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白銀のラビリンス/吹雪に舞う乙女のファンタジー <1987/ノルウェー> ★★★☆

Isslottet.jpgIs-slottet/Ice Palace/長い夜(TV放送タイトル)
1987/78min/ノルウェー
監督/脚本:ペール・ブロム
出演:リーネ・ストルソン、ヒルデ・ニュイッゲン・マルティンセン
IMDb評価:6.3/10

邦題のセンス ★
難解度 ★★★
芸術度 ★★★★
暗喩度 ★★★



白銀の山村。暗闇の中、12歳の少女シスが1人で歩いていると、灯りがともる一軒の家を見つける。中を覗くと同世代の少女ウンがおり、家に快く迎い入れてくれた。 ウンの部屋に入ると、鍵まで締め、なぜだかウンはシスのうなじを見つめ、「服を脱ごう。脱ぐときっと楽しいよ。」と言う。戸惑うが渋々従うシスであった。その後、ウンは「誰にも話していないこと教えてあげる」と言い、2人は秘密を共有することとなる…。

翌朝、学校に来なかったウン。心配する先生や家族とは裏腹に何かを知っている素振りを見せるシス。学校に来なかったことは秘密と何か関係しているのか。シスの表情は決して豊かではないが、学校に来なかったことへの動揺や戸惑いが見え隠れする。12歳の少女が1人で抱え込むには深刻で負担に感じているのがわかり、そこまでシスを追い込む秘密とは一体何だったのか想像力が掻き立てられる。一方、学校へ来なかったウンは通学途中、氷の洞窟へ足を踏み入れる。怖いほど美しい氷の造形に導かれるようにどんどん奥へ入るウンは計画的なのか、偶然なのかわからない。

isslottet1.jpg核心に触れています。ご自身の判断で読み進めてください。
なぜ裸を見せ合ったのか、秘密は何だったのか、最後まで十分な情報を与えてくれず、こちらはひたすら想像しなければならない。北欧独特の間の取り方で、あまり多くを語らないので人によっては退屈であろう。主人公の少女たちの表情は決して豊かではないが、目配せや表情からあれこれ心情を探るのが私は面白かった。ネットの批評を読んでると、ものすごく想像力を膨らませたレビューが数多くあり、観た人の数だけ異なった解釈がありそうだ。一番興味深かったのは妊娠説である。12歳のウンは妊娠していることを家族に言えず、氷の洞窟での死を選んだ。これがシスへ伝えられた秘密であったという解釈である。肯定も否定もできるほどの情報量がないので、この解釈も一理あるとは思うが、もしそうならあまりにも悲しすぎる。秘密を知っているシスの気持ちもを考えると余計につらくなる。
北欧の冬が舞台で子どもをメインとしたストーリーだからか、「ぼくのエリ 200歳の少女」とかぶる作品。本作のほうが陰湿で曖昧な描き方に気味の悪さも感じるが、そう感じながらも引き込まれるように魅入ってしまった。凍った城は傷ついた心を隠喩していて、春になって溶けだす雪景色と共に少女の心も癒えていくといった表現方法もいい。原作を読んだ人には物足りないという意見もあるようだけど、何気ない行動も全て意味があるような描き方は読んでいない私には想像力が掻き立てられかえってよかったように思う。

日本ではVHS発売され、テレビ放送されている。VHSとテレビ放送タイトルは異なる。VHSの副題「吹雪に舞う乙女のファンタジー」はどういった意図でつけたのか解釈に苦しむ。

<鑑賞> 英語字幕 2011/2/22
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運命を分けたザイル <2003/UK> ★★★

void.jpg運命を分けたザイル/Touching the Void
ドキュメンタリー
2003/106min/UK
監督:ケヴィン・マクドナルド/Kevin Macdonald
原作:ジョー・シンプソン『死のクレバス アンデス氷壁の遭難』(岩波現代文庫)
IMDb評価:8.0/10

邦題のセンス なし
哲学度 ★★★
感動度 ★★★

英ガーディアン紙によるイギリス映画トップ25 (1984-2009)の11位に選ばれている。




1985年、ペルーのアンデス山脈の未踏峰シウラ・グランデの西壁。実在する登山家ジョー・シンプソンとサイモン・イェーツが史上初めてシウラ・グランデの登頂に成功した帰り道の出来事であった。互いの体をザイルで結んでいたが、ジョーが転落し、サイモンは宙吊りになってしまった。共倒れを避けるため、サイモンは命の綱であったザイルを切断し、ジョーはクレパスへ転落した・・・。
壮絶極まりない事故からの生還を描いた再現型ドキュメンタリーである。

撮影機材をロバに積み、スタッフ全員で実際の雪山に登り、本格的に撮影された再現型映像の間には本人たちのインタビューが織り込まれている。本人が登場しているということは無事に生還しているということである。結果がわかっているにも関わらず、再現ドラマは手に汗を握るシーンが満載で見応えがある。転落の際、片足を骨折しているが、たった一人のジョーには頼る人がいない。経験を積んだ登山家の技術、体力、精神力には驚かされる。本人たちのインタビューからは死と隣り合わせだった時の恐怖が語られ、非体験者の想像を絶するリアルティーが迫ってくる。

“共倒れを避け、ザイルを切る”という行為に罪悪感は残らないのだろうか?
もし死んでしまったら一生悔やむことになるのではなかろうか?
無事生還したとしても関係にヒビが入るのでは?
「運命を分けたザイル」なんて邦題がついているものだから、ザイルを切ってしまったサイモンを責める観方をしてしまったが、ザイルを切った是非を問う内容ではなかった。論点を惑わす邦題はいかがなものか?
ジョーの発言からはサイモンを責める発言はない。それどころかサイモンの足跡を見つけ、彼が生きていることを確信し励みにしているのである。人間にとって大事なものは何か?そんなことを考えさせてくれる作品だった。

<鑑賞> 2011/2/17
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フィンランド滞在記⑤ ボウリング場は普通かな

ボウリングの発祥国ってどこなんでしょうねぇちょっとググった程度では満足な回答見つかりませんでした。
私は数えるぐらいしかやったことがないけど、日本では珍しいスポーツではないですよね。
てっきり国際的な娯楽スポーツだと思っていましたが、ヨーロッパ出身者と私以外の同僚たちは初プレーでした。アジア競技大会の正式競技種目にもなっていますが、みんなルールすら知らない。ボールの持ち方も投げ方もめちゃめちゃ。世界では日本ほどは浸透していないのかもしれません

シューズ履き替えて、ボール選んで、順番に投げて、スコアが画面に表示されるといったシステムは日本と同じでした。シューズのレンタルもちゃんとありました。ただ日本の場合、ボールはサイズごとにきちんと並んでますが、ここはバラバラ。サイズ別に色分けはされていますが、自分に合うサイズを探しまわらなくてはいけないのはちょっと面倒。サイズが何種類あるのかもわからないし。意外なことに子どもサイズがありませんでした。私は日本ではボールもシューズも子どもサイズなので、不便といったら不便。仕方なく、カポカポのシューズに重いボールでプレーしました。

後から思ったのが、レーンがライトアップされていてナイトクラブ風な薄暗い照明なので、もしかしたら大人の憩いの場だったのかも

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フィンランド滞在記、まだまだ続く
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フィンランド滞在記④ スーツケース紛失

社会人になってなんとなく気付いたこと
それは、格安チケットの時と、出張で行く時とでは航空会社の待遇が違うということ。
同じエコノミーでも、ツアー予約だと後部座席だけど、出張(個人手配もかな?)だとファーストやビジネスクラスに近い前のほうの座席になる。座席を指定することも可能だし。
初めてのフィンランドは関空からフィンエアーでヘルシンキ入り。フィンエアーはすごく印象がいいんです
日本人のツアー客も大勢いて後部座席は満席なのに、私の周囲は3人掛け、4人掛けを1人で使えるほど空いていました。
後部座席だと機内食も選択肢がなかったりするけど、そんな心配もない。お飲み物も「Beer please」と言ったら、ソムリエかと思うぐらいに全種類のビールやフィンランドのビールの特徴なんかも説明してくださいました。2杯目はあえて違う種類を持ってきてくれたりと、とっても親切。暇だったのかな?と思ったけど、ツアー客の方々には流れ作業的にお配りしてました

関空からの出発が遅れ、その上ヘルシンキへの到着が大幅に遅れ、乗り換えの時間が気になりだした頃、、、
「乗り換えの方はお知らせください」というアナウンスが流れました。手を挙げて呼ぶと、空港の見取り図を渡してくれルートを個別にご説明。国内線乗り換えはバス移動だということもこの時に知りました。乗り換え時刻が迫っていることを伝えると、私を出口に一番近い席へ移動させてくれ、ドアが開いたと同時に飛び出せるように手荷物は隣の席に下ろさせてくれました。5分しかなかったんです15キロの手荷物を担ぎ、猛ダッシュで駆け込み乗車
お蔭で私は間に合ったけど、スーツケースは乗り遅れてしまったのね。そんな人たちが何人もいて、ものすごく手際よく書類を書かされ、性別別のポーチをいただきました
デオドラント、メイク落とし、歯ブラシ、歯磨き粉、ベージュのストッキング、ここには写っていないけど洗濯用洗剤と、お尻まで十分隠れるTシャツが入っていました。
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2~3日後スーツケースは無事に戻りましたが、トルコとオランダに行った形跡が残ってました。乗り遅れただけではなく、一人旅しちゃったのかしら?無事に戻ってきたのでどうでもいいのですが、ちょっと気になる出来事でした。
スーツケースお預けの時に貼られるバーコードは紛失時に役立ちますので、控えはなくさない様に

