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ドリアンドリアン <1999/香港> ★★★★

DurianDurian.jpgドリアンドリアン
1999/115min/香港
ドラマ
監督/脚本:フルーツ・チャン(監督5作目)
出演:チン・ハイルー、マク・ワイファン、ウォン・ミン、ヤン・メイカム、マク・シュエウェン
IMDb評価:6.8/10

社会度 ★★★
哲学度 ★★
宗教度 なし
官能度 なし
民族度 ★★★
ゴア度 なし

脚本 ★★★ 
演出 ★★★
演技 ★★★★ 


中国大陸北部出身のイェンは、南方へ出稼ぎに行くと称して香港への就労ビザを取得し、歓楽街で体を売って稼いでいる。同じ路地では毎日幼い姉弟が皿洗いをする。彼らもまた、お金のために不法滞在する本土からの出稼ぎ労働者だ。ビザの期限が切れ、イェンは大金とともに故郷へ帰ってきた。体を売ってまで稼いだ金を何に使うべきか迷うイェンに、何も知らない従妹は一緒に南方へ行きたいとせがむ。そんな時、路地裏の少女ファンから思いがけない荷物が届く…。@goo映画

監督は、「ドリアン ドリアン」のフルーツ・チュン。

DurianDurian2.jpg自立資金のために短期ビザで香港へやって来たイェンであるが、小さな部屋で冷めたお弁当を食べ、体を売るだけの毎日。日に何度も浴びるシャワーのために手足の皮は剥けてしまっている。客に出身地を聞かれれば、その都度違う地名を答える。そんな彼女が心を許したのは路地裏で皿洗いをしている少女ファンだけだった。

ファンの誕生日に父親がなぜかドリアンを買ってきた。強烈な臭いを放つ得体の知れない物に家族は誰も手をつけない。それから、ファンはイェンのボディーガードがドリアンを投げつけられ、頭を怪我する瞬間を目撃する。そして、回復したボディーガードはファンの家からナイフを借り、ドリアンを割って食す。臭いと共に強烈な印象を植え付けられたドリアンはファンにとっては人生そのものとなっていった。そして旧正月、故郷へ帰ったイェンにドリアンを送るのであった。

DurianDurian1.jpg危険だとわかっていても様々な事情で人が集まってくる香港の路地裏。強烈な悪臭を放つが、一度食べたら病みつきになる人も多い果物の王様、ドリアン。人々を魅了するドリアンは香港にも似ている。ドリアンの魅力を香港雑踏に暮らす“お客の体を洗うイェン”と“皿を洗う少女ファン”の人生に投影させた作品。

雪が降り、ドリアンの存在を知らず、香港を南国のパラダイスだと思っている東北部の人たち。大金を持って故郷へ帰って来たイェンが香港でどんな仕事をしていたのか知らなければ、疑問に思う人もいない。返還後の香港は中国でありながら、大陸とは一線を画す。東北の人たちにとって香港は夢を抱いて向かう場所であった。しかし、香港はドリアンのようなもの。食べてみないと味はわからないし、好き嫌いが真っ二つに分かれるドリアンは、東北部の人たちは、トイレの臭いがするだの、地雷みたいだの、散々な言いようだった。香港もパラダイスに見えても、行ってみないとどんなところかわからない。

香港返還3部作では演技の経験のない素人を起用していたが、本作では、京劇学校出身で女優志望の学生を起用。前半では風俗で働く生活が、後半では田舎に帰った姿が描かれる。同じ人物とは思えないほど容姿は変貌している。

<観賞> 2012/8/19

[サイト内タグ検索] フルーツ・チャン監督
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(未) Ave <2011/ブルガリア> ★★★

ave.jpg
Ave
2011/86min/ブルガリア
監督/脚本:Konstantin Bojanov
脚本:Arnold Barkus
出演:Angela Nedialkova、オヴァネス・ドゥロシャン、Martin Brambach
IMDb評価:7.3/10

社会度 ★★
哲学度 ★★
宗教度 なし
官能度 なし
民族度 ★★
ゴア度 なし

脚本 ★★ 
演出 ★★
演技 ★★★


ave1.jpgカルメンはヒッチハイクをしようと道に立っていた。そこへ謎の少女がやってくる。彼女もカルメンの後ろに立ちヒッチハイクを始めた。先にカルメンが車を止めたが、少女も一緒に乗り込んできた。祖母が癌で田舎へ向かうというその少女は、たった今会ったばかりなのに、カルメンと兄弟だと嘘をつく。その後も、嘘をついてはドライバーの同情を買い、一緒にヒッチハイクを続けたが、カルメンはたまらなくなり、別行動をとることにした…。

