDb評価:5.5/10

全く予備知識もなく、期待もせずに観た。
見覚えのある俳優も出ておらず、俳優に対する固定観念なしに観れたし、思いのほか楽しめた。
ドイツ映画なのに全編英語。ちょっと調べてみたら、よくあるらしい。

主人公は、女の誘惑が罠だとは知らず、引っ掛かり事件に巻き込まれるおバカな青年。
この女が犯人である。警察は青年が犯人だと勘違いし、追いかけまわされるという話だ。
ハリウッドのアクション映画によくあるタイプの話で、特筆することはない。
私がドイツ映画をあまり観ないということもあるが、ベルリンの街並みが観れたのはポイント高い。
特に、ホテルがとっても素敵。
窓から見える景色に加え、スタイリッシュなロビーのインテリアは私好み。
エレベーターの側面が水槽になっているようにも見えたが、縦長の水槽が不思議な雰囲気を醸し出していた。
ハリウッドによくあるお決まりのハッピーエンド。
展開が読めてしまったのが残念。

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同じ月の下で/ Under The Same Moon <2007/メキシコ> ★★★★★

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LA MISMA LUNA/ Under the Same Moon
2007/ 106min/ メキシコ・アメリカ
監督:パトリシア・リヘン
出演:ケイト・デル・カスティージョ、エウヘニオ・デルベス、エイドリアン・アロンソ、アメリカ・フェレイラ
出品:2007 年トロント国際映画祭、2007 年サンダンス映画祭など
言語:英語、スペイン語
IMDb評価:7.4/10

<あらすじ>
仕事を求め、国境を分かつグランデ川を渡り、アメリカへ不法入国するメキシコ人達。カリートの母ロサリオもその一人。毎週日曜、LAの公衆電話から息子に電話を掛けるロサリオ。そんな生活も4年を迎え、9歳になったカリートは母を探しに行くことを決意する。困難な国境越え、警察の取り締まり、不法入国者を狙う犯罪組織。数々の危機に遭遇するカリートに、アメリカ社会の片隅で生きるメキシコ人達が手を差し伸べる。偶然旅の仲間になった子供嫌いのエンリケと飾らない友情を育みながら、カリートは母がいるはずの日曜の公衆電話を目指した!

<レビュー>
日本の9歳の少年がたった1人でできることって何だろうか?
電車に乗るとしても行けるのは行き慣れた所だろう。
この作品は9歳の少年カリートが1人で国境を超えるメキシコからアメリカへ行く話。

母は稼ぐためアメリカで不法労働を続けて4年。子供は祖母へ預けている。
毎週日曜10時に同じ公衆電話から息子へ電話をしてくれる。
そこはどんな所?周りには何があるの?と息子は母に聞き、想像をふくらませる。
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祖母の不慮の死をきっかけに、カリートは母に会いに国境越えを決意。
近所に住むアメリカ人と偶然知り合いになっていたカリートは、アメリカに帰る際車に乗せて欲しいと提案する。
シートの下でぐっと息をひそめ、国境警備の取り締まりを抜けるものの、駐車料金未払いのため車は没収されてしまう。
その後も幾度となく困難が押し寄せ、手に汗を握るスリルさがあり、毎回ひやひやさせられる。
運よく国境を越えたとしても、生き延びることが容易ではないこともきちんと描いている。

国境を超える厳しさは子供ながらに心得ている。
国境を超える者が少なくなかったのだろう。
おそらく、そういった大人たちの経験談を聞いていて、いつの間にか実践できるようになってしまったのだろう。
不法入国者を狙う犯罪者組織も容赦ない。
彼らもメキシコ系の顔立ちに見えたが、皆生きることに必死なのだ。

しかし、敵ばかりではない。
偶然出くわす優しいメキシコ人もたくさんいる。
特に子供嫌いのエンリケとの友情を育む過程には胸に込み上げてくるものがあった。
ママに会いたいがためにどんな困難にも立ち向かうカリートの愛苦しい笑顔に何度も涙してしまった。
些細なことも全てママ探しの伏線となっており、脚本の良さにも感動。

ぜひともエンリケとの再会が続編で観たい!

<鑑賞> 英語字幕 2010/9/9
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海を飛ぶ夢 <2004/スペイン> ★★★★

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Mar Adentro
2004/125min/スペイン=フランス=イタリア
監督/製作/脚本:アレハンドロ・アメナバール
出演者:ハビエル・バルデム 

<あらすじ>
25歳の時に頸椎を損傷し、以来30年近くものあいだ全身の不随と闘った実在の人物、ラモン・サンペドロの手記『レターズ・フロム・ヘル』(西: Cartas desde el Infierno; 1996)をもとに、尊厳死を求めて闘う主人公を描いたドラマ。
ノルウェー船の搭乗員として世界中を旅していたラモンだったが、25歳の夏、ある事故で首より下が不随となってしまう。
それ以来、実家で寝たきりの生活となったラモンは、農夫の兄ホセとその妻マヌエラなど家族の献身的な世話に支えられ余生を送っていた。だが事故から26年後、「依存する人生」に絶望したラモンは自らの死を渇望する。尊厳死を望むラモンとその家族・友人の葛藤や、それを取巻く様々な問題を描いたヒューマンドラマ。