帰りの便では故障修理による大幅遅延が予想され、その時は確か10€程度の食事券をいただきました。結果的には30分程度の遅れだったので、ストレスはなく得した気分でした

ちなみに、ヘルシンキは遠く感じるけど、実は日本から一番飛行時間が短いヨーロッパなんです。トランジット利用者も多く、アナウンスは英語よりの先に日本語が流れていました。
世界的には無名なムーミン。ムーミンが一般的に知られているのは本国のフィンランドと日本だけです。空港にはムーミングッツがたくさん売られています。もちろん買うのは日本人だけ。日本人を意識した空港といえるでしょう。

フィンランド滞在記、まだまだ続く
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フィンランド滞在記③ スキー場、リフトで大苦戦

フィンランドは山が低く、あまりスキーが盛んではないんです。
冬季オリンピックを見ていても、クロスカントリーへの出場は多いけど、スキージャンプは少ないんです。
私がいた町で一番高く、確か唯一のスキー場。スキー場というより、子どもの遊び場みたいな所です。
大人はクロスカントリーをやる人のほうが断然多かったです。

ここは用具のレンタルはあるけど、ウェアーのレンタルがないんです。こちらの人たちは普段からスキーウェアーのような服を着ているので、レンタルは借り手がいないそうです。そんなことも知らずに借りる気満々で行った私は、そのままジーパンにフリースで滑るはめに。でも、有り難いことに用具のレンタルもリフト代もたったの8€でした
4月でセールをやっていたので、後日ウェアーは購入しました。158センチの私は子ども用でぴったり
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日本とは違うリフト、どうやって乗るのかドキドキでした日本だと乗るのを助けてくれる人がいるけど、ここにはいませんでした。逆T字になっていて、宙に浮いてる棒を腰元まで自分で下げないといけない。イラストでは2人乗りを推奨しているけど、同じような体型(足の長さが同じ)の人じゃないとバランス崩しやすく、何度も転倒しちゃいました。転倒しても子どもたちに笑われるだけ。恥ずかしかったなぁ



リフト中に頑張って同僚が撮影。宙には浮かず板で滑りあがって行く感じです。頂上までキープできる態勢で乗るのがポイント。体重の重い人と一緒に乗ると腰かける棒が下がるので太ももプルプルでした。
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リフトから降りる瞬間。腰を添えている棒をうまく手放さないと頭にぶつかったり。。。
2人とも雪のない国出身なので、私よりも多く転んでました
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山の頂上でもこの程度の高さ。恥をかきながらで必死でリフトで上がった割にはちょっと物足りない滑りです。
現地の子どもたちにはスノボーのほうが人気でした。
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クロスカントリーも初挑戦したけど、筋肉のない私にはかなりの労力を要する。板が細く、シューズの先端しか固定されていないので、グラつくんです。雪の降らない国出身の人たちにはスキー板でツルツル滑るより、腕の力で歩くクロスカントリーのほうが楽ちんだったようです
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みんな地元で車で来るから、食料は自宅から持参。私たちはソーセージやチキンナゲットをここで焼いてました。
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フィンランド滞在記、まだまだ続く
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フィンランド滞在記② 観光地じゃないけど周辺観光

会社が用意してくれたガイド付きツアーに参加
ツアーっていっつも時間に追われていて、写真撮影も思うようにできなかったり、車止められないから車窓見学ってよくあるけど、ここのツアーは思う存分わがまま聞いてくれました。集合時間を言われることがないから、時間の流れがゆったりと感じた。とはいっても、観光地ではないし、どこ行っても雪
中東や南米出身の同僚たちは初めての雪に大感激していていて、そういう彼らがはしゃぐのを見ているほうが面白かったな。

フィンランドで一番長い橋、Replot Bridge長さは1,045m、幅12m。
車も滅多の通らないから、橋のど真ん中に車止めて思う存分写真撮影。
見渡す限り凍った海。高いものといったら針葉樹ぐらいしかなく、橋が大きく感じる。人も見当たらなかった。
ここに住んでいない限り、わざわざ来るとこではないなぁ。
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遠くにうっすらReplot Bridgeが見える。
一面真っ白でわかりにくいけど、ここは凍結した湖だったか海。置きっぱなしのボートも雪をかぶっちゃってます。車の通った後が見えるのは、寒い間は道路化してしまうからです。完全凍結すると皆が通るようになり自然と道が出来上がるそうで、標札が立てかけられている所もありました。こんな見通しがいいところでもちゃんとウインカー出すんです。ちゃんと秩序が守られる国だからこそですね。
スノーモービルも普通に走ってます。誰でも運転(操縦?)できるので、バイクに乗ったことのない私も結構利用しました
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船の停泊所がうっすら見えるので、ここも湖(海かも)なのがわかります。樹があるのが島です。
人口よりも湖が多いので、どこ行ってもこんな景色ばかり
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わざわざ連れて行かれたけど、何の建物なのか忘れちゃいました
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衝撃だったのが、こんな寒くても自転車に乗るということ
チェーン巻いて、完全武装で出勤してくる人が大勢いる。冬のほうが通勤時間が短かくていいという人さえいましいた。凍結した湖が近道になるからです。
朝なんかもクロスカントリーで散歩する姿を見かけました。東京だったら雪がちょっと降っただけで交通機関は完全に麻痺しちゃうのにね。



会社に行ったら「今日は-25℃だから寒いね~」なんて声が聞こえ、外へ出て撮った写真
確かに樹も白い。これぐらい寒いとまゆ毛やまつ毛はもちろんだけど、顔の産毛まで凍る。さすがにこの日はチャリ通少なめでした。
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フィンランド滞在記、まだまだ続く
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フィンランド滞在記① 不安と期待でいっぱい

私の人生観を変えてくれたフィンランド生活
いつでも戻ってこれると思っていたけど状況は一転。遠ざかるばかり。
次いつ行けるかわからず、懐かしく思う今、薄れていく記憶をここに記録することにしました。私がいたのは首都ヘルシンキから飛行機で1時間のとある町。スーツケース紛失やら、食中毒で救急車搬送、真夜中に-20℃の外に締め出されパトカーに救出されたりしたのも今となってはいい思い出。当時の手書きのメモを見ながら、思い出しながら綴って行きます。

夜中の12時ごろホテルに到着し、スーツケース紛失で途方にくれながら撮った写真
気温は+2℃1月(2月だったかも)なのに、思ったより寒くなかった。んだけど、、、
スーツケース紛失書類を書いた際に航空会社からいただいたポーチに入っていたメイク落としで顔を洗うと、基礎化粧品がないから顔はバリッバリ。メイク落としも私(日本人)の肌には全然合わない。よく顔にヒビが入らなかったなぁって思っちゃうほど。そして、ポーチに一緒に入っていた洗濯用洗剤で下着なんかを手洗い。なんか切なかったなぁ。IMG_0741_convert_20110222123454.jpg

翌朝の日曜日。気温は-10℃
目の前にスーパーはあるけど、日曜はお休み。道路にタクシーなんて流れていなくて、4km先の町の中心地まで歩いて出かけたらお店は全てお休み
翌日は初出勤。スーツケース紛失でせめて下着と基礎化粧品が欲しいだけなのに、そんな物すら買えず。。。冬季は日曜日の営業は禁止されていることを後で知った。帰りこそはタクシーを!と電話で呼んだけど拒否され、仕方なくまた歩いて帰った。帰り道は東京では経験したことのない暴風雪で正直遭難するかと思った。
ガイドブックには観光地の情報しか載っていないので、こういう僻地では全く役に立たないんだよなぁ。東京の感覚のまま過ごそうとするととんでもない目に合うことを思い知らされた
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vallonia sauna暴風雪で冷え切った体を救ってくれたのはこのサウナ
部屋に湯船はなかったけど、有り難いことにサウナがついていて、毎日お世話になっていました。日本にもフィンランド式サウナはよくあるけれど、水かけ禁止が多いですよね?これは正真正銘本物のフィンランドサウナ。熱された石に自分で水をかけて蒸気を調節するタイプです。温度は50℃ぐらいまでしか上がらないので、日本のよりだいぶ低いんだけど、長く入ってられる。タイマー付きだからつい寝ちゃっても安心大人2人が横になれる広さでした。洗濯物もここで乾かしていました

サウナ室のすぐ横にはシャワーがありました。6畳ほどあるバスルームも床暖房が入るのでポッカポカバスルーム
左下の写真の右壁の上にあるのが床暖房のスイッチです。教えてもらうまで何なのかわからなかったんだよね
暖房ききすぎて、窓を開けて温度調整するほど快適な環境でした。外がいくら寒くても、部屋の中ではいつも半袖でした。
床暖房のスイッチ部屋

ちなみに、スーツケースは2~3日後に凍った状態で届きました

フィンランド滞在記、まだまだ続く
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イギリス映画トップ25 (1984-2009) by 英ガーディアン紙

日本人によるイギリス映画ランキングとなると、上流階級の話のほうが主流のような気がするけど、イギリス人によるイギリス映画ランキングとなると労働者階級の話が多くランクインしている。
どの雑誌でもこういう企画をやっている中で、割と私の感覚に近い結果を見つけたので、少々時期遅れではあるけれどアップすることにしました。これを参考に鑑賞可能作品は観ていきたいところだけど、イギリス英語が苦手な私にはまだまだハードルが高い。。。