監督は、本作がデビュー作となる。
出演は、「ソフィアの夜明け」のオヴァネス・ドゥロシャンとAngela Nedialkova。

ave2.jpgヒッチハイクを乗り継ぐ2人の交流を描いたロードムービー。劇的なことは起こらず、一期一会な出会いによる心境の変化を掘り下げた作品である。乗り継ぎ、次々と変わるドライバーからも人生や社会的背景が見えてくるセリフ使いが興味深い。
カルメンは友人の葬儀に参列するために故郷に戻ろうとしていたこと、少女は家出娘で、弟の消息を探していることなど2人の状況が旅を進めるごとに徐々に明かされていく。

少女がなぜ男たちを嘘で煙に巻くのかは想像に任されている。父親の再婚や、弟の失踪で心を痛めており、嘘で自身を取り繕っていたようにも思う。日本でも社会問題(?)になっている、渋谷に集まる家出少女と被って見えたのは本作の少女が場所を問わない等身大の若者だったということだろうか。

オチがなく、解釈も観る者それぞれに委ねており、曖昧なのだが後を引くエンディング。頼るあてがなく、誰でもいいから支えが欲しい時ってきっと誰にでもあるはず。一期一会でも人の運命を変える出会いについて考えさせられた。

<観賞> 2012/7/16

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ロスト・イン・北京 <2007/中国> ★★★★

lost in beijing
蘋果/LOST IN BEIJING
2007/109min/中国
監督/脚本: リー・ユー(李玉)(監督2作目)
出演:ファン・ビンビン、レオン・カーフェイ、トン・ダーウェイ、エイレン・チン、ツアン・メイホイツ
IMDb評価:6.9/10

社会度 ★★
哲学度 ★★★
宗教度 なし
官能度 ★
民族度 ★★★
邦題センス ★★★★

脚本 ★★★ 
演出 ★★★
演技 ★★★


lost in beijing1北京に出稼ぎにきてマッサージ師として働くピングォには、窓拭きをしている夫アン・クンがいるが、既婚者は雇わないという店のため夫がいることを隠していた。ある日、友人と飲んで酔ったピングォは、店の社長室でオーナーと関係をもってしまい、ビルの窓拭きをしていた夫がその現場を目撃。そのことからピングォは結婚していることがばれて解雇されたうえ、しばらくして妊娠していることがわかり……。@映画.com

監督は、「ブッダ・マウンテン」のリー・ユー。本作が唯一のソフト化作品である。
出演は、ファン・ビンビン、「愛人/ラマン」のレオン・カーフェイ、「レッドクリフ」シリーズのトン・ダーウェイ、「ヤンヤン 夏の想い出」のエイレン・チン。

勤めるマッサージ店のオーナーに犯された人妻が妊娠したことから巻き起こる騒動を描いた作品。金が物をいうゆがんだ現代社会を克明に、かつブラックに皮肉っている。扇情性が高く、中国国内では上映が禁止(DVDは17分のカット)になった問題作でもある。私はノーカット版の香港版鑑賞し、どれだけすごいのかと思ったら、性的描写はほんのごく一部に過ぎない。しかも、映っているのは太ももやお腹、背中などで、オールヌードはない。ファン・ビンビンとレオン・カーフェイの強姦シーンが本国では問題になったと聞いていたが、着衣のままだった。しかも、自業自得であり強姦とは言い難いシーン。むしろ問題なのは、医師が賄賂をもらうシーンのほうだと思う。中国では扇情性ばかりに着目されてしまうのが残念であり、金への執着が引き起こした人間性の喪失を鋭く描いた社会派ドラマである。

lost in beijing2妊娠したことをネタに金をせびろうとする夫、後継ぎ欲しさに金で解決しようとするオーナー。格差社会における金の亡者であり、愚か者によって事態は信じ難い方向へ加速していく。金と男に翻弄される女の物語ともいえよう。でも、中国が舞台であるとなると、なんだかしっくりきてしまうのは偏見だろうか。後味の悪さもアイロニーが効いていてよかったと思う。妻が強姦されるところを、窓拭きの仕事をしていた旦那が偶然目撃したというのはあまりにも出来過ぎた偶然ではあるが、見応えのある内容だった。欲を言うと、 ピングォの心理をもう少し掘り下げて欲しかった。

<観賞> 2012/8/24

[サイト内タグ検索] レオン・カーフェイ
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地獄花 <1958/韓> ★★★☆

地獄花
地獄花/지옥화/The Flower in Hell
1958/86min/韓国
ドラマ、犯罪
監督:シン・サンオク(監督7作目)
出演:チェ・ウニ、キム・ハク、チョ・ヘウォン
IMDb評価:6.7/10

社会度 ★★
哲学度 ★★★
宗教度 なし
官能度 ★
民族度 ★★★
韓流度 ★★★

脚本 ★★★ 
演出 ★★★
演技 ★★★


ドンシクは軍隊を無事に終え帰郷すると母の具合がよくない。ソウルへ行ったまま消息を絶ってしまった兄ヨンシクを探しに上京し、兄探しを続けた。占い師には「兄さんとはすぐ会えるが、すぐ別れることになるだろう」と予言された矢先、ようやく兄を見つけ出すことができた。米兵相手の娼婦ソニヤと付き合っており、米軍の物資を盗み横流しするような生活を送っている兄は母に合わせる顔がないと言い、帰郷を拒む…。