<レビュー>
ずっと観たいと思っていたが、勇気がなくて先延ばしにしていた作品をついに鑑賞。

主人公ラモンは事故が原因の首から下が動かない、四肢麻痺の身体障害者。
28年もの間、人の手を借りなければ身の回りのことができない。
生きることは「権利」ではなく「義務」だというラモンの主張。
この一言に彼の苦痛が集約されていて、非常に重い発言だ。
そんな彼の選択は安楽死だった。

家族の愛情が足りないから死を選択するのだ、と同じく四肢麻痺の身体障害者の牧師は言うが、
愛情が強いからこそ死を選択してしまったのではないだろうか?
ラモンは献身的な家族や友人に恵まれ、愛に包まれていた。
彼らの人生が犠牲になっていることも彼は十分知っている。
だからこそ彼らの愛情が重荷になってしまっていた。
男として、家族を支えられないことにも負担を感じていた。
しかし、同じ境遇にいる者で無ければ、彼の苦痛は絶対に分からない。

「死は一時的なものだと思っているのか?彼が死んだら、もう二度と会うことは出来ないんだ!」
安楽死を反対する兄の気持ちもわからないでもないが、健常者の身勝手な意見にも聞こえる。

普段私は英語サイトで情報収集している。鑑賞もほとんど英語字幕だ。
多くの英語サイトにおいて本作は「安楽死」と言及している。
しかし、日本語字幕でも日本語サイトでは「尊厳死」と言及している。
はっきりとした定義はないようだが、私の認識では尊厳死≠安楽死。
延命処置を施さないのが尊厳死。苦痛から逃れるためが安楽死。
この作品は明らかに後者を描いているので、私のレビューではあえて「安楽死」を用いた。
しかし、彼個人を尊重するのならば、尊厳死と言うべきなのかもしれない。
人間の尊厳とは何か?安楽死は是か非か?十人十色な意見があるだろう。

<鑑賞> 日本語字幕 2010/9/11
[サイト内タグ検索] ハビエル・バルデム
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夜顔 <2006/仏> ★

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2006/68min/ フランス=ポルトガル
監督:マノエル・ド・オリヴェイラ
出演:ミシェル・ピコリ、ビュル・オジエ
IMDb評価:6.7/10

<あらすじ>
パリのコンサート会場で、アンリはかつての友人の妻で今は未亡人となったセヴリーヌと偶然に再会する。セヴリーヌのあとを追うアンリだが、過去を忘れたいセヴリーヌは彼から逃げまとう。やっとのことで彼女をつかまえたアンリは胸に秘めていた、過去の衝撃的な出来事の真実を打ち明けたいという口実で、無理やりディナーの約束をとりつける。 38 年前、セヴリーヌ、夫、アンリの間に何が起こったのか?アンリだけが知る、彼女の「欲望」にまつわる秘密とは?そして、アンリが彼女をディナーに誘った本当の理由は?

時を経てふくらむ「秘密」への想い―  2 人の人生が再び交差し、そしてその秘密は永遠となる・・・

<レビュー>
1960年代の衝撃作「昼顔」の登場人物たちの 38 年後を描いている。
オーケストラによるコンサートに始まり、バーやホテルの様式美、エルメスやセリーヌの高級衣装、優雅なディナーなど全てに気品が溢れている。
しかし、格調高いパリの風景には相応しくない台詞にドン引きしてしまった。
過去の性癖、売春婦、人間の性的欲求、、、バーのカウンター越しに語ることか?
38年ぶりの再会で話すべきこととも思えない。
台詞が品の良さをぶち壊しているように感じてしまった。

ある評論家が、熟成したワインのように優雅な味わいと評していたが、
高級ワインの味がわからない私にはこの映画もまだ早すぎたということか。

<鑑賞> 日本語字幕 2010/9/11
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ヴィドック <2001/仏> ★★

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Dark Portals: The Chronicles of Vidocq
2001/98min/フランス
監督/脚本:ピトフ
出演:ジェラール・ドパルデューギョーム・カネ
IMDB評価:6.5/10

<あらすじ>
実在したフランスの探偵フランソワ・ヴィドックを主人公にしている。
HD24P HDCAMのフルデジタル撮影を世界で初めて実現した映画である。
18XX年、フランス全土を揺るがした連続殺人事件が起こった。犯人は鏡の顔を持つ男。物語はヴィドックが鏡の仮面を被った男に殺された所から始まる。『ヴィドックが死んだ』号外が町中に捲かれる。その号外を読んだ詩人エチエンヌ・ボワッセは、ヴィドックと相棒のニミエがやっている探偵事務所へ駆けつけた。

<レビュー>
低く垂れこむ雲の合間から覗く、ウソ臭い空模様がなんとも恐ろしい雰囲気を醸し出している。
始まって早々、ヴィドックが死に、テンポの早さや「鏡の顔を持つ男」の謎めいた雰囲気に一気にのめり込んだ。
その後、落雷を死因と思わせるトリックも面白い。

しかし、独特な色彩感覚や世界観がおそらく見所の一つなのだろうが、私はあまり好きではない。
サスペンスというよりは、オカルト的な恐怖心を煽る映像、派手すぎる装飾品、
カメラアングルの素早すぎる切り替え、細かいカットやCGの多様化など、
凝った作りというべきなのだろうか。
出演者の顔をあまり映さないカメラアングルで、表情を読み取るのも難しい。
私が低予算の方が好みというのもあるが、技術にこだわりすぎていて正直観ていて疲れた。
隅々までのこだわりは芸術性の高い人にしかわからないのでは?
展開が読めてしまったのも、興味を失ってしまった原因の一つ。