2009/8/30英ガーディアン紙が、1984年以降にリリースされた最近25年間公開の「イギリス映画トップ25」を発表した。ランキングは、映画監督、脚本家、俳優、映画評論家、そして映画に詳しい作家やミュージシャンの総勢60名余りによって選ばれたトップ10を集計したものである。イギリス映画の定義は“イギリスを感じる(did the film feel British?)”ものとしたようである。(映画.comガーディアン紙公式ページより一部抜粋)

選者11人のTop10に興味のある方は続きをどうぞ。
私の好みに一番近いのがエドガー・ライト監督だということに驚きを隠せない。あまり好きではない監督なのだけれど、これからはもうちょっと意識してみようと思う。

25本は以下の通り。
※「作品名 邦題/原題」(監督名、製作年)、『』は日本未公開、未発売
 はKooのお気に入り。

1.「トレインスポッティング/Trainspotting」 (ダニー・ボイル/Danny Boyle、96)
2.「ウイズネイルと僕/Withnail and I 」 (ブルース・ロビンソン/Bruce Robinson、87)
3.「秘密と嘘/Secrets & Lies」 (マイク・リー/Mike Leigh、96)
4.「遠い声、静かな暮し/Distant Voices, Still Lives」 (テレンス・デイビス/Terence Davies 、88)
5.「マイ・ビューティフル・ランドレット/My Beautiful Laundrette」 (スティーブン・フリアーズ/Stephen Frears、85)
6.「ニル・バイ・マウス/Nil By Mouth」 (ゲイリー・オールドマン/Gary Oldman、97)
7.「セクシー・ビースト/Sexy Beast」 (ジョナサン・グレイザー/Jonathan Glazer、00)
8.「ボクと空と麦畑/Ratcatcher」 (リン・ラムジー/Lynne Ramsay、99)
9.「スラムドッグ$ミリオネア/Slumdog Millionaire」 (ダニー・ボイル/Danny Boyle、08)
10.「フォー・ウェディング/Four Weddings and a Funeral」 (マイク・ニューウェル/Mike Newell、94)
11.「運命を分けたザイル/Touching the Void」 (ケヴィン・マクドナルド/Kevin Macdonald、03)
12.「戦場の小さな天使たち/Hope & Glory」 (ジョン・ブアマン/John Boorman、87)
13.「コントロール/Control」 (アントン・コービン/Anton Corbijn、07)
14.「ネイキッド 快楽に満ちた苦痛/Naked」 (マイク・リー/Mike Leigh、93)
15.「アンダー・ザ・スキン/Under the Skin」 (カトリーヌ・アドラー/Carine Adler、97)
16.「Hunger」 (スティーブ・マックィーン/Steve McQueen、08))
17.「THIS IS ENGLAND」 (シェーン・メドウス/Shane Meadows、06)
18.「ショーン・オブ・ザ・デッド/Shaun of the Dead」 (エドガー・ライト/Edgar Wright、04)
19.『Dead Man's Shoes』 (シェーン・メドウス/Shane Meadows、04)
20.『Red Road』 (アンドレア・アーノルド/Andrea Arnold、04)
21.「リフ・ラフ/Riff-Raff」 (ケン・ローチ/Ken Loach、91)
22.「マン・オン・ワイヤー/Man on Wire」 (ジェームズ・マーシュ/James Marsh、08)
23.「マイ・サマー・オブ・ラブ/My Summer of Love」 (パヴェル・パブリコフスキー/Pawel Pawlikowski、04)
24.「24アワー・パーティ・ピープル/In This World」 (マイケル・ウィンターボトム/Michael Winterbottom、02)
25.「イングリッシュ・ペイシェント/The English Patient」 (アンソニー・ミンゲラ/Anthony Minghella、96)

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マイ・サマー・オブ・ラブ <2004/UK> ★★★☆

my summerMy Summer of Love
2004/89min/UK
ドラマ、青春
監督/脚本:パヴェル・パヴリコフスキー「Last Resort
原作:ヘレン・クロス
出演:エミリー・ブラント、ナタリー・プレス、パディ・コンシダインDead Man's Shoes
受賞:英国アカデミー賞 2004年度 英国作品賞(アレキサンダー・コルダ賞) 受賞
IMDb評価:6.9/10

官能度 ★★★
芸術度 ★★★
青春度 ★★

ある夏のヨークシャー。モナは両親を亡くし、刑務所帰りの兄ともうまくいかず孤独の日々を過ごしていた。そんなある日、白馬に乗った美人のタムジンが現れる。裕福で大きな別荘を持ち、何不自由なく育ったかのように見えるタムジンだが、心には傷を抱え、家族からの愛情に飢えていて孤独だった。育ちも性格も正反対の2人だがすぐに魅かれあい、満たされない心を補い、刺激とスリルを求め合うかのように2人で過ごす時間が増えていく。
my summer1
監督のパヴェル・パヴリコフスキーはポーランド出身だと知り、前作「Last Resort」を鑑賞した。 本作は「Last Resort」以来お気に入りになったパディ・コンシダイン出演と知り鑑賞。パヴェル・パヴリコフスキー監督パディ・コンシダインのコンビは「Last Resort」に続いて2作目となる。2作品観てみて、この監督さんは女性的な感性を持ち、人間の本質的な感情を引き出すのがお得意だという印象を持った。不法移民がテーマだった前作では音楽も雑音も排除され、終始曇り空で殺伐とした雰囲気だったのに対し、本作は緑豊かな自然に明るい音楽。2作共、自然や音楽と心情が見事に調和されている。ただし、ずっとUKで活躍されている方なので、ポーランド映画として観ることはオススメしません。

ラスト20分の爆発させた感情表現は鳥肌が立った。即興で演じさせたオーディションで即決採用となった2人(エミリー・ブラント、ナタリー・プレス)の演技は繊細で、傷付きやすく壊れやすい10代の少女を見事に演じている。信頼と裏切り、愛情と憎悪、理想と現実、偽善と本心。特にモナ(ナタリー・プレス)の行動一つ一つからは狭間で揺れ動く感情が痛いほど伝わってくる。

“家族への反発”や“孤独”といった共通点が少女2人を共鳴させていたかのように見せているが、タムジンとモナの兄にも共通点がある。
親の理想通りないい子ちゃんをずっと演じてきたタムジン。
今までは犯罪ばかりを繰り返していたのに、出所してからはいきなり信仰心に目覚めるモナの兄。
家族のために2人とも偽りの自分を作り上げているのである。

妹モナは偽善者2人をどう評価するのか・・・
出番が少ないながらも兄を演じたパディ・コンシダインのスパイスの効いた演技も見逃せない。
この夏の経験がモナを一歩大人にさせたと思わせるラストは逸品。

<鑑賞> 2011/2/17
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2011年 米国アカデミー賞 外国語映画賞エントリー65作品

今更ですが、米国アカデミー賞2011 外国語映画賞エントリー65作品が発表になっています。(10月13日)
いろいろな国の作品も観たいと思いつつもやっぱり偏ってしまう。特に馴染みのない国の作品はどれを観ていいかもわからないので、今年はアカデミー賞エントリー作品を参考にお気に入りを探そうと思っています。
ノミネートからは漏れてしまったとはいえ、良い作品がきっといっぱいあるはず。何本観れるかな???

*国名,タイトル,監督名 (太字:ノミネート作、★:Koo評価)