監督は、「離れの客とお母さん(1961)」「真由美(1990)」のシン・サンオク監督
出演は、シン・サンオク作品でお馴染みのチェ・ウニ

地獄花1軍隊を終えたグンシクは兄とは違う顔立ちで娼婦たちの人気者となっていった。兄の恋人ソニヤもその一人でやがて三角関係の泥沼化していくこととなる。ソニヤの妹的存在のジュディもドンシクのことを気に入ってしまう。ジュディは両親を戦争で亡くし、仕方なく娼婦として働いていた。登場人物はみな様々な事情を抱え、娼婦やチンピラとして生きる道を選ばざるを得なかった人たち。ヨンシクだって、好きで米軍の物資を盗み横流しをしているわけではないが、他に生きる術がない。それぞれ今の生活から抜け出すチャンスを狙っているがままならず、理想と現実の狭間で揺れ動く姿は現代にも通ずるテーマでもある。

戦争の混乱期を背景とし、戦後の町並みや生活の様子が興味深い。すごい問題作だといろんなところで読んだと記憶しているが、本当にシン・サンオク作品なのかと疑ってしまうほどマイルドな展開に拍子抜けしてしまった。登場する女性は全て娼婦で、当時としては破格的な内容であることは明らかだが、80年代の作品と比較してしまうと社会への批判的要素が感じられず、シン・サンオクらしい毒もなく、至って普通だった。

<観賞> 2012/6/8 youtube韓国映像資料院チャンネルにて 

[サイト内タグ検索] シン・サンオク監督 チェ・ウニ
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(未) SleepingBeauty <2007/韓> ★★★☆

Sleeping Beauty
SleepingBeauty/슬리핑 뷰티
2007/110min/韓国
ドラマ
監督:イ・ハンナ
出演:イム・アヨン、キム・チャヨン、イ・ナリ
IMDb評価:5.0/10

社会度 ★★
哲学度 ★★★
宗教度 なし
官能度 なし
民族度 ★★★
ゴア度 ★

脚本 ★★★ 
演出 ★★★
演技 ★★


1話:My Cousi/私のいとこ
祖母の葬儀のため久しぶりに田舎に帰る。従兄と部屋でゲームをしたり、学校の校庭で自転車乗りを教えてもらったりして過ごしていた。夜中に2人で学校に忍び込み、じゃれ合っているうちに…

2話:The Hibernation/冬眠
結婚もしていないため、夫も子供もいない。すでに母は亡くなっており、父と2人暮らし。認知症のため、下の世話、お風呂も入れてあげなければならない。体を洗ってあげている時、父は下半身を触ってくれとせがんできた。その時は拒否したが…

3話:The Princess of Forest/森の姫
朝鮮族出身の17歳の少女は、生活が苦しいため、韓国へ養女へ出された。子供を3人亡くしている家庭で、大事に育てるという言葉を聞いて、母は安心して預けたが、少女は家へ着いて早々に家事を言い渡される。そして、あばあちゃんと一緒に寝ようとしたが、義父の部屋に呼ばれる。無理やり押し倒され、処女を喪失し、妊娠までしてしまった…。

Sleeping Beauty1独立した3話のオムニバス。異なる女性3人を主人公とし、1話では未成年、2話では老人、3話では養父の性をリアルにかつ衝撃的に描いている。性をテーマにしているが扇情性はなく、むしろ女性の悲しみや焦燥感、絶望に胸が締め付けられる息苦しい作品だった。

実はポスターには、「イ・ハンナ監督は“女キム・ギドク”だ」というメインフレーズがつけられている。こう書かれてしまうとキム・ギドク好きとしては否応にも過度の期待をしてしまい、観る前から無意識にハードルを上げてしまうわけで、こういう宣伝は好きではないのだが…。本作は観る人を選ぶ作品ゆえ、ターゲットを絞るという意味では、あながち方向性は間違っていない。未成年観覧不可という点と女性への嫌悪感、痛みを伴う愛という意味では“キム・ギドク”風かもしれない。

時折、ギョッとしたショットに驚かされるのだが、それでも全体的には抽象的で、説明不足と感じる箇所も多い。2話と3話はインパクトのある題材で、社会の片隅を見つめる視線の鋭さは感じるものの、残念ながらメッセージ性が弱い。ラストに向けて加速するわけでもなく、どこか緩さが感じられ、もう少し強調させるエピソードが必要に思う。