<鑑賞> 英語字幕 2010/9/8
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愛人/ラマン <1992/仏> ★★★★

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L' Amant 愛人/ラマン
1992/115min/フランス・イギリス
監督:ジャン=ジャック・アノー
出演:ジェーン・マーチ、レオン・カーフェイ
言語:英語
IMDb評価:6.7/10

<あらすじ>
1929年のフランス領インドシナが舞台。
華僑の中国人青年と貧しいフランス人少女の恋。
主人公の少女は、母と二人の兄と共にベトナムで暮らしていた。母は現地で教師をしていた。しかし、母は現地の役人にだまされ、土地のほとんどが海水に浸かってしまう土地を買わされてしまう。そのため、一家は貧しい暮らしを送っていた。母は長兄ばかりを可愛がり、兄は母からもらった金で阿片を買い、彼女と、少女にとっての二番目の兄に暴力を振るい二人を苦しめていた。
現地のフランス人女学校に通う彼女は、ある日、メコン川のボート乗り場で、一人の華僑の青年に話しかけられる。やがて二人は関係を持つようになる。
少女は、彼と関係を持つのは、初めは単なる快楽の為、お金稼ぎの為だと割り切っていた。母親も最初は中国人青年との関係を良くは思わなかったが、娘が中国人青年からお金をもらっている事を知り、そのお金が貧困を凌ぎ、フランスへ帰る資金になることが分かり二人の関係を許した。
しかしそのうちに彼女の感情が微妙に変化し始め、二人は離れがたい仲になっていく。

<レビュー>
ふとこの映画を思い出した。
中学生の時に一度観たが、エキゾチックな雰囲気にエロティックな映像の衝撃しか印象にない。
中学生の時は読み取れなくても、この歳になるとようやくわかってくることがある。

舞台は仏領のインドシナ。
異国情緒漂い、生活感溢れ、ねっとりとした扇情的な空気が漂う。
そこで出会った華僑の男とフランス人少女。
2人は金だけで結ばれていた愛人だった。

娘が中国人と付き合うことに反対していたが、金持ちだと知ると態度は急変。
お金をもらっていると知り、関係を黙認していた。
仏領インドシナに取り残された家族は、破廉恥な行為を平気で娘にさせ、
フランスへ帰る旅費のあてにするつもりだった。

一方、華僑2世の男。
お金には困らず、身なりもよく、紳士的。だが、人種の壁があった。
少女の家族との食事の際、ボーイは明細を少女の兄に渡した。
仏領だから白人が支払うのが当然だったのであろう。
母親が席を立つ時も紳士的に椅子を引いてあげているのに、母は彼を見もしない。
たとえ大金をもっていても所詮中国人だと見下され、屈辱を味わっていた。

しかし、2人には徐々に会いが芽生えていた。
活気溢れるショロン通りにある彼の部屋。
薄暗い小部屋に注ぎ込む木漏れ日がベッドの上の2人を照らす。
激しく愛し合えば愛し合うほど、障害が前途をはばかっていることを知らずに。

お金のためだったと言わせ、自分の気持ちを制御し、叶わぬ想いに決別しようとする男がせつない。
舞台が植民地であるということが、2人の恋の行方を暗示していた。
植民地とは、永遠に所有するものではなく、一時的なもの。いつかその地を去る。
2人の恋も植民地のような恋であった。
メコン川のキレイな夕日がいつまでも脳裏に焼き付いている。

<鑑賞> USA版 字幕なし 2010/9/4
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フィッシュ・タンク <2009/英> ★★★★

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監督/脚本:アンドレア・アーノルド「Red Road
出演:ケイティ・ジャーヴィス、キルストン・ウェアリング、マイケル・ファスベンダー
受賞:
2009年カンヌ映画祭 審査員賞
2010年BAFTA Awards イギリス映画作品賞
IMDb評価:7.5/10

1度字幕なしで観たが、イギリス英語は苦手で、ほとんど聞き取れなかった。
と思っていたら、タイミングよくCSにて日本語字幕で放送。
日本語字幕の映画鑑賞は久しぶり。台詞が全部わかるって素晴らしい!

Fish Tankとは水槽のこと。
水槽に閉じ込められた魚のように、不安定な環境に閉じ込められた15歳の少女ミアが抜け出そうとする姿を描いている。

1作目「Red Road」同様に重い雰囲気。いや~な空気感。
15歳が主人公の青春ムービーを観るかのように軽~い気持ちで観ると、ガツンとやられる。

序盤から母親の彼氏の登場がやけに多く、きっと何かある!って雰囲気がプンプン。
同居を始めるが、母親から呼び出されたと自宅へ帰ってしまったりする。
行動がどう見てもあやしく、サスペンスさを出している。
そして、彼氏がミアの生活に変化をもたらすことになる。

ミア役の少女は、駅で恋人と喧嘩していたのが監督の目にとまりスカウトされたとのこと。
母親からも友達からも孤立し、反抗的な思春期の少女を見事に熱演。
背景にはお世辞にも裕福とは言えない母子家庭。
育児放棄、セックス・酒・男に溺れている母親が彼女を一番ダメにしている。
15歳の少女がそんなFish Tankな環境に気付けたことがすごい。
普通なら環境に溺れてしまう。
子は親を選べないけど、こんな環境にいたら誰だって腐ってしまう。