•Albania, “East, West, East,” Gjergj Xhuvani
Algeria/アルジェリア, “Hors la Loi” (“Outside the Law”), Rachid Bouchareb
•Argentina/アルゼンチン, “Carancho/カランチョ,” Pablo Trapero/パブロ・トラペロ ★★★★☆
•Austria, “La Pivellina,” Tizza Covi and Rainer Frimmel
•Azerbaijan, “The Precinct,” Ilgar Safat
•Bangladesh, “Third Person Singular Number,” Mostofa Sarwar Farooki
•Belgium, “Illegal,” Olivier Masset-Depasse ★★
•Bosnia and Herzegovina, “Circus Columbia,” ダニス・タノヴィッチ
•Brazil, “Lula, the Son of Brazil/ルラ、ブラジルの息子,” Fabio Barreto/ファビオ・バヘト
•Bulgaria/ブルガリア, “Eastern Plays/ソフィアの夜明け,”カメン・カレフ ★★★
Canada, “Incendies/灼熱の魂,” Denis Villeneuve/デニ・ヴィルヌーヴ ★★★★★
•Chile, “The Life of Fish,” Matias Bize
•China/中国, “Aftershock/唐山大地震,”フォン・シャオガン
•Colombia, “Crab Trap,” Oscar Ruiz Navia
•Costa Rica, “Of Love and Other Demons,” Hilda Hidalgo
•Croatia, “The Blacks,” Goran Devic and Zvonimir Juric
•Czech Republic, “Kawasaki’s Rose,” Jan Hrebejk
Denmark/デンマーク, “未来を生きる君たちへ,”Susanne Bier/スザンネ・ビア ★★★★
•Egypt, “Messages from the Sea,” Daoud Abdel Sayed
•Estonia/エストニア, “The Temptation of St. Tony/聖トニーの誘惑,” Veiko Ounpuu/ヴェイコ・オウンプー
•Ethiopia, “The Athlete,” Davey Frankel and Rasselas Lakew
•Finland, “Steam of Life,” Joonas Berghall and Mika Hotakainen
•France/フランス, “Of Gods and Men/神々と男たち,” グサヴィエ・ボーヴォワ ★★★
•Georgia, “Street Days,” Levan Koguashvili
•Germany, “When We Leave,” Feo Aladag ★★★★★
Greece/ギリシャ, “Dogtooth,” Yorgos Lanthimos/ヨルゴス・ランティモス ★★★★★
•Greenland, “Nuummioq,” Otto Rosing and Torben Bech
•Hong Kong, “Echoes of the Rainbow,” Alex Law
•Hungary, “Bibliotheque Pascal,” Szabolcs Hajdu
•Iceland/アイスランド, “Mamma Gogo,” Fridrik Thor Fridriksson/フリドリック・トール・フリドリクソン ★★★
•India, “Peepli [Live],” Anusha Rizvi
•Indonesia, “How Funny (Our Country Is),” Deddy Mizwar
•Iran, “Farewell Baghdad,” Mehdi Naderi
•Iraq, “Son of Babylon,” Mohamed Al-Daradji
•Israel, “The Human Resources Manager,” Eran Riklis
•Italy/イタリア, “La Prima Cosa Bella/はじめての大切なもの”, Paolo Virzi/パオロ・ヴィルズィ ★★
•Japan/日本, “Confessions/告白,”中島哲也
•Kazakhstan, “Strayed,” Akan Satayev ★★★
•Korea/韓国, “A Barefoot Dream/맨발의 꿈/裸足の夢,” Tae-kyun Kim(途中挫折)
•Kyrgyzstan, “The Light Thief,” Aktan Arym Kubat
•Latvia, “Hong Kong Confidential,” Maris Martinsons
•Macedonia, “Mothers,” Milcho Manchevski
Mexico/メキシコ, “Biutifulビューティフル,”アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ ★★☆
•Netherlands, “Tirza,” Rudolf van den Berg
•Nicaragua, “La Yuma,” Florence Jaugey
•Norway, “The Angel,” Margreth Olin
•Peru/ペルー, “Undertow”(“Contracorriente”)/波に流れて, Javier Fuentes-Leon/ハビエル・フエンテゥ・レオン ★★★★
•Philippines, “Noy,” Dondon S. Santos and Rodel Nacianceno
•Poland, “All That I Love,” Jacek Borcuch
•Portugal, “To Die Like a Man,” Joao Pedro Rodrigues
•Puerto Rico, “Miente” (“Lie”), Rafael Mercado
•Romania, “If I Want to Whistle, I Whistle,” Florin Serban ★★★★
•Russia, “The Edge,” Alexey Uchitel ★★
•Serbia, “Besa,” Srdjan Karanovic
•Slovakia, “Hranica” (“The Border”), Jaroslav Vojtek
•Slovenia, “9:06,” Igor Sterk
•South Africa, “Life, above All,” Oliver Schmitz/オリヴァー・シュミッツ ★★★★
•Spain, “Tambien la Lluvia” (“Even the Rain”), Iciar Bollain ★★★★
•Sweden, “Simple Simon,” Andreas Ohman
•Switzerland, “La Petite Chambre,” Stephanie Chuat and Veronique Reymond
•Taiwan/台湾, “Monga/モンガに散る,”Doze Niu/ニウ・チェンザー
•Thailand/タイ, “Uncle Boonmee Who Can Recall His Past Lives/ブンミおじさん,” Apichatpong Weerasethakul/アピチャッポン・ウィーラセタクン
•Turkey/トルコ, “Bal/蜂蜜,”Semih Kaplanoglu/セミ・カプランオール ★★★★
•Uruguay, “La Vida Util,” Federico Veiroj
•Venezuela, “Hermano,” Marcel Rasquin

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[ 2011/02/18 22:42 ] ★映画関連★ 映画賞 | TB(0) | CM(0)

俺の笛を聞け (英題:If I Want To Whistle, I Whistle) <2010/ルーマニア> ★★★★

If I Want To Whistle I WhistleEu Cand Vreau Sa Fluier, Fluier/If I Want To Whistle, I Whistle
ドラマ
2010/94min/ルーマニア
監督/脚本:フローリン・サーバン(Florin Serban) (長編デビュー作)
脚本:カタリン・ミツレスク(Catalin Mitulescu)
出演:George Pistereanu、Ada Condeescu、Mihai Constantin
受賞:ベルリン国際映画祭2010 銀熊賞(審査員グランプリ)、アルフレッド・バウアー賞 
   米国アカデミー賞2011 外国語映画賞 ルーマニア代表作品
IMDb評価:7.4/10

緊迫度 ★★★
リアル度 ★★★★
 ゴア度 なし
2011年アカデミー賞外国語映画賞エントリー65作品についてはこちら
************第60回 ベルリン国際映画祭受賞作************ 
金熊賞: 「蜂蜜」 - セミフ・カプランオール監督
銀熊賞:
審査員グランプリ: 「Eu când vreau să fluier, fluier(本作)」 - フローリン・サーバン監督
監督賞: ロマン・ポランスキー - 「ゴースト・ライター」
女優賞: 寺島しのぶ - 「キャタピラー」
男優賞: グリゴリ・ドブルイギン、セルゲイ・プスケパリス - 「Как я провёл этим летом
脚本賞: ワン・チュアンアン、ナ・ジン - 「再会の食卓」
芸術貢献賞: パベル・コストマロフ - 「Как я провёл этим летом
アルフレード・バウアー賞: 「Eu când vreau să fluier, fluier(本作)」 - フローリン・サーバン監督
生涯貢献賞:ヴォルフガング・コールハーゼ、ハンナ・シグラ
*********************** *****************

ルーマニアの少年院にいる18歳のシルヴィウは、あと2週間で4年の刑期を終えようとしていた。そこへまだ幼い弟がたった1人で面会に来た。母親と一緒にイタリアへ移住するというのだ。もうすでに母の仕事も決まっており、しかも出所前日に出発するという話だった。弟を置いていくよう説得したいが、そんな母は面会にも来ない。母親が自分を避けていることはシルヴィウにもわかっている。どうにか1日早く出所させてくれるよう所長に頼んでみたが却下されてしまう。
少年院とはいえ、携帯電話を持っている親分の存在のような者がいる。煙草と引き換えに借りることができ、母親に面会に来るように伝えることができた。
シルヴィウは、母の彼氏が変わる度に振り回され、捨てられたという事実も面会で明らかになっていく。自分の二の舞にはさせまいと弟は自分が育ててきたのである。18歳の母親には見えない若々しい風貌であり、母親としての自覚もない。面会でも結局喧嘩になり、弟を置いていくよう説得できないまま母は帰ってしまう。そして、弟を残していくという約束を得るためにシルヴィウは驚くべき行動に出る・・・。

ヨーロッパの映画祭でやたら耳にし、とっても気になっていた作品。「笛を吹きたいなら吹く」という意味の英題からはどんな話なのかまったく検討がつかないのもいい。ドキュメンタリタッチで、息づかいが聞こえ、その場にいるかのような臨場感がある。かなり低予算だと思うが、相当練り込まれたであろう脚本のおかげか全く飽きることがない。主人公シルヴィウを演じるGeorge Pistereanuからは演技とは思えないリアリティーを感じる。ちょっと調べてみたら演技経験はないようで本作がデビューとなっている。実際に受刑囚を起用しているらしいが、彼のことなのだろうか?
出所を目前に邪魔しようとちょっかいを出してくる者がいても、無事に出所できるよう耐えてきた前半と、弟のために必死で戦う後半は全く異なる姿ではあるけれど、根っからの悪人ではなく、純粋さが滲み出ている。終盤でシルヴィウのとった行動は不器用であり、間違った方法ではあるけれど、憎めない。それは育児放棄の犠牲となっている子どもの悲痛の叫びであった。

<鑑賞> 英語字幕 2011/2/17
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(未) The Edge <2010/露> ★★

kray.jpgКрай/Kray/The Edge
2010/124min/ロシア
監督:Aleksei Uchitel
出演:Vladas Bagdonas、Aleksandr Bashirov、Semyon Belotserkovskiy
受賞:ゴールデングローブ賞外国映画ノミネート、アカデミー賞2011外国語映画賞 ロシア代表
IMDb評価:6.7/10
 


ロシア映画を観ていてよく思うのが、歴史や時代背景などの予備知識を必要とする作品が多いということ。あたかも周知のことのように描いているため、歴史嫌いな私には説明不足で途中挫折した本数は数知れず。
本作では独ソ不可侵条約やポツダム宣言といったキーとなる歴史的事実が年号と共に画面に表示される。それがどう人々に影響を及ぼしているのかを読み取る必要がある。時間軸が大幅に前後し、混乱は避けられない。ドイツ語とロシア語の台詞がごちゃまぜになっているので、瞬時にどちらなのか聞き分けないと後で辻褄が合わなくなってくる。

第二次世界大戦終結直後のシベリア。線路の終点となる地にある労働キャンプに蒸気機関車の機関士がやってきた。各地へ物資を送るために機関車を利用しているようで、スムーズに運べるように線路の保全(雪かきなど)も任される。タイトルКрай(クライと読む)とは地方や端といった意味があるが、本作は線路の終点という意味で使われている。英題はThe EdgeよりThe Endのほうが正しい気がする。もともといた予備軍たちと機関士の座を奪う争いになるが、脳しんとうを起こし、よく倒れる。元軍人で、戦争の後遺症のようである。
ある男性から橋が壊れているために戻ってこれない機関車があるという話を聞き、橋の補修に向かう。すると、取り残されていた機関車には若いドイツ人の少女が1人で暮らしていた。ドイツ人技師一家の生き残りだという。無事に橋を補修し、娘を連れてキャンプに戻るが、すぐ噂は広まり、上層部へまで漏れてしまう・・・。