セリフは少なく、表情も乏しく、抑揚もない。更に、指先の動きなどから心の微動を読ませたり、女性監督らしい繊細さが仇となっているような気もする。片田舎の知られざる社会事情を切り取ることには成功しているとは思うが、同情するだけでなく、そこから一歩踏み込んだ女性を観てみたいものだ。次作に期待。

<観賞> 2012/8/10

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(未) Film Geek <2005/米> ★★★

film geekFilm Geek
2005/78min/アメリカ
コメディー
監督/脚本/編集:James Westby(長編監督4作目)
出演:Melik Malkasian, Ritah Parrish and John Breen
IMDb評価:6.1/10

社会度 ★★
哲学度 ★★
宗教度 なし
官能度 なし
民族度 ★★★
ゴア度 ★

脚本 ★★ 
演出 ★★★
演技 ★★★ 


film geek1映画をこよなく愛するスコッティはビデオレンタルショップでバイトをしている。お客に「タイトルがわからなくて…天国がついてたんだけど…」と聞かれると、“天国”が入っているタイトルだけをひたすら並べ上げることができる。さらに、お客の映画トークに口を挟んだり、聞かれてもいないのに自分の好きな映画の話を始めたり、しまいには“スコッティーの好きな映画”というコーナーを勝手に作ってしまう始末。とうとうバイトはクビになってしまった。他のビデオ店を回り、新しいバイト先を探すが、なかなか見つからない。仕方なく、在庫倉庫でのバイトを始めることにした…。

監督は、本作が4作目となるJames Westby。
出演は、James Westby監督作品でお馴染みのMelik Malkasian。
手作り感のある映像に、素朴な演技のため、素人さんが遊びで撮ったような雰囲気。本作が4作目とは驚き。

新しいバイト先でも、全く映画に興味のない人にも映画の話ばかり、しかも内容はマニアの領域。周囲はドン引きなことにも気が付いていない。バスで一目ぼれした女性と一度はデートするが、その後避けられていることにも当然気付いていない。隣人の女性なんか、挨拶したって目も合わせない。着ている服だっていつもビデオショップのユニホームのまま。クビになったのに、返さず着ているのである。

タイトルは“映画オタク”の意。でも、主人公は映画オタクといっても、データーベースを丸ごと暗記しただけの知識詰め込み型の生き字引。彼がする映画の話といったら、「あの映画は何年製作で、監督は誰誰、俳優は誰誰…」といった具合。頭にインプットされている膨大な情報をアウトプットするだけで、作品の考察をするわけではない。なぜ自分が女性から距離を置かれているのかとか、なぜ友達がいないのかも考えることもできず、周囲の気持ちを感じ取ることもできない。趣味でご立派な映画のホームページを作っているけど、訪問者数はごくわずか。ホームページの内容は映画の中では紹介はされていないけど、覗かなくても大方予想はつく。映画好きの私だって全く興味が湧かないつまんないサイトだと思う。

“映画は違う世界に行けるから好き”という劇中の本人のセリフ通り、彼が映画に求めているのはワクワク感とかハッピーエンド(私とは逆…)。そんな映画と同じ人生を夢見て、毎日映画と妄想の中で生きている。私だって映画のように事がうまく進めばいいのにって思うことはあるけど、現実はそうは甘くないことは誰でも知ってる。でも、スコッティーは自分の不甲斐なさに気が付いていない。コメディーらしいオチだったけど、かわいそうになってしまった。

<観賞> 2012/8/16

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メイド・イン・ホンコン <1997/香港> ★★★☆

MadeinHongKong.jpg香港製造/メイド・イン・ホンコン
1997/108min/香港
犯罪、ドラマ、ロマンス
監督/脚本:フルーツ・チャン(監督2作品目)
出演:サム・リー、ネイ・キーイム 、ウェンバース・リー
IMDb評価:7.3/10

社会度 ★★★
哲学度 ★★★★
宗教度 なし
官能度 なし
民族度 ★★★★
ゴア度 ★★

脚本 ★★★★ 
演出 ★★★
演技 ★★★★★ 


MadeinHongKong2.jpg香港のダウンタウンに住む少年少女の姿をリアルに描き出した残酷で切ない青春映画。わずか5人のスタッフで始められた低予算映画ながら地元香港で大ヒットを記録した。1997年、中国返還を目前に控えた香港。母と二人で低所得者用アパートに住む少年チャウは、弟分のロンを引き連れ借金の取り立ての手伝いをしている。ある日、チャウは同じような境遇の少女ペンと出会い恋をする。が、彼女は重い腎臓病に冒されていた。やがて彼女の身を守るため、生まれて初めて銃を手にするが……。@allcinema