正直、15歳の子に出来ることと言ったら限度がある。
結末の行動はかなりの勇気がいるはず。
ちょっぴり明るい未来が期待できる結末はイギリス映画らしい絶妙な落としどころ。
1作目「Red Road」よりかなりいい仕上がりだけど、日本での劇場公開は絶対にないだろうな。

<鑑賞> 字幕なし 2010/8/20、日本語字幕 2010/9/8
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チェチェンへ アレクサンドラの旅 <2007/ロシア> ★★★★

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Alexandra
2007/95min/ロシア=フランス
監督/脚本:アレクサンドル・スクーロフ
出演:ガリーナ・ビシネフスカヤ、ワシーリー・シェフツォフ
言語:ロシア語、チェチェン語
受賞:カンヌ他 1賞ノミネート
IMDb評価:6.9/10

哲学度 ★★★★★
うるうる度 ★★
芸術度 なし
衝撃度 なし
お笑い度 なし

<あらすじ>
80歳のアレクサンドラは、チェチェンのロシア軍基地にいる孫に会いに来た。
7年ぶりに再会した孫は、将校だというのに汚れた軍服を身にまとっていた。
アレクサンドラはじっとしていられず、市場に行ってみる。
そこでロシア語の上手なチェチェン人の女性と出会う。
招かれた自宅は、戦火で崩れかけたアパートだった。
アレクサンドラは、長引く戦争に疲れたチェチェン人の姿を目の当たりにするのだった…。

<レビュー>
チェチェン共和国、グロズヌイのロシア軍駐屯地。
最前線でのオールロケだが、戦闘シーンは出てこない。
駐屯地にいる軍人の孫を訪ねるだけの話なのだが、80歳の老女の目を通して戦争の本質を見つめる。
戦争と人間。生と死。人間とは何か。いかにもソクーロフ監督らしいテーマだ。

テントが荒涼と並び、装甲車が行きかう中、まだあどけない子供が大勢いる駐屯地。
兵士と同じテントに泊まりながら、彼らの生活を見つめる老女。
これが現実なのか夢なのか、問いただしている。
「戦争に美学はない」という考えを持っている監督だが、老女の表情からも同様な真意が窺える。

一歩外に出れば、砲弾の生々しい痕の残る廃墟のような住居が立ち並び、普通に生活をしているチェチェン人もいる。
市場では敵味方の垣根を越えた関係が築かれている。

夢なのか現実なのか、見方なのか敵なのか、境目が釈然としない世界での悶々としたやるせない表情を見せる老女の演技に脱帽。
本物の兵士たちの中でものすごい存在感をはなつ。ソプラノ歌手だと知り、振る舞い方にも納得。
挿入歌も彼女自身が40年代に録音した歌だというから更に驚き。

口うるさいが、全て愛する孫を思ってのこと。
「この歳になると、1人暮らしは寂しい」と嘆く祖母をそっと抱き締め、髪をとかしてあげるシーンは感動を残す。
80歳はロシアでは高齢だ。死を意識し始めているが、孫も軍人として死と隣り合わせだ。
口には出さないが、今の再会が最後かもしれないという恐怖感がひしひしと伝わってくる。

「大国は理想を語り、小国は現実を訴える。」
日本の女性が彼女に言った言葉だそうだ。
劇中、チェチェンという言葉は出てこない。
戦争の状況等の説明も一切ない。
戦争への批判も一切ない。
しかし、戦争の虚しさ、孤独感が胸を締め付ける。

<鑑賞> 英語字幕

[サイト内タグ検索] アレクサンドル・ソクーロフ監督
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Crimson Gold <2003/イラン> ★★★☆

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Talaye sorkh
2003/95min/ イラン
監督:ジャファール・パナヒ
脚本:アッバス・キアロスタミ
受賞:
2003年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞
2003年シカゴ国際映画祭 ゴールド・ヒューゴ賞 他2賞受賞
IMDb評価:7.5/10

<あらすじ>
フセインは、ピザ屋の配達で生計を立てる、どこにでもいるような平凡な男だった。いつも配達に行く高級住宅街の富裕層と、外見だけで見下されてしまう自分との落差を日々実感させられている。ある晩、豪華マンションに招き入れられたフセインは、ひと時の贅沢を味わう。そして彼の中で、何かが崩れていった…。

<レビュー>
宝石店に入った強盗が銃で頭をぶち抜くシーンからスタートする。
オープニングとエンディングのシークエンスがお見事。
最後になって自殺の意味がわかる。
テヘランで実際に起きた話をモチーフにしているとのこと。
風化させないためなのか、イラン国内での上映を禁止された作品。

ピザの配達人フセインの目から見えるイランの格差社会がどんどん浮き彫りにしていく。
婚約者へのプレゼントを買い宝石店へ行くが、身なりを見るなりドアは閉められてしまった。
今度はスーツで向かう。入店はできたが、後に換金しやすい物は市場で売っていると言われる。
予算内で十分買える宝石もあったのに、外見だけで客を選んでいるようだ。
なんて失礼な。

ピザの配達で訪れた富豪宅。
息子の計らいで中に招かれる。
フセインは特別貧乏なわけではないが、決して裕福とは言えない。
あまりの貧富の差を目の当たりにし、フセインの中で何かが弾けてしまったようだ。

物質的な豊かさだけが幸せとは限らないし、上をみたらキリがない。
富裕層を見て、憧れや目標になるのか、虚しくなるだけなのか、自分とは別世界だと諦めるのか、
人それぞれだろう。
落差を実感していた日々の積りが、ある一夜の出来事で爆発してしまうほど彼を苦しめていたとは。
女の私にはわからない男のプライドがそうさせたのかも。