予告編がよくできていて、ロシアには珍しいアクション映画だと思っていた。カーチェイスならず機関車チェイスは蒸気機関車好きの方なら見逃せない。複雑な人間関係の背景にあるスターリン政権を主眼としており、歴史をどれだけしっているかで理解度は異なると思われる。ゴールデングローブ賞やらアカデミー賞にノミネートされ、ヨーロッパの映画祭でもよく耳にするけど、一般的には好まれない作品である。

<鑑賞> 英語字幕 2011/2/14
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(未) Illegal <2010/ベルギー=ルクセンブルグ=仏> ★★

illegal.jpgIllegal
2010/90min/ベルギー=ルクセンブルグ=仏
ドラマ、不法移民
監督:Olivier Masset-Depasse
出演:Anne Coesens、Alexandre Golntcharov
受賞:カンヌ国際映画祭2010 監督週間出品
   米国アカデミー賞2011外国語映画賞 ベルギー代表
IMDb評価:6.8/10

社会度 ★★
暴力度 ★
緊迫度 ★
ロシア出身のタニアは13歳の息子のイワンとともに、ベルギーに住んでいる。仕事を持ち、子どもは学校へ通い、完璧なフランス語を話すが、不法移民のため常に周囲の目を気にする生活である。イワンの13歳の誕生日、家への帰り途中で警察に見つかってしまった。息子は逃げきったものの、タニアは留置所に入れられてしまう。滞在8年目だった。タニアが恐れていることは国外追放である。息子を残してこの国を去ることはできない。かといって身元がばれてしまえば息子も捕まってしまう。
名前も国籍も明かさず、一緒にいたのは息子ではないと言い張るタニア。指紋も焼いてしまっているため、個人の特定ができるものが一切なく、追放されるほど十分な証拠もない。しかし、一か月経ち、このまま身元を明かさないなら刑務所に送ると告げられてしまう。仕方なく身元を明かしたが、それは友人ジーナの名前であった。嘘でも身元さえ明かせば国外追放は免れると思っていたタニアであったが、その考えは甘かった・・・。

不法移民の作品は数多くあるけど、ここまで拘置所の様子をメインにした作品は初めて観た。意外だったのは、刑務所とは違ってかなりの自由が許されているということ。塀に囲まれているわけでもなく、ただの網のフェンスなので、外の様子が見えたり、電話も自由に使える。部屋に鍵もかかっていないし、子どもも同室。身元を明かさないタニアに対しての取り調べも穏やかであった。

illegal1.jpg不法移民側の視点であり、不法移民を支援しているかのような錯覚さえ感じてしまった。アフリカ系女性の不法移民が拘置所で非人間的な扱いを受け死亡したという事実をモチーフに描いていることを後から知った。監督の意図は拘置所側の対応への批判であったのだ。確かに男性数人が力づくで押さえつけるシーンはあったが、それはタニアが抵抗したり、顔にツバを吹きかけたりしたからである。

それよりも、不法移民という立場でつい身元を偽証してしまうことも珍しくないのでは?あわやあわやという間に身元偽証のまま書類が作成され、事がスムーズに進み過ぎていることにも違和感を感じた。駄々をこねれば国外追放も免れるような見方もできるし、ありきたりな結末にもがっかりしてしまった。
留置所から息子に電話をかけたら居場所を知っていたのはなぜだろうか?

興味深く観れたけど、あまり現実的とは思えなかった。上記の受賞の欄には記載しなかったが、フランスを初めとした映画祭で賞をいくつも受賞している。アカデミー賞でもベルギー代表だった。凡人にはわからない良さがあるのだろう。

<鑑賞> 英語字幕 2011/2/13
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(未) When We Leave (原題:Die Fremde) <2010/独> ★★★★★

when we leaveDie Fremde/When We Leave 
2010/119min/ドイツ
ドラマ、宗教
監督/脚本:Feo Aladag(監督デビュー作)
出演:シベル・ケキリ、Florian Lukas, Derya Alabora, Settar Tanriögen
IMDb評価:7.5/10

社会度 ★★★
宗教度 ★★★★★
衝撃度 ★★★
暴力度 ★

受賞:ベルリン国際映画祭2010 パノラマ部門出品
   ドイツ映画賞2010 主演女優賞受賞
   米国アカデミー賞2011外国語映画賞ドイツ代表

ドイツ生まれのトルコ人女性ウマイはイスタンブールにお嫁に行ったが、抑圧的な家族や夫のDVのため息子を連れてベルリンの実家に戻ってくる。ウマイの突然の訪問を家族は喜んでくれたが、夫が一緒ではなことを知ると両親と兄弟たちの顔は曇り始める。ベルリンに戻れば、家族が温かく受け入れてくれるだろうというウマイの期待は一瞬で打ちのめされてしまう。伝統としきたりを重んじる家族は、彼女の思いとは裏腹に、息子を父親の元に返そうとする・・・。

監督は本作が監督デビューとなるオーストリア出身の女優さん。出演はドラマ中心のようである。容姿だけで判断するとトルコ系ではないが、脚本も手掛けている。女性が嫌うような暴力シーンは間接描写になっている。主演はお馴染み「愛より強く」のシベル・ケキリ

イスラム社会における「恥と名誉」、それに立ち向かう女性の尊厳を取り上げた作品。イスラム教に興味なり知識のある方なら、「恥と名誉」と聞いて結末は簡単に予測できてしまうでしょう。私も、展開も結末も読めていたにも関わらず、実際に映像で目にしてしまうとショックで胸を打ち砕かれる思いだった。詳しくは後半に書いています。逆に言えば、宗教的な見解ができない人には少々説明不足だと思われる。予備知識がない人がいきなり見せられたら、ただの不和な家族の悲劇にしか映らないでしょう。

DVの加害者である夫ではなく、被害者であり逃げてきた娘ウマイを責める家族。職場でも同僚たちが噂をし、妹の結婚も破談になりそうだった。いかなる理由でも夫から逃げてきたという行為がイスラム社会では“恥”となる。
“名誉”という言葉が家族の間で頻繁に出てくる。本来なら温かく迎えてくれ、支えとなってくれるはずの家族にとってウマイの行動は「家族の名誉を汚した」行為なのである。
When we leave(私たちが去る時)とはうまい英題をつけたものだ。嫁ぎ先を去ったことでの悲劇、実家を去ったことでの悲劇の中で、「家族の名誉を保ちたい家族」と「女性の尊厳を主張するウマイ」との対立が主軸に描かれる。when we leave1

子供は父親の元で育つべきだというイスラムのしきたりの元、ウマイから子供を引き離そうとする男家族。葛藤しつつも男家族たちには意見の言えない無力な母親。ウマイ個人の幸せを願うのではなく、世間体や家族の面目だけを気にする家族を真の家族だといえようか。父親や兄だけでなく弟も姉ウマイに手を上げることもあり、何をされるのか、いつ息子を連れ去られるのかヒヤヒヤさせられる。

この先結末、核心に触れています。

<鑑賞> 英語字幕 2011/2/11
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トレインスポッティング <1996/UK> ★★★☆

train.jpgTrainspotting
1996/93min/UK
監督:ダニー・ボイル
原作:アービン・ウェルシュ
脚本:ジョン・ホッジ
製作:アンドリュー・マクドナルド
出演:ユアン・マクレガー、ユエン・ブレンナー、ジョニー・ミー・ミラー、ロバート・カーライル、ケヴィン・マクキッド、ピーター・ミュラン
IMDb評価:8.2/10(Top153)

刺激度   ★★
ブラック度 ★★★
<あらすじ>
ヘロイン中毒のレントンは、仲間たちと愉快ででたらめな日々を過ごしていた。ロンドンで仕事を見つけたものの、仲間たちのせいで結局クビに。そんなところへ、売人から大量のドラッグを売りさばく仕事を持ちかけられて……。(by allcinema)

<レビュー>
I chose not to choose life.I chose something else. any reason? There ie no reason. Who needs reasons when you've got heroin?
人生を選ばないという選択をした。そして他の物を選択した。理由は?理由なんかない。ヘロインをやるのに理由が必要か?

冒頭の台詞に拍車をかけるように刺激的な映像が続く。
ドラッグ使用、カジュアルセックス、排泄物、ドラック経験者にしかわからない快感、中毒症状をリアルにかつユーモラスに描いている。悲惨な話なのにポップな映像感覚は現実の厳しさに気付いてない楽観的な若者そのもの。
他人事のように客観的なレントン(ユアン・マクレガー)のナレーションが印象的だったが、彼の回想話であったことを最後に気付いた。すでに続編が企画されているが、レントンのその後も気になる終わり方をしている。どことなく冷やかな視点はドラッグを美化することなく、若者特有の屈折した心理を鋭く描いた作品。

蔓延している麻薬を、中毒者の視点で描いているため、日常的な光景になっている。嫌なことを忘れるためにやって、そんな自分が嫌になってまたやってしまう。こうやって依存して現実逃避していることで安心感が生まれる。今が楽しければいいというスタンスのその日暮らしの若者。ドラッグで自らを解放することが唯一の逃げ道。出口の見えない世界は悲劇である。

タイトルに使われている「Trainspotting」のもともとの意味は「鉄道マニア」である。そこから派生して「マニアの溜まり場」といった意味で使われている。タイトル通り、ドラッグ漬けの若者たちが住むアパートを舞台としている。
あまりにもスコットランド訛りがひどいし、言葉はかなり汚い。アメリカ版はセックスシーン等のカットと前半の20分吹き替えになっているものまで存在している。