監督は、「ドリアン ドリアン」のフルーツ・チュン。
製作総指揮は香港を代表するスター・歌手のアンディ・ラウ。

MadeinHongKong1.jpg中卒でチンピラのチャウ、チャウが面倒を見ている知的障害者のロン、肝臓移植を待つ少女ペン…そして、遺書を残し投身自殺を図った女子高生サン。
ストーリーをリードするのは、イギリスの植民地化で恩恵を受けて育った“メイド・イン・ホンコン”な若者たち。チャウを見捨てた親やロンを利用した大人たちはイギリスの比喩だろう。共産党の中国への返還を目前とした若者たちの焦燥や失望、絶望。観終わった後、やりきれない気持ちだけ残った。本作は、香港返還三部作の1作目にあたり、「花火降る夏」「リトルチュン」と続く。

香港の雑踏のようにスピード感があり、エネルギッシュ。やや気分が悪くなることもあったが、若者のリアルさが感じられてよかった。主人公演じるサム・リーは、街中でスケボーをしているところを監督にスカウトされた素人だという。あてもなく今だけを生きているキャラクターだが、自由というよりもやり場のない怒りが滲み出ている。無鉄砲でありながら、どこか繊細な部分もあって、存在感大。等身大の若者という感じで見事なキャスティング。本作のデビュー後にスターダムにのし上がったのも納得。

<観賞> 2012/8/18

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美しい夜、残酷な朝 <2004/日=韓=香> ★(日)/★★★★(韓)/★★★★★(香)

美しい夜、残酷な朝美しい夜、残酷な朝
2004/125min/日本=韓国=香港
監督:三池崇史「box」、パク・チャヌク「cut」、フルーツ・チャン「dumplings」
出演:
「box」 長谷川京子、渡部篤郎
「cut」 イ・ビョンホン、カン・ヘジョン、イム・ウォニ
「dumplings」 ミリアム・ヨン、レオン・カーフェイ、バイ・リン
IMDb評価:7.1/10
社会度 ★(日)/★(韓)/★★(香)
哲学度 ★★/★★★/★★★★
宗教度 なし
官能度 なし/なし/★★
民族度 なし/★★/★★★★
ゴア度 ★/★★★★/★★★

脚本 ★★/★★★★/★★★★
演出 ★★/★★★★/★★★★
演技 ★/★★/★★★
 

美しい夜、残酷な朝1日本・韓国・香港の共同製作で手掛けられた異色オムニバス。3人の奇才監督がそれぞれ独自の世界観で、人間の愛憎や狂気、欲望を美しくもグロテスクに描く。
 「box」――謎多き女流小説家・鏡子には、かつて父親代わりの男、曳田の寵愛を一身に受けた双子の姉を焼死させたという秘密の過去があった。そして、その男の行方をいまも探し続けていた…。
「cut」――若くして成功を収めた映画監督リュ・ジホ。彼がある夜帰宅すると、見知らぬ男が妻を人質にしていた。そしてさらに、恐ろしい選択を強要される…。
「dumplings」――元女優のリー夫人は、夫との愛が冷めていく一方、永遠の美を追求していた。財力とコネを駆使し、やがて大陸からやってきた謎の女メイが作る美と若さの特製餃子にたどり着くが…。@allcinema

監督は、「着信アリ」の三池崇史、「オールド・ボーイ」のパク・チャヌク、「メイド・イン・ホンコン」のフルーツ・チャン。

まず、ジャケットに文句を言いたい。発表当時は第一次韓流ブーム真っ只中であり、イ・ビョンホンファンを意識したがゆえなのであろう。いかにもイ・ビョンホンが主演であるかのようだが、本作はオムニバスであり、独立した3作が収録されている。長谷川京子との共演もない。

オムニバスの面白さは同一テーマで監督のカラーの違いを見比べることができる点でもあるが、全くアプローチの仕方が異なる3者3様の世界観が楽しめる。それぞれ雰囲気があり、カラーの違う映像美を比較するのも面白い。

2美しい夜、残酷な朝日本編「box」
“美しい夜、残酷な朝”というタイトルが一番しっくりくるのだが、他2作が強烈なゆえ、なおさらインパクトが薄い。映像は幻想的で美しいが、静寂すぎてあまりにも退屈。妖しげで悲壮感漂う割には、心理描写が弱く、オチも曖昧。恐怖も伝わってこなかった。

韓国編「cut」
イ・ビョンホン演じる主人公は映画監督。映画の撮影とは違い、「カット」がかからない復讐劇が始まる。子供を殺さなければ、ピアニストの妻の指を「カット」するという理不尽な犯人の要求に始まり、思わぬ方向へ行く展開のうまさにはうならされる。犯人役イム・ウォニのコミカルな演技も緩衝材になっていて面白い。スプラッターありでゴア度は高く、イ・ビョンホン目当てで観てしまうとその手の作品が苦手な人には耐えられないかもしれないが、チャヌク監督ファンの期待は裏切らない作品。長編だとくどくなりそうなので、オムニバスでちょうどいいのかも。