ヨーロッパの田舎に住んでいた時のことをふと思い出した。
現地の物価は日本の2倍~3倍で、スーパでも買うのを躊躇してしまうことがよくあった。
町で唯一夜間営業しているのはイラン人経営のピザ屋のみ。
良心的な価格でかなりお世話になった。
今思えば、お客はアジアや中東、アフリカ系の出稼ぎ労働者ばかりだった。
私も知らぬ間に格差社会の中にいたようだ。

<鑑賞> 英語字幕

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堕天使のパスポート <2002/英> ★★★★★

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Dirty Pretty Things
2002/97min/ UK
監督:スティーヴン・フリアーズ 
主演:オドレイ・トトゥ、キウェテル・イジョフォー、セルジ・ロペス、ズラッコ・ブリッチ
受賞:2004年アカデミー賞他 18賞受賞、16賞受賞
IMDb評価:7.5/10

<あらすじ>
イギリス、ロンドン。移民も多いこの街に暮らすシェナイも、トルコからパスポートを持たずに渡って来た不法滞在者。ホテルのメイドの仕事に就いて何とか生計を立てていた。そんな彼女の夢は従姉妹のいるニューヨークへ行き自由を手に入れること。一方シェナイの同居人、オクウェもまた不法滞在者のアフリカ人。夜はシェナイと同じホテルの夜勤係、昼間はミニキャブの運転手として働いていた。ある日、ホテルの一室で人の内臓を発見したオクウェは、ここで違法な取引が行なわれていると感づきホテルの支配人に警察へ連絡するよう進言するのだったが…。

<レビュー>
ナイジェリアからのオクウェ、トルコからのシェナイが働くロンドンのホテルが舞台。
純粋なイギリス人は登場せず、移民ばかりで物語は成り立っている。
冒頭から何か起こりそうな気配を匂わせる。
テーマは不法移民、臓器不法摘出。
臓器不法摘出は途上国で行われていると思っていたが、まさかロンドンでもあるとは。
不法滞在者、不法労働者、違法取引の実態が明らかになる。

臓器を売ってでもパスポートやお金を手に入れたい者がいる。
いくら叩いても臓器が欲しい者がいる。
ホテルの支配人はその仲介をしていたのだ。
摘出さえしてしまえば後はどうでもいいといったずさんな手術は頭にくる。
縫合せずに開いたままなら死を意味することは素人でもわかる。
たった1万ポンドのために臓器を売り、病院へは行けず人知れず命を落とす人がいることに胸が痛む。
弱みを握り、そこにつけ込む卑怯な奴は他にもいる。
不法滞在を通報しない代わりに強いたげられる性的暴行は言葉を失う。

オクウェと彼の友達だけは天使だった。
良心の呵責に苛まれながらの最後の懸けは、合法かどうかは抜きにして、ささやかな感動が味わえる。
わずかな希望だけを残す結末はあまりにも切ない。
前途に明るい未来があることを祈るのみ。
明日が少しでも幸せになれますように。

<鑑賞> 英語字幕 2010/9/7
[サイト内タグ検索] ズラッコ・ブリッチ
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223. 楽園 <2009/韓> ★★★

放送(tele)と映画(cinema)上映を兼ねた映像産業の新しいモデルを提示するという意味で命名された<テレシネマ7>プロジェクトにより制作された作品の第5作目

paradise.jpg
楽園 - パラダイス/낙원 - 파라다이스/Paradise
2009/110min/ドラマ
脚本:岡田惠和
監督:イ・ジャンス 
出演:チ・ジニキム・ハヌル、キム・ユジョン、チョン・スギョン、キム・ギバン

<あらすじ>
今まさに刑務所から出てきて,世の中の全てのものに馴染みが薄い女性ミギョン。歓迎してくれる家族も帰る家もない彼女は,訳もなく暖かい南の方へ行く列車に乗って,偶然に美しい島ハナ島の広告チラシを見るようになる。
日差しがいっぱいの庭園と鬱蒼とした木がある写真の上で<地上最後の楽園>という文句に視線を奪われた彼女。躊躇なくハナ島へ向かうが,目の前に広がったのは,<楽園>とはかけ離れた寂しい風景だけだ。
失望を捨て,イ・ユリという名前でハナ島の小学校給食室で仕事を始めたミギョン。そこで好意的で純粋な小学校教師イロと,見知らぬ男を家へ入れる母を恨みながら森の中にこもって暮らす子供ファラン,そしていつも同じ音楽を聞きながら悲しい思い出に浸る気難しい性格の女性アラムに会う。
刑務所に行かなければならなかった自分の過去と,驚くほど似たオランダと友だちになって,彼女の秘密を分かりながらも暖かく近寄ってくるイロに少しずつ心を開いていくミギョン。果たして彼女は,過去の傷を忘れて真のパラダイスを探せるだろうか。

<レビュー>
韓国特有の感情起伏がないのが残念。
出演者、監督は韓国人であるが、脚本が日本人。
コンセプトを考えると、韓流好きな日本人を意識している感じね。
韓国映画好き向きではない。

刑務所帰りで、行くあてのないミギョンは明るい未来を夢見、
「地上最後の楽園」という宣伝文句の地に降り立った。
しかし、ポスターで見た写真のような風景は一切なく、「楽園」とは程遠い寂しい島のように見える。