<鑑賞> 英語字幕 2011/2/10
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28日後... <2002/UK> ★★★

28.jpg28Days Later
2002/114min/UK=アメリカ=オランダ
ホラー、SF、スリラー
監督:ダニー・ボイル
製作:アンドリュー・マクドナルド
脚本:アレックス・ガーランド
撮影:アンソニー・ドッド・マントル
出演:キリアン・マーフィ、ナオミ・ハリス、クリストファー・エクルストン
IMDb評価:7.6/10

隠喩度 ★★★
残虐度 ★★
<あらすじ>
怒りを抑制する薬を開発中のとある霊長類研究所。ある夜、精神を冒し即効性の怒りを発するウィルスに感染している実験用チンパンジーが、侵入した動物愛護活動家たちによって解放されてしまう。その直後、活動家の一人がチンパンジーに噛まれて豹変、仲間に襲い掛かる…。そして28日後。交通事故で昏睡状態に陥っていた自転車メッセンジャーのジムは、ロンドン市内の病院の集中治療室で意識を取り戻す。ベッドから起き廊下をさまようジムだったが、院内にはまったく人の気配がなかった。人の影を求めて街へ飛び出したジムは、そこで驚くべき光景を目にする…。(by allcinema)

<レビュー>核心に触れています。
生存の掟なんて表現も使っていたけど、極限状態では本心が丸出しになる。悲観的になる者、たった一人になってもと生き延びたいと思う者、自分を見失う者、かすかな希望に未来を託す者、自害する者もいる。
たとえ家族だとしても感染者だと知れば容赦なく殺さなくてはいけない。もはや誰が見方で敵なのかわからなくなる。主人公ジムももはや感染したかのように危険に振る舞う姿を見せており、ウィルスに感染しなくても人間の本能は狂気に満ちているということがわかる。この場に及んで女を求める軍人たちも正気ではない。

些細なことにでもキレる人間が増えたことを指摘する監督。それは“怒り”というウイルスに感染しているのだという。“怒り”というウイルスは肉体ではなく、感情を侵すという視点が興味深い。敵は感染者なのかウイルスなのか、そもそも人間なのか。
本作では特効薬に関して曖昧なままにしていのは、医学がどんなに進歩しても人間の“怒り”を制御する薬はないからだろう。

劇中、「Hello」が多用されている。最後の助けを求めるシーンも「HELP」ではなく「HELLO」を用いていた。この状況で「Hello」はおかしいのでは?と疑問に感じるシーンもあったけど、これこそが監督の狙いだったように思える。海外に行くと英語が通じるか確認する意味も含めて、とりあえず「Hello」と声をかけてみたりする。慣れない地で生き残る手段でもあり、自分は敵ではないことを相手に示す手段でもある。
便利になったがゆえに減りつつあるコミュニケーション。監督の意図は「ハロー。聞いてる?」という呼びかけだったのかもしれない。

<鑑賞> 2011/2/5
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ネイキッド <1993/UK> ★★

naked_20110210172545.jpgNaked
1993/131min/UK
監督/脚本:マイク・リー
出演:デヴィッド・シューリス、カトリン・カートリッジ、レスリー・シャープ
受賞:1993年カンヌ映画祭 監督賞
IMDb評価:7.9/10

暗欝度 ★★★
哲学度 ★★★★
暴力度 ★★


マンチェスターからロンドンへ、昔の女友達ルイーズを頼って、盗んだ車を飛ばすジョニー。そのアパートにはパンクな同居人ソフィがいた。二人は大麻でラリって意気投合。一方、ヤッピー青年ジェレミーはマッサージ女を口説き、ウェイトレスを惨めに犯す。生活につかれているルイーズにジョニーは腹をたて、町へ出て孤独な夜にさまよう人々と会う。挑発は深遠な対話に変わり、再び怒りに、あるいは諦めに転じる。大家だと名乗るジェレミーが、ソフィをだまし、看護婦の制服を着せていたぶる。それを見て憤るルイーズ。ちょうどそこへ、チンピラに襲われズタボロのジョニーが帰ってくる……。(by allcinema)

カンヌ映画祭をはじめとする海外映画賞を総なめにし、日本での初上映作が本作である。私にとっても初のマイク・リー作品。次作「秘密と嘘」ではパルムドールを受賞している。
オリジナルの脚本はたったの25ページ。11週間のリハーサルの中で出演者と共に台詞を付け加えている。

頭脳明晰のジョニーは聖書やら哲学の知識だけは豊富だが、自身の人生には活かしきれていない。頭ではわかっているのに理論通りにはいかない人生への焦燥感がひりひりと伝わってくる。流れ者のように街を流離い、出会った人へ自分の哲学を言っても屁理屈や説教にしか聞こえないが、これは社会への屈辱?不満?絶望?

「善は悪の犠牲になっている」
「人生に希望はない、人間なんて割れた卵。卵を割らないとオムレツはできないんだ」
「どんなにたくさんの本を読んでも人生には分からないことがある」

こういうタイプの男性はあまり好きではないし、映画そのものも面白くないのに、正論ばかりをを言う彼がどうも気になり、結局最後まで観てしまった。出会った人たちもどこの誰かも知らないジョニーに耳を傾けるのは共感しているからだろう。そして皆共通して孤独なのだろう。人間は1人では生きていけない。底辺を這いつくばっているような者でも社会との関わりを望むものである。タイトル「ネイキッド」の通り、行き場を失った若者たちの剥き出しになった感情が暴力、麻薬、レイプといった犯罪に繋がってしまうのも現実なのだろう。

<鑑賞> 2011/2/8

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テナント 恐怖を借りた男<1976/仏> ★★★★

tennt.jpgLe locataire/ The Tenant
1976/126min/フランス
監督/脚本/出演:ロマン・ポランスキー
製作:アンドリュー・ブラウンズバーグ
原作:ローラン・トポル
音楽:フィリップ・サルド
出演:イザベル・アジャーニ、メルヴィン・ダグラス
受賞:1976年 カンヌ映画祭 パルムドール ノミネート
MDb評価:7.8/10



都市部に於ける共同住宅での恐怖を描く同義的作品として65年の「反撥」、68年「ローズマリーの赤ちゃん」と共に三部作の一角として位置付けられている。日本では劇場未公開のままビデオのみの封切りとなった。

古びたアパートに良さそうな部屋を見つけ、トレルコフスキーは中をみせてもらう。大家によると前の住人シモーネは飛び降り自殺を図り、入院していているという。ベランダから下を覗くと、自殺の形跡が残っていておぞましい。トレルコフスキーは何を思ったのか、彼女のお見舞いに行くのである。死ねば自分が入居できると思ったのか、これも何かの縁だと感じたのかはよくわからない。やがて、自殺女性は病院で亡くなり、トレルコフスキーはその部屋へ越してくる。部屋はそのままのため、家具どころか服や化粧品もそのまま残されている。私なら処分してしまうが、驚いたことに彼女の服やマニュキュアを手にとり、しばし眺める。一度しか会ったことのない女性なのに気にかかるのは、良心の呵責なのか、シモーネの執念が憑依したのか。そもそも、“自殺死”と聞いたら他の物件を探すのが一般的であろうが、敢えてこの部屋を選ぶのは監督のような人生を歩んできた者にとっては宿命になるのだろうか。

ユダヤ人狩りなどの紆余曲折を経て生まれ故郷フランスへ移住したポランスキー監督。本作主人公のトレルコフスキーもポーランドからの移民であり、監督自身が演じている。今までどんな人生を歩んできたのか、どんな思いでフランスへ舞い戻ってきたか、主人公と監督が重なって見えてしまう。
移民生活、集合住宅のようなすでに存在するコミュニティーに新しく入ることは、不安と期待が入り混じり、初めは孤独がつきまとう。友人を招いてホームパーティーをすれば、騒音がうるさいと隣人がすぐ怒鳴りこんでくるようでは静かにしていなければならない。口うるさい住人たちに悩まされ、シモーネの友人たちとも関わるようになり、煙草や飲み物の嗜好も変わり始める。そして、自分がシモーネになり変わり始めていることに気付き、妄想をも抱くようになる。

壁に埋められた歯、めまぐるしい螺旋階段、向かい窓の人影、深夜の来客・・・。
謎のキーワードが全体に散りばめられ、不安は余計に募る一方。
3部作に共通するのは、生活環境の変化からくる不安をうまく利用しており、妄想と現実の境目を曖昧にさせているところである。謎は明らかになったような、なっていないような、良い具合に余韻を残しつつ、観る者によって解釈が異なる面白さがある。
環境がめまぐるしく変わる人生を送ってきた監督は常に不安だったということだろうか。結末は監督の歪んだ世界観が多いに反映しているようにも感じる。主演のポランスキーはまさにハマリ役。

<鑑賞> 2011/1/23
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ローズマリーの赤ちゃん <1968/米> ★★★

rosemary.jpgRosemary's Baby
1968/136min/アメリカ
監督/脚本:ロマン・ポランスキー
製作:ウィリアム・キャッスル
原作:アイラ・レヴィン
撮影:ウィリアム・フレイカー
音楽:クリストファー・コメダ
出演:ミア・ファロー、ジョン・カサヴェテス、ルース・ゴードン
受賞:1968年 アカデミー賞 助演女優賞
IMDb評価:8.1/10