香港編「dumplings」
飽くなき欲望への風刺劇。90分の長編を先に観てしまったため、比較してしまうと物足りなさも感じるが、3作品の中で一番好きな作品。心理的に一番怖く、生々しい。しばらく餃子は自分の手作りしか食べられそうにない。
長編のレビューはこちら

<観賞> 2012/8/15

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(未) 餃子 (英題:Dumplings) <2004/香港> ★★★★★

本作は日本未発表だが、終盤の展開とエンディングの異なる短編は、「美しい夜、残酷な朝(2004)」に収録されている。レンタルしてます。

dumplings.jpg 餃子/Dumplings
2004/91min/香港
ドラマ、ホラー
監督:フルーツ・チャン
撮影:クリストファー・ドイル
出演:ミリアム・ヨン、レオン・カーフェイ、バイ・リン
IMDb評価:6.8/10

社会度 ★★
哲学度 ★★★★
宗教度 なし
官能度 ★★
民族度 ★★★★
ゴア度 ★★★

脚本 ★★★★ 
演出 ★★★★
演技 ★★★


元女優のリー夫人は、ある情報を聞きつけ、ある団地の一室へやって来た。怪しげな部屋に住む謎の女性は、自分のほうがずっと年上だという。そして、キッチンへ行き、餃子を作り始めた。ここは餃子屋なのである。リー夫人は不安げな表情で餃子を食べながらも、それからも何度か訪れるようになった…。

監督は、「メイド・イン・ホンコン (1997)」「ドリアン ドリアン (2000)」「美しい夜、残酷な朝 (2004)」のフルーツ・チャン。
出演は、「私の胸の思い出(2006)」のミリアム・ヨン、「愛人/ラマン(1992)」のレオン・カーフェイ、「クロウ/飛翔伝説 (1994)」「アンナと王様 (1999)」「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー (2004)」のバイ・リン。

dumplings2.jpg赤いパンツスタイルに赤い弁当箱を持った女性が税関を潜り抜けるシーンからスタートする。薄汚れた集合住宅に住むその謎の女性は、中国本土であるものを調達し、それを弁当箱に入れ、香港に持ち込んでいるのである。一番上の段にはハムエッグが入っており、税関で呼び止められチェックされても誰も不審には思わない。お目当てのものは下の段に入っており、それを使って作る餃子が世界で一番高く、美の秘訣だと巷で噂になり、リー夫人もその餃子を求めて訪ねてきたのであった。

見た目は食欲のそそる餃子。食した夫人がコリコリとした触感は何かと尋ねると、「骨よ。もう手足も耳も形成されているもの。」と答える。5~6カ月の赤ちゃんの肉が一番栄養があり、オスが貴重だというが、何の肉なのかは教えてくれない。60代なのに30代にしか見えない女性自身がいい広告塔。そんな人を見てしまったら、食材がどうであれ食べずにはいられない。毎回、違うメニューを出すから飽きずに食べ続けられ、5か月もすると見違えるほど若返ると言う。一方で、旦那は精力剤として孵化寸前のゆで卵を食べている。これもまたグロテスク。

dumplings3.jpg人間の飽くなき欲望、美を追求するあまり生み出す恐怖を独自の世界観で描いている。リー夫人の夫にはまだ20代の若い愛人がおり、もう一度夫を振り向かせたいという夫人の切ない女心が背景にある。夫婦で若さを追い求める姿は滑稽でもあり、金で全てが買えると思っている資本主義への痛烈な批判でもある。

グロテスクでありながら、妖艶。目の覚めるような色彩感覚。足元から撮られる独特なアングル。耳障りな機械音。香港の薄汚い集合住宅という異空間も意味深でさらなる恐怖を煽っている。道端での顔の無駄毛処理や、ベランダでの洗濯物など、香港らしい情景も現実味を増していてよかった。恐怖を煽る独特な映像だけでなく、ストーリーも風刺が効いててかなり面白かった。

中華包丁での大胆な調理法。餃子の皮まで手作りであり、かなり本格的。一流店に劣らないほど美しい水餃子や小籠包が振舞われる。熱さのあまり、落としてしまった水餃子は植木鉢の土に埋められた。肥料となり綺麗な花を咲かせるという。

一体、この女は何者なのか、餃子の中身は何なのか…「もしかしたら…いや、まさか!?」と頭の中がかき乱される展開。いろんなところに細かい伏線が張られ、かなり上質(人は悪趣味というのかもしれないが)なサスペンス形式で進んでいく。

dumplings1.jpg肉の正体、本作と短編の結末箇所は白字になっています。ご自身の判断で反転して読み進めてください。

肉の正体は、中絶で取り出した赤ん坊であり、中国本土の病院で調達していたのである。自身も元医師であり、部屋で中絶を行うこともあった。中国では、女の子を堕ろすことはあっても男の子は少ないため、貴重価値があがっていたのである