島には客はほとんど来ない。新しい住人の噂はすぐに広まる。
過去は伏せ、偽名まで使っても類は友を呼ぶようだ。
過去に囚われる人々が集まって来る。
そして、その人々を通じ、心境に変化をわたらすことになる。
人間愛や母性がテーマになってくるようだ。
「楽園」は心で感じる物。
罪を償った者に必要な物は母のように温かく包みこんでくれる愛。
「地上最後の楽園」はミギョンの過去をも包み込んでくれる愛に溢れていた。
子供ファランと、同僚女性アラムとの人間関係がとってもよかった。
主演はチ・ジニのようだが、あまり印象に残らず。

森が神秘的でいい味わいを出していた。花の種を風に乗せて蒔くシーンも幻想的で素敵。
花の種と共にこの地で芽を出し、心の楽園の中で幸せに暮らすことでしょう。

<テレシネマ7>プロジェクトとは、、、
日本の現役最高級作家7人が脚本を担当し,韓流を代表する韓国のドラマ監督が演出を担当した。
このプロジェクトで制作された作品は,次の7つ

顔と心と恋の関係
容貌と愛に対する誤解と錯覚で始まった二人の男女の絶え間ない笑い爆弾の中に同時代と呼吸するメッセージを表わした作品

<19-Nineteen>
殺人容疑者に指定された19歳の子供たちの逃走劇を通して,炸裂しそうな若い青春の断面を描き出した作品

<トライアングル>
財閥家未亡人と彼女を狙う詐欺師,そして正体不明の女のだまされてだます三角スキャンダル

<天国の郵便配達夫>
死んだ恋人を忘れることができない女と,亡くなった人々に手紙を伝える特別な男の14日間の愛を描いたファンタジー

<楽園>
地上最大の楽園という場所で会った傷ついた彼らの物語

<結婚式の後で>
大学同窓生の結婚式場に突然正体不明の娘が現れて展開する韓国版マンマミーア

<石ころの夢>
三流ギャグマンと両親失った子供の特別な同行を描いた感動ドラマ
[サイト内タグ検索] チ・ジニ キム・ハヌル
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夏至 <2000/ベトナム> ★★★

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Mua he chieu thang dung/ Vertical Ray of the Sun
2000/112min/フランス=ドイツ=ベトナム
監督/脚本:トラン・アン・ユン 「シクロ
出演:トラン・ヌー・イエン・ケー
言語:ベトナム語
IMDb評価:7.2/10

<あらすじ>
ハノイでカフェを経営する家に育った3姉妹。長女スオンは夫との間がぎくしゃくし、次女カインは物書きの夫を持つ新婚、三女リエンは大学生、兄とアパートで暮らしている。久しぶりに集まった姉妹だが、それぞれ秘密をかかえていた…

<レビュー>
洗練された古都ハノイ、ハーロン湾が舞台。
殺伐としていた前作とは打って変わって、しっとりとした大人の雰囲気がねっとりと漂う。

小鳥のさえずり、虫の鳴き声、したたる水の音、簾の揺れから感じるそよ風。
何気なく聞き流してしまう音が心地よく心に響き渡る。
熱帯の濃い緑、色鮮やかな果物、センスのいいインテリア。
原色を基調とした映像美に心まで奪われる。
ディテールまでこだわった描写、原色を基調とする美術品といったスタイルは前作「シクロ」と同じなのに、
観る者に全く正反対の印象を与える。
人間が心地良い物、悪い物を徹底的に追究し尽くしているようだ。
1作目「青いパパイヤの香り」よりも更に美しい。

アジアとフランスを融合させたような優雅な世界に温かい光が注ぎ込み、
扇情的なシーンはないのに官能的。
浮気、不倫なども扱っているが、映像に比べるとストーリーには印象が薄い。
ゆったりと流れていく時間に身を任せてみると、家庭内トラブルも自然と回避できてしまうような気持ちにさせられた。
もう少し大人になった数年後にまた観直すと新しい発見がありそう。

<鑑賞> 英語字幕 2010/9/6
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シクロ <1995/ベトナム> ★★★★★

Cyclo2.jpg
Xich lo/ Cyclo
1995/123min/フランス=香港=ベトナム
監督/脚本:トラン・アン・ユン 「夏至
出演:レ・ヴァン・ロック 、トニー・レオン、トラン・ヌー・イエン・ケー
受賞:ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞、国際評論家賞
言語:ベトナム語
IMDb評価:7.2/10