都市部に於ける共同住宅での恐怖を描く同義的作品として65年の「反撥」と76年の「テナント/恐怖を借りた男」と共に三部作の一角として位置付けられている。

ニューヨーク、マンハッタンの古いアパートに越してきた俳優志望のガイと妻ローズマリー。何かとおせっかいな隣人たちに感謝しながらも困惑し、新生活をはじめる。ある日ローズマリーは悪魔に凌辱される夢をみて妊娠が発覚する。それ以降、不可解な事件ばか起こり、隣人たちや夫の言動から、彼らはサタニスト(悪魔主義者)ではないかと疑いを抱きはじめる。

妊娠期は肉体的、精神的な変化があらわれ、神経過敏になったり、起伏が激しくなったりするものである。おせっかいな隣人、その養女の死因、タニス草のペンダント、アナグラムの謎、家具を移動させたカーペットの跡、友人から聞かされたよくない噂。妊娠期に輪をかけるように不安要素は襲いかかってくる。一番怖いと思ったのは夫のライバルの失明である。そのおかげで夫が主演をつかんだのは偶然だったのか、それとも夫が仕組んだことなのか。妊娠期の情緒不安定さをうまく使い、不可解な出来事を妄想か現実か曖昧に描く。ローズマリーの不安を象徴する夢のシークエンスは、ダレン・アロノフスキー監督の「ブラックスワン」でも同様な使われ方をしている。

「現代の大都会に潜む“悪魔”が市民の生活に忍び寄る恐怖を描いた」と監督は言う。やはり、それは彼自身が幼少時代に経験した不条理な世界と重なる。悪魔にも負けない母ローズマリーの強さは自身の母なのだろうか。

亡き2番目の妻シャロン・テイト惨殺事件との相関的因縁も囁かれ、舞台となったダコタハウスはジョン・レノンが80年に殺害された場所でもある。クリストファー・コメダの音楽が一層不気味を引きたてている。

<鑑賞> 英語字幕 2011/1/11
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反撥 <1965/UK> ★★★

hannpatsu.jpgRepusion
1965/105min/UK
監督/脚本:ロマン・ポランスキー
製作:ジーン・グトウスキー
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、イヴォンヌ・フルノー、ジョン・フレイザー
受賞:1965年 ベルリン国際映画祭 銀熊賞
IMDb評価:7.9/10


都市部に於ける共同住宅での恐怖を描く同義的作品として68年の「ローズマリーの赤ちゃん」と76年の「テナント/恐怖を借りた男」と共に三部作の一角として位置付けられている。

イギリスで働くポーランドからの移民姉妹のキャロルとヘレンは同じアパートに暮らす。姉のヘレンが活動的な性格なのに対し、妹のキャロルは内気で男性経験がない。姉と半同棲の恋人との情事の音を、壁越しに毎晩のように聞かされる。そんなキャロルにも想いを寄せている男性がいたが、キスをされたことで、次第に男性恐怖症に陥っていってしまう。一方で男性との官能を妄想し始める。

姉と恋人が旅行へ出かけ、キャロルは仕事にも行かず1人で部屋に閉じこもるようになってしまった。気が滅入る密室空間で昼夜問わず鳴る教会の鐘、壁や道路のヒビ、芽の伸び切ったジャガイモ、窓から見える後ろ向きに歩く大道芸人はキャロルを狂気の世界へ引きづり込ませる。姉が作ったロースト肉の残り物が腐り始める様子は狂気に蝕まれていくキャロルの心境をうまく表現しているし、ヒビが入る壁は男性との関係を暗示しているようでもある。などが余計に不気味さを演出している。

男性の脱いだシャツなどに嫌悪感を示したり、男性のキスも拒否しているにも関わらず、カミソリに興味を示す仕草も見せている。壁から出てくる無数の手も彼女の欲望だったのだろうか。もしかしたら以前に男性とのエピソードがトラウマになっているのかもしれないが、特に言及されていないので想像するしかない。

原題Repusionには“反撥”という意味の他に“嫌悪”という意味もある。反撥より嫌悪のほうがしっくりくる。三部作の中で一番現実的な展開になっているが、カトリーヌ・ドヌーヴの色気が怖さを一層引き立たせている。
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1408号室 <2007/米> ★★★

1408.jpg1408
2007/104min/アメリカ
ホラー、スリラー
監督:ミカエル・ハフストローム「Evil
原作:スティーブン・キング
出演:ジョン・キューザック、サミュエル・L・ジャクソン
IMDb評価:6.9/10

恐怖度 ★★★
刺激度 ★★★


<あらすじ>
超常現象を一切信じないマイク・エンズリンは、幽霊や怪奇現象が噂されるスポットを訪ね歩いては、その体験を文章にまとめるオカルト作家。ある日、そんな彼のもとに“1408号室には入るな”と書かれた謎めいたポストカードが届く。絵柄はニューヨークにあるドルフィン・ホテルのものだった。興味をそそられたエンズリンだったが、ホテル側は1408号室の宿泊に異常な拒絶反応を示す。支配人はエンズリンに、1408号室の宿泊客で1時間以上もった者がいないこと、その犠牲者は56人にものぼるという驚愕の事実を明かして、宿泊を思い留まるよう説得する。しかしそれを聞きますます興味をかき立てられたエンズリンは、支配人の再三の忠告を無視して、ついに1408号室へと足を踏み入れるのだったが…。(by allcinema)

<レビュー>
スウェーデン時代の「Evil」が思いのほか良く、同監督ハリウッド進出作を鑑賞。こんなに怖いとは知らず、何度か椅子から転げ落ちそうになった。「Evil」でも心に眠った感情を刺激させるような描き方をしているが、本作では「カウントダウン」「脱出不可能な閉鎖空間」「親族のトラウマ」「無限ループ」といった精神的なダメージを与え、歯止めのきかない精神崩壊は現実と幻想の狭間をうまく表現している。超常現象を信じないという設定も感情移入しやすく、普通っぽい風貌のキューザクが当たり役。密室での1人芝居が多く、演技が光る。堕落の底まで落とし込む二段オチに全てを明らかにしないのも面白い。

13階には部屋がないので実質的には13階に相当する1408号室。数字を足すと13になる。
その他にも、マイクが偶然開いた聖書のページは11,2章。最初の死者が出たのは1912年。スタンダードエディションのランニングタイムは104分8秒。ホテルの住所が2254番地。・・・といった13へのこだわりも一層恐怖心を煽る。

前半に比べると中盤からはちょっとやり過ぎ感がある。エンディングは2パターンあり、全く解釈が異なるものとなっている。

<鑑賞> 2011/2/6
[サイト内タグ検索] ミカエル・ハフストローム監督
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(未) Evil (原題:Ondskan) <2004/スウェーデン=デンマーク> ★★★

evil.jpgOndskan/Evil
2004/113min/スウェーデン=デンマーク
ドラマ
監督:ミカエル・ハフストローム Mikael Håfström「1408号室
原作:ヤン・ギィユーJan Gillou「エリックの青春(Ondskan)」
出演:アンドレアス・ウィルソン(Andreas Wilson)、Henrik Lundström、Gustaf Skarsgård
IMDb評価:7.9/10

社会度 ★★★★
暴力度 ★★★


2004年アカデミー賞外国映画ノミネート作であり、ミカエル・ハフストローム監督の出世作。現在はハリウッドへ拠点を移してしまっている。

フィンランドからの労働移民廃止や、経済格差、家庭内暴力。王室の子息なども多く通っていた私立学校を舞台に社会の根底にある問題を浮き彫りにしていく。興味深かったのは、傍観者の描き方であった。義父の暴力に堪えられない母はムチで叩く音が聞こえないようにピアノを引く。学校でのいじめにおいても、教師も他の生徒らも見て見ぬフリをしていた。加害者である義父と生徒は富裕層だということが背景にある。経済的な支援への欲深さは社会主義国家でも存在していたのだ。

韓国映画「ビー・デビル」でも同様のテーマを扱っているが、加担していなくとも助けなかった傍観者もまた罪なのである。本作も「ビー・デビル」も被害者が悪魔化するといった話である。本作のほうが問題に正面から立ち向かっていこうとする姿が描かれており、晴れ晴れといたエンディングになっている。
ヤン・ギィユーの半自伝的小説を原作ということで、将来にどう影響しているのかにも興味が湧く。左翼派ジャーナリストとしての活躍も読者に多大な影響を与えているそうだ。

<ヤン・ギィユーJan Gillouについて>
スウェーデンの小説家でありジャーナリストのヤン・ギィユーはストックホルムのヴァーサ・レアル(Vasa Real)に入学したが 暴力、窃盗、脅迫といった理由で放校となり、次に2年間セーデルマンランド県にあるソルバッカ(Solbacka)・ ボーディングスクールに通ったがここからも放校処分にされた。残虐な継父からの絶え間ない虐待とソルバッカ校での苛めの中での自身の成長を半自伝的小説『エリックの青春』(原題 Ondskan:悪魔、1981年日本語訳 柳沢由実子 訳 扶桑社 2006年 ISBN 4-594-05171-5)の中で記し、映画化となった。この映画は2003年度のアカデミー賞の候補作品となったが、依然として米国からテロリストとみなされているギィユーは授賞式に出席することは叶わなかった。ギィユーは何とかしてアカデミー賞授賞式に出席するために必要なビザを入手しようとしたが、できなかった。監督のミカエル・ハフストロームがギィユーの内縁の妻に自分のチケットを譲った。ジャーナリストの立場としては特に米国の対テロ戦争、イスラエルのパレスチナ人に対する政策、スウェーデンの公安警察、スウェーデンの法廷手続きや公聴会といった中東での紛争や国内の様々な問題に対し常に左翼の視点と反米的立場から意見を述べている。
(Wikipediaより一部抜粋、編集)