本作の結末は、夫の不倫相手が妊娠5か月だと聞き、中絶させ、食すというのに対し、短編では、夫人自身が妊娠し、自分で取り出し食くしてしまうという結末。いずれにしても、狂気に満ち、若さへの執着が強く感じられる結末になっている。短編と本作の大きな違いは、本作のほうで夫の不倫エピソードが一つ増え、比重が高くなっている点であり、抜け出せない欲望が渦巻いた展開になっている。
食材を刻むシーンがグロテスクなため、こういうタイプの映画が苦手な人にはキツイかもしれないが、私にはたまらない秀作だった。

<観賞> 2012/8/15


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夢の花びら <2008/スリランカ> ★★★★

akasa kusum3
夢の花びら/Flowers of the Sky/Akasa Kusum
2008/90min/スリランカ
ドラマ
監督/脚本:プラサンナ・ヴィターナゲー(Prasanna Vithanage)
主演:マーリニー・フォンセ、Dilhani Ekanayake、Kaushalaya Fernando
IMDb評価:6.9/10

社会度 ★★★
哲学度 ★★★★
宗教度 なし
官能度 ★
民族度 ★★★★

脚本 ★★★★ 
演出 ★★★
演技 ★★★★★



かつて映画界で活躍していた大女優Ramiはすでに引退し、今は芸能人に密会場所として部屋を提供して生計を立てている。ある人気女優からは母として慕われ、司会をするテレビ番組に出ることとなった。インタビュー内容はかつての映画界の話やプライベートのことまで。なぜ結婚しないのか?という質問に対し、チャンスがなかったと答える姿をテレビ越しに悲しげに見ている若い女性がいた…。

監督は、スリランカ映画界を代表するプラサンナ・ヴィターナゲー。日本では、一般公開やソフト化はないようだが、アジアフォーカスでは「心の闇(1996)」「城壁(1997)」「灼熱の日々(2003)」が上映され、NHKが出資した「満月の日の死(1997)」も監督作品として評価が高い。

akasa kusum2テレビ関係の仕事をしている父の仕事の見学に行った際スカウトされ、そのまま映画界の道を進んだ大女優Rami。処女性を重んじるため、結婚していること、子供がいることを伏せるように社長に言われ、女優デビューと同時に子供を捨てていたのである。スキャンダルを避け、以降夫とも会っておらず、もちろん我が娘にも会っていない。銀幕の世界を引退し、今は一人で隠居生活。我が娘の安否が気になり始め、探し始める。

不条理な運命に翻弄された母娘の愛憎像。大女優Ramiとその娘Priyaの物語が交錯していく。Priyaはクラブで働いており、父親のわからない子供を妊娠していた。一度は、闇の病院で中絶をしようとするが、思い悩み産むことを決意。ところが、HIVに感染していることを知り、赤ん坊への感染の可能性を考え、また悩むのであった。
妊娠し、初めて母の思いを考えるようになったPriyaだが、自堕落ぶりは因果応報。それを全て甘んじて受け入れる母の決意に涙した。苦しみ、憎しみから解放され、愛情が生まれる過程、ラストの落とし所が秀逸。

スリランカ映画のレベルの高さに驚いた。インド映画の手法を何年も遅れて追い駆けているようなイメージを勝手に植え付けていたが、映画後進国という概念はこのたった一本で拭い去られてしまった。Priyaが働くクラブがよく登場するため、ダンスシーンは多め、かつ曲調もインド風ではあるが、シリアスなストーリーの流れを阻害するような無駄な歌舞ではない。言葉を失うほどの悲劇的な展開でありながら、抑揚を抑えた演技、ストーリーは淡々と進むが、大女優の心の内が取るように分かる。作りすぎた感はなく、実話なのではないのかと思うほどのリアルさ。登場人物を通して描かれるスリランカという国の暗部。大女優を演じたマーリニー・フォンセの演技も素晴らしかった。

<観賞> 2012/7
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(未) Those who kill- Shadow of the Past <2011/デンマーク> ★★

Those Who KillDen som dræber - Fortidens skygge/Those who kill- Shadow of the Past
2011/90min/デンマーク
犯罪、ドラマ、スリラー
製作: ヨナス・アレン、ピーター・ボーズ
出演: ラウラ・バック、ヤコブ・セーダーグレンラース・ミケルセンイーベン・ドールナ、Petrine Agger、レアゲ・ヴィンダ・アナスン
IMDb評価:7.1/10

社会度 ★★
哲学度 ★
宗教度 なし
官能度 なし
民族度 なし
ゴア度 ★

脚本 ★ 
演出 ★
演技 ★★★


路線バスで無差別殺人が起こった。プロファイラーのトーマスが事件現場へ向かうと、どこかで見覚えのある殺人方法だった。トーマスは刑事になる前は軍人のカウンセラーをしていたことがあり、その時の患者が描いていた奇妙な絵の通りだった。長男が産まれる時、トーマスはその患者のカウンセリングより出産立ち会いを優先したことがあり、犯行は自分への復讐だと悟る…。