<あらすじ>
現代のヴェトナムのホーチミン市。シクロと呼ばれる輪タクの運転手として働く青年(レ・ヴァン・ロック)は、裏町で祖父や姉妹と暮らしている(以後、彼を〈シクロ〉と呼ぶ。)彼は〈女親方〉(グエン・ヌ・キン)からシクロを高額で借りており、あがりの何割かを収めなければならないうえ、縄張りを巡ってヤクザに絡まれることも多い。ある日、彼は商売道具のシクロをヤクザたちに盗まれる。被害を届けた〈シクロ〉は、〈女親方〉の愛人らしい暗い陰のある若いヤクザ〈詩人〉(トニー・レオン)とその一味によって、荒れ果てたビルの一室に匿われる。〈詩人〉は〈シクロ〉の〈姉〉(トラン・ヌー・イェン・ケー)に、客をとって変態行為の相手をさせて稼いでいたが、〈姉〉は〈詩人〉を愛していた。やがて、〈シクロ〉は〈詩人〉一味と行動を共にするうちに、犯罪行為の深みにはまりこんでいく。自分のシクロを盗んだヤクザを見つけ、釘の出た板切れで殴り倒して溜飲を下げたりもした。そんな時、〈姉〉が客に乱暴され、怒った〈詩人〉は客を刺し殺してしまった。これがきっかけとなったかのように、人々に次々と悲劇が訪れる。〈シクロ〉は酒とドラッグに身をまかせ、全身に青いペンキを塗り、顔にビニール袋を被ってわが身を包んだ挙げ句、ピストルで傷つく。〈詩人〉は虚無と絶望の果てに、部屋に火を放って焼死した。さらに〈女親方〉の知的障害の息子が車にはねられて死亡し、〈女親方〉はその亡骸を抱いて泣きわめく……。元の商売に戻った〈シクロ〉が、祖父と姉妹をシクロに乗せて走る市街は、何事もなかったかのようにざわめいている。見渡せば、豪華な高層ホテルとスラム街が雑居する混沌とした街並みが、彼らを取り巻いていた。

<レビュー>
パワーがみなぎるホーチミン。
縦横無尽に行き来する自転車、バイク、そしてシクロ。
クラクションは鳴り響き、活気に溢れ、雑踏音が止まない街だ。
しかし、ベトナム戦争の傷跡を残し、裏で生きていかなければ者もいる。
そんな裏社会を象徴する物の一つが「シクロ」だ。
シクロに乗って街を観光するのが目的の一つだという観光客も多いだろう。
しかし、シクロをこぐ少年たちには過酷すぎる背景がある。

シクロの運転手はほとんどが青年だ。
日本のような小遣い稼ぎのアルバイトではなく、家族の生活費を稼いでいる。
縄張りがあり、お客の取り合いで喧嘩になることは珍しくない。
ある1人の青年は、シクロを盗まれたことをきっかけにヤクザ達とつるむようになる。
暴力、放火、監禁、刺殺、麻薬、、、裏社会へずるずると落ちてゆく。
姉も処女なのに結局売春だ。

言葉ではなく描写で訴えかけるスタイルは1作目と同様。
原色を巧みに活かた色彩感覚、ディテールまでこだわり繊細に描かれる裏社会はあまりにもリアルすぎる。
特に血や虫の蠢く描写は覚悟が必要だ。
見事な描写に不思議なほど調和している雑踏の音もリアルすぎる。
字幕を目で追うことも忘れてしまうほどの衝撃。
シクロの影に見え隠れしている現実を見事に浮き彫りにしている。

<鑑賞> 英語字幕 2010/9/5

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222. 内侍 <1968/韓> ★★★★★

neshi.jpg
1968/94min
監督:シン・サンオク
出演:シン・ソンイル、ユン・ジョンヒ

家族のためにに女官となり宮廷で働くことになった彼女チャオクが忘れられず、男ジャンホは内侍になり彼女を追い掛け入宮した。
宮廷でこっそり会っていたのが王にバレ、招いた悲劇を描いている。
女官は「チャングムの誓い」で有名になったが、王に仕える女性のこと。
内侍も同様、王に仕える立場であるが、去勢しなければならない。
韓国ドラマ「王と私」は、初心者でもわかるように内侍のことが描かれている。
去勢シーンも含まれ、衝撃的ではあるが、観る価値はある。

もともとは、中国の宦官(かんがん)という制度が中国にあったが、その後朝鮮半島、ベトナム、インドへと渡った。
中東やヨーロッパでもあったらしい。
中世ヨーロッパの教会で女性が歌うことを禁じられていた時代、競争率の低いソプラノパートを得るために去勢させ、声変わりを防いでいた。
韓国の場合は、死刑(斬首)に次ぐ極刑として去勢がおこなわれていたが、男でなくなった彼らはその後の就職先に困り、内侍にさせたのが始まりだそうだ。

内侍は、出世すれば相当の地位と財産を得られるようになったため、貧しい農民にとって唯一出世させる手段でもあった。
生まれてすぐ親が去勢してしまう場合もあれば、自ら進んで去勢する者も出るようになった。
生殖機能を失って生きるのは哀しいことだろう。

二人の仲を知り、王が与えた罰とは、、、
チャオクに夜伽の相手をさせ、その夜の宿直をジャンホにやらせたのだ。
女官にとって、王からのご寵愛は喜ばしいことであろうが、チャオクには厳しいものとなった。
それ以上に辛いのはジャンホだ。
愛する女性が寝取られることほど辛い罰はないだろう。
しかし、彼の気持ちとは裏腹に、燃え盛る2人を見守る宿直の女官、内侍の心理描写が見事だった。
描写もこの時代とは思えないほど官能的で、観ていて恥ずかしくなった。
驚いたことに、チャオク役はカンヌに出品された「」で主演を演じたユン・ジョンヒである。

普通の映画だったら、夜伽という罰で物語は終わるのであろう。
しかし、シン・オクサン監督とは、拉致され、北朝鮮制作であるにも関わらず、「プルガサリ」のような皮肉たっぷりな政権批判映画を作ってしまう人だ。
物語は彼らしい衝撃と批判がまだまだ続く。

当時の宮中社会を風刺しており、内侍の目を通し明らかになる宮中の実態や醜い権力争いなど、
痛烈に訴える傑作だった。

<鑑賞> 字幕なし 2010/9/2
[サイト内タグ検索] ユン・ジョンヒ シン・サンオク監督
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息子のまなざし <2002/ベルギー> ★★★★★