<鑑賞> 英語字幕 2011/2/5 
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This Is England <2006/UK> ★★★★

this.jpgThis Is England
2006/101min/UK
社会派青春ドラマ、伝記
監督/脚本:シェーン・メドウス
出演 トーマス・ターグース、スティーブン・グラハム、ジョー・ハートリー、アンドリュー・シム
IMDb評価:7.9/10

暴力度 ★★★
社会度 ★★★★

敬愛なるメドウス監督についてはこちら

サッチャー政権下1983年のイングランド。フォークランド紛争の爪跡が残り、経済不況や高失業率といった混沌とした時代である。12歳の少年の目を通して、教科書には書かれていない当時のイングランドの社会情勢と若者文化を描く監督自身の自伝映画である。この作品でイギリスを代表する監督になった。「Hunger」「Dead Man's Shoes」と同様の衝撃を感じたパワフルな作品。

母親と2人でミッドランドに暮らす12歳の少年ショーン。流行遅れのぶかぶかズボンを学校でからかわれ、年上の男の子たちと喧嘩になる。髪形がダサいのも自分ではわかってはいるけれど、この気持ちが母にはわかってもらえない。それほど裕福でないことは子どもながらに感じており、苛立ちをどこにぶつけていいのかもわからない。そんな時、近所でたむろしているスキンヘッド集団と出会う。社会からはじき出された若者ではあるけれど、当時の流行ファッションに身を包み、12歳の少年の目には格好良く映る。中心的存在のウディーが仲間として受け入れてくれ行動を共にするようになる。同じようなファッションを買ってくれ、スキンヘッドにまでしてくれ、ショーンの気分が高揚する。

this1.jpgそして、最年長で親分のコンボが出所する。登場した瞬間から絶対何かしでかすタイプである。コンボは刑務所で新しい使命を見つけていた。それは外国人排斥運動だった。みなに参加を呼び掛けるが、参加する者としない者とで仲間は分裂してしまう。
this2.jpg一番印象的だったシーンが、ショーンが外国人排斥運動に参加すると言ったことである。12歳の少年が背伸びしてスキンヘッドグループに仲間入りしたとばかり思っていたけれど、ショーンは父をフォークランド紛争で父を亡くいており、子どもながらに国へ不満があったのである。スキンヘッドグループに入ったことも外国人排斥運動への参加も不満を吐き出すためという単純な動機だったかもしれない。不況の波に押し流されそうでも、ファッションや運動で立ち向かうハングリー精神こそが右傾化した政治集団の背景でもあり、暴力的なイメージに繋がっているのだろう。
否応なく突き付けられた現実は今の監督を形成しており、監督がイングランドにこだわり続け、一貫してイングランドを舞台に描き続ける理由が見えた気がする。
「This Is England」それはイングランド人としての誇りであった。

中途半端な形で幕を閉じたように思えたけれど、4年後の2010年に続編が4時間のテレビドラマとして放送されている。本作で腑に落ちなかったところが明らかにさせる形でスタートしている。現在、鑑賞途中。

<鑑賞> 2011/2/2

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(未) A Room for Romeo Brass<1999/UK> ★★★

romeo.jpgA Room for Romeo Brass
1999/90min/UK=カナダ
コメディー、ドラマ
監督/共同脚本:シェーン・メドウス「This Is England」
出演:Martin Arrowsmith、Dave Blant、パディ・コンシダインDead Man's Shoes
IMDb評価:7.6/10

暴力度 ★★
恐怖度 ★★★

敬愛なるメドウス監督についてはこちら

一貫して“英国内で映画を撮り続ける”姿勢を貫き、労働者階級出身だからこそ描ける普通の人々の日常を描くことを持ち味としている。監督自身の出身地でもあるイギリスのミッドランドを舞台とした“ミッドランド3部作”の2作目である。1作目「トゥエンティフォー・セブン」はモノクロであり、本作は暴力描写のために一般受けはしなかったが、映画祭等では大きな評価を獲得している。1作目と3作目「家族のかたち」は日本でも劇場公開されている。「この3部作は僕にとって“誓い”みたいなものなんだ。今後、色んな作品を撮ったとしても、忘れてはいけないことを記録として残しておきたかったんだ。」と監督は語る。

12歳の少年ロメオとギャビンがモレルという風変わりな年上の男性と知り合うことにより騒動に巻き込まれていく様子を描いている。少年たちの成長期には派手な演出もなければ、特筆すべきストーリーもなく、ただの小さな町のドラマであるが、特権階級や中流階級よりも生々しいエネルギーを感じる。クスっと笑ってしまうユーモアがあり、ほんのり温かいエンディングは監督の故郷ミッドランドという地域に対する愛情が感じられる。
rromeo1.jpg
モレル演じるパディ・コンシダインシェーン・メドウス監督の友人であり、本作で俳優デビューしたフォトグラファー。現在は監督業もこなしている。もの凄い存在感を放ち、地味な作品の中でいいスパイスになっている。ロメオの姉に恋をし、ストーカー並みに追いまわし、家族までをも恐怖に貶める様は日常にも起こり得る教訓でもある。

<鑑賞> 2011/1/28
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(UK) シェーン・メドウス/Shane Meadows (監督)

shane.jpgシェーン・メドウス/Shane Meadows (1972年12月26日-)
出身:英国スタッフォードシャー州

ケン・ローチやマイク・リーの後継者などとの呼び声が高く、知る人ぞ知る監督。「トゥエンティフォー・セブン」「家族のかたち」「This Is England」は日本で劇場公開&DVD発売している。日本語で検索すると、映画批評の記事はヒットするけど、プロフィール等が書かれた記事は見当たらない。

【生い立ち等】  (ファンサイトWikepediaより一部抜粋、翻訳。)
長距離トラック運転手の父、Fish & Chipsレストランで働く母のもとで育つ。父はSusan Maxwellの死体の第一発見者であり、容疑者として疑われていたため、いじめの対象となっていた。 週末は市場で青果を売っていた。
1994年にボランティアとして映画製作に数本携わった後、自身でも短編を製作し、友人にみせたところ思いのほか評判がよく本格的に監督業をスタートさせる。すぐに毎月数本の作品を撮るほどになっていた。当時、短編に賞を授与するイベントがないことに気付いた彼は、'Six of the Best' というイベントを開催する。評判を呼んで、後のインターナショナル・ビデオ・フェスティバルの'Flip Side'まで成長させる。長編で成功を治めている今でも短編を撮り続けている。多くの作品を故郷のミッドランドで撮影しており、大半が経験を基にした半自伝となっている。
Burton CollegeのPerforming Arts courseでパディ・コンシダイン(Paddy Considine)と出会い、バンドを組んでいたこともある(シェーンがボーカル、パデイがドラム)。パディ・コンシダインは「A Room for Romeo Brass」で俳優としてのキャリアをスタートさせ、「Dead Man's Shoes」では脚本を手掛ける。

【長編映画】
1996 Small Time
1997 Twenty Four Seven/トゥエンティフォー・セブン“ミッドランド3部作”
1999 A Room for Romeo Brass“ミッドランド3部作”
2002 Once Upon a Time In The Midlands/家族のかたち“ミッドランド3部作”
2004 Dead Man's Shoes
2006 This Is England:BAFTA Film Award作品賞受賞、脚本賞ノミネート
2008 Somers Town
2010 This Is England '86(BBCドラマ)
2010 LE DONK & SCOR-ZAY-ZEE


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[ 2011/02/04 21:56 ] 敬愛なる映画人たち | TB(0) | CM(0)

(未) You I Love <2004/露> ★★

you.jpgYou I Love/ Ya lyublyu tebya
2004/86min/ロシア
コメディー、ドラマ、同性愛
監督:Olga Stolpovskaja、Dmitry Troitsky
脚本:Olga Stolpovskaja、Alisa Tanskaya
出演:Damir Badmaev、Lyubov Tolkalina、Evgeny Koryakovsky
IMDb評価:6.7/10

ロシア映画は結構観るのだけれど、未だにタルコフスキーを意識したような作品が多くて大抵途中挫折してしまう。これは久しぶりに見つけた脱タルコフスキー系でした。「Very Rusian」と書かれている記事もあるけど、私はタイとかマレーシア映画に近いと思った。

キャスターを務めるベラは交際1年目の彼氏ティモフェイの家に行くと、彼氏は男性ウルムジと良い雰囲気になっていた。事故の被害者でホームレスだから家に泊めてあげるだけだと説明し、その場をなだめるけれど、翌朝目を覚ますと彼氏は男性と裸で寝ていた。その日以来ゲイのウルムジは夜通しティモフェイの家に来ており、ベラは不安になる。ある日ティモフェイの後をつけると、その行き先はゲイの乱交パーティーだった。

you1.jpgフラッシュがバチバチする映像が斬新で飽きさせないけど、それに誤魔化されていたような気がする。予告編にも騙された。ティモフェイはもともとゲイなのか、事故の被害者が目覚めさせたのかよくわからない。キャスターを務めるベラ、CM製作のティモフェイ、動物園の清掃員で半遊牧民でモンゴル系のウルムジというキャラクター3人の設定もストーリーに活かしきれていない。ティモフェイ製作のCMで使われる台詞が引用されているけど、ストーリーとどう絡んでいるのかもみえない。青りんごがプリントされているベッドカバーの上で青りんごに囲まれながらのセックスも意味がわからない。

誰が好きなのかわからなくなったティモフェイが、誰と一緒にいたいか悩む様は普遍的なラブストーリーともいえる。

<鑑賞> 英語字幕 2011/2/3
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