Those Who Kill1出演は、「光のほうへ」のヤコブ・セーダーグレン、「The Escape」のラース・ミケルセン、「The Fortress(ドラマ)」のPetrine Agger、レアゲ・ヴィンダ・アナスン。

WOWOWでも放送されたドラマ「ゾウズ・フー・キル」シリーズの映画版および最新作。金髪女刑事とプロファイラーがコンビを組んで事件にあたるスリラー作品。登場人物や軸となるストーリーはドラマから引き継がれているが、事件は一話完結のため、ドラマ未見でもそれなりに楽しめる。

カウンセリングの患者の絵の通りの殺害であり、序盤から犯人の目星はついている。犯人はどこにいるのか?次はどの絵が犯罪になるのか?阻止するにはどうしたらいいのか?といった犯罪心理のプロファイルを元に捜査が進められていく。最後にどんでん返しはあるが、面白いのは序盤だけで、中盤からは流れが読めてしまい失速気味。ありきたりな刑事ドラマで設定も演出も何一つ新鮮味がない。それどころか、女刑事とトーマスの微妙な関係が何も解決されず曖昧なまま収束し、続編へ持ち越されそうな展開がかえってもどかしい。

ここ数年、ヨーロッパでの北欧ドラマは大人気であり、本作もその一つのようだが、人気の理由が今一つわからなかった。お目当ての俳優がいる人だけ観ればいい内容。このシリーズはもう観ない。

<観賞> 2012/7/16

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エージェント・ハミルトン~祖国を愛した男~ (英題:Hamilton: In the Interest of the Nation) <2012/スウェーデン> ★★

hamilton.jpgHamilton: In the Interest of the Nation
2012/109min/スウェーデン
アクション、ドラマ、スリラー
監督:キャスリン・ウィンドフェルト(Kathrine Windfeld)
原作:ヤン・ギィユー(Jan Gillou)
出演:ミカエル・パーシュブラントペルニラ・アウグストジェイソン・フレミングデイヴィッド・デンシック
IMDb評価:6.3/10

社会度 ★
哲学度 ★★
宗教度 なし
官能度 なし
民族度 ★★★
ゴア度 ★★

脚本 ★★ 
演出 ★★
演技 ★★★

スウェーデンの工作員ハミルトンは同棲している彼女にはすぐ戻ると伝え、ロシア人としてカザフスタンへ向かった。無事に任務を終え帰国するが、時はすでに4ヶ月も経っていた。身分を明かし、これからは普通の生活へ戻ることを約束し、彼女にようやく許してもらう。ところが、ハミルトンは部屋の外には見張りがいることに気がついてしまった。医師の彼女は緊急オペで呼び出され病院へ向かうと、見張りもいなくなった。
ハミルトンは彼女の帰宅を待つ間、リンゴを剥いて食べようとしていたが、ついついナイフを握りしまったまま寝てしまう。帰宅した彼女が起こそうとすると、とっさのあまり果物ナイフで彼女の喉を切り、殺してしまった。長年身に付けた自己防衛が仇となってしまった…。

hamilton1.jpg監督は、「The Escape(2009)」のKathrine Windfeld。
出演は、「未来を生きる君たちへ(2010)」のミカエル・パーシュブラント、「愛の風景(1992)」でカンヌ女優賞を受賞したペルニラ・アウグスト、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (2008)」「タイタンの戦い (2010)」のジェイソン・フレミング

任務で何人も殺していても彼女の死には動揺を隠せないハミルトン。ところが、物取りの犯行に見せ掛け、証拠を消す様はやはり工作員。感情を押し殺して淡々と作業をこなすが、ヒューマンドラマでもいつも良い演技をみせてくれるミカエル・パーシュブラントなだけに、悲しみや後悔が見え隠れする演技は卓越。彼のアクション作品は初めて観るような気がするが、身のこなしもなかなかのものだった。

スウェーデン人ジャーナリストが原作を書き、過去にも映画化されている作品。舞台は、カザフスタン、ロシア、アンマン、スウェーデン等といった大掛かりなものだが、残念ながら工作員が身分を偽り潜入するといったどこの国でも語りつくされているマンネリ化した題材にハリウッドナイズされたストーリー展開で、流れも結末も最初から読めてしまっている。見せ場は彼女を殺してしまうまでの序盤のみ。彼女への見張りがついていた理由などは最後までの伏線となってはいるが、何のサプライズも用意されていなければ、仕掛けも演出もさほど派手ではない。キャスティングは豪華だが、大作というには程遠い。彼女の死で絶望の淵を彷徨うハミルトンのほうが興味深いが、アクション映画に期待するほうが間違っているか…。

2012年9月、本国では続編が公開。どうやら人気はあるようだ。

<観賞> 2012/7/18

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