Le20Fils.jpg
Le Fils/ The Son/ 息子のまなざし
2002/103min/ベルギー=フランス
監督/脚本/制作:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ
出演: オリヴィエ・グルメ、モルガン・マリンヌ
受賞:
カンヌ国際映画祭 主演男優賞・エキュメニック賞特別賞
ファジル国際映画祭 グランプリ・主演男優賞
ベルギー・アカデミー 最優秀作品賞・監督賞・主演男優賞

<あらすじ>
オリヴィエは職業訓練所で大工仕事を教えている。ある日、訓練所にフランシスという少年が入所してくる。
彼は大工のクラスを希望したが、オリヴィエは手一杯だからという理由で断る。だが、オリヴィエは人知れずフランシスの様子を窺う。結局、大工のクラスに彼を受け入れ、彼に仕事を教えるようになる。
オリヴィエは別れた妻マガリに会いに行き、フランシスが訓練所に来たと話す。夜、偶然にオリヴィエはフランシスと出会う。目測で距離を測ることのできるオリヴィエに対して、尊敬の念を抱くフランシス。
目指すべき大人を知らず、自分を受け入れてくれる人を無意識のうちに求めていたフランシスは、オリヴィエに後見人になってくれるように頼む。なぜ少年院に入ったのかと問うオリヴィエに「車からラジオを盗もうとした時に離してくれなかったので、子供を絞め殺した」とフランシスは告白する。
やがて、ついにオリヴィエは「お前が絞め殺したのは俺の息子だ」と告げる。そして…、彼らにとっての新しい人生がそこから始まる。

<レビュー>
無駄な場面は一切ない。音楽もない。
台詞は最低限、余計な言葉はひとつもない。
なのに、息を呑む瞬間が幾度となく訪れる。

怒りを抑え、衝動を押し殺す被害者オリヴィエ。
今なお罪に苦しみ、恐れを秘めている加害者フランシス。
2人が作り出す重い空気感の中に漂う緊張感に押し潰されそうになった。
苦しみや悲しみ、憎しみとどう向き合うか。そんな人間の本質がテーマ。

仕事といえども、息子を殺した少年をクラスに受け入れる父親に理解不能だったが、感情ではなく理性の限界まで追究しているといえる。
泣くわけでもない。怒るわけでもない。
終始表情はほとんど変わらないが、ドキュメンタリー風のカメラワークは心の微動を逃さず表現している。
最も憎い人間を回避せずに向かい合う勇気に魂を揺さぶられた。
ラスト10分は手に汗を握ってしまうほどスリルがあった。

音楽のないエンドロールが流れても、しばらく茫然としてしまった。
結末の解釈は、思いを口にしない2人の心の声を読み取る必要がある。
2002年に一度鑑賞したが、何を意図とした作品なのか全くわからなかった。
特に結末が呆気なくて全く理解できなかった。
いい作品は数年経って観直してみると評価が変わってくる。
日常のごく普通の生活の中で人間の尊厳を考えさせられた。

残念なのが、邦題。日本語ポスターにもがっかりした。
「息子のまなざし」と解釈する人もいるであろうが、私は違う。
邦題を知らずに鑑賞したが、息子のまなざしを感じることは一切なかった。
むしろ、私には「オリヴィエのまなざし」だった。
変な邦題に解釈の自由を制限させられている気分だ。

<鑑賞> 英語字幕 2010/9/3
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Dreams of Dust <2006/ブルキナファソ> ★★★★

reves.jpg
Rêves de poussière / Dreams of Dust
2006/86min/ フランス=カナダ=ブルキナファソ
監督/脚本:Laurent Salgues
IMDb評価:7.0/10

砂埃が舞い、見通しの悪いサバンナ。
風が吹きつけ、巨大な巣穴が露わになり、中から黒い物がどんどん湧き出てくる。
まるで蟻が巣穴から出てくるように見えたが、男たちだった。
ここは鉱山だったのだ。

ナイジェリアから鉱山へ出稼ぎに来た男の話だ。
彼らのほとんどは鉱山を求めて隣国を渡り歩いているようだ。
いろんな国からの多民族がいるため、皆フランス語を話す。

おそらく金鉱調査も行わずに手当たりしだい採鉱しているのだろう。
全て手作業、効率は悪い。
私も体験したことがあるが、気が遠くなる作業だった。
一攫千金を夢見て、彼らは彫り探し続ける。
酸素不足で死ぬ者、土砂崩れで死ぬ者も少なくない。
自力で穴を脱出しなければ、助けに来てくれる者はいない。
皆、命が惜しいからだ。チリ落盤事故のような光景でもあった。

「命を懸けて採鉱した金は全て白人の物だ」
白人を批判するかのような台詞が多々ある。
白人には私たち日本人も含まれるであろう。
先進国ではお金さえ出せば買える金は彼らが命を懸けた結晶でもあった。
昔、ガーナのカカオ農園の話を観たことがある。
チョコレートの味を知らずにカカオを収穫していた。
取材に行った日本人に、チョコレートってどんな味と尋ねる。
彼の夢は、チョコレートを食べることだった。
金鉱で働く出稼ぎ者たちの夢は、家族で一緒に暮らすことだった。

普段私たちが身につけている物、口にしている物の背景には、
奴隷のように働かされている彼らの思いがいっぱい詰まっていた。

<鑑賞> 英語字幕 2010/9/4